それアンドレアス・アントノプロスさんなら何て言うかちょっと聞いてくるわ

それアンドレアス・アントノプロスさんなら何て言うかちょっと聞いてくるわ

ビットコインに本気で関心がある人なら知らない人はいないであろう、ガチのIT技術者で世界的なビットコイン伝道者“アンドレアス・M・アントノプロス”氏。

“ビットコインはちょっとあれだけどブロックチェーン技術には未来があるよね~”などとしたり顔でドヤって、暗号資産の事を何も知らない周囲に無意味なマウントをとるという、今思い出すと切腹ものの事をしていた昔の自分に、1000往復のビンタをくらわし、真のビットコイナーとしてサルベージしてもらえたのは、彼の熱いスピーチの数々のおかげでありました。

最近もシビれたアントノプロス動画に字幕を付けてTwitterに放流してみた所です。

https://twitter.com/katakoto/status/1203567725223636992

というわけで、少しでも恩返しすべく、そして自分も微力ながら日本のビットコイン・コミュニティに貢献すべくちょこちょこ彼の動画を自分なりに翻訳して、様々なプラットフォームにあげていたのですが、残念ながら今の所、反応は芳しくありません。

そこで今日は、そのプラットフォーム・クリプトカテゴリで脅威の3いいね!を叩き出したこちらの記事を転載してSpotlightの皆様のご機嫌をうかがってみたいと思います!

1年前の記事ですが、現在に至るまでも何かとお騒がせなETF認可に関するアンドレアスさんの考えは、今でも非常に示唆に富む内容となっております。

それではどーぞー。

 

 

Q:『ビットコインETFについてのあなたのお考えはどうですか?ビットコインにどのように影響を与えるでしょうか?』

このトピックについて4~5個ほど質問をもらっています。現在、とてもホットなトピックです。

まず最初に、ETFとは何でしょうか?

ETFとは上場投資信託の事を言います。上場投資信託は通常、カストディアンや管理者を有しています。こうしたカストディアンや管理者が特別な金融機関を作り、株のような取引を可能にしますが、実際は株ではありません。

こうした特別なケースにおいて、私たちがビットコインETFについて話す際、話題にしているのは、ビットコインを保有し、そのビットコインの積立金の株式を販売するファンドのことです。

ビットコインの値段が株式として表わされ、人々は通常の証券口座を通じてそれを購入する事ができます。そららは株式市場で取引されます。

ここでのアイデアはビットコインを積立金にし取引可能な商品にして株式のように従来のマーケットで取引できるようにしようというものです。

これは、カストディアンが現物のビットコインを保有するカストディアン積立制度です。そしてあなたが得る事になるのは、彼らのファンドの株でありビットコインではありません。

これにより伝統的・機関投資家たちがビットコイン価格に手をだし、ビットコインへの投機を可能にします。

実際にビットコインを保有する事や、取引所にアカウントを開いたりとややこしい事をする必要なしにです。キー、アドレス、ハードウェアトークン、そういったもの全部に触らずに良いのです。

皆がETFに大興奮しています。なぜなら他のマーケットでETFが承認された時、例えばゴールドなどの価格が、劇的に上昇したのを知っているからです。

突然、そのコモディティがより多くの投資家に入手可能になり、彼らが飛び重なって参入して来ます。しかし、その反面、そうしたマーケットはひどく操作されています。

ETFを開始するという事は、機関投資家や(とりわけ大きなマーケット・メーカーの)価格操作能力を高めるだけなのです。

これはETFで取引されるからというだけではなく、より広範囲、世界的に流動性の高いマーケットであるためです。もしゴールドのETFを持っていて人々がそれを取引できるなら、マーケットの大手プレイヤーであれば、ETFに限らず世界中のゴールドの価格を操作できるのです。それは世界的に流動性のあるマーケットだからです。

あなたのバブルを弾けさせましょう。

たくさんの人たちがETFが承認されるのを待ち望んでいるのは知っています。みんな“ムーン”と“ランボ”を期待していますからね。でも、私はそれはひどい考えだと思っています。ETFは承認されると思いますよ。それでも、それはひどい考えです。

私は実際にはETFには反対です。

ETFはビットコインのエコシステムを傷つけると思っています。

理由はこうです。ビットコインETFはとても巨大なビットコインの管理ホルダーとなります。この大きなビットコインの管理ホルダーは、株主たちに代わってビットコインを保有する事になり、そして株主たちにそのビットコインの株を与える事になります。

でも、ETFの保有者には、本来のビットコイン・キー保有者が有するはずの、何の責任も権利も与えられないのです。

誰かがビットコインのキーを保有しているという事は、取引所で単にトレードしている人や、ETFを持っている人より、より多くの権利と責任を持っているという事を意味します。

例えば、どこの取引所に自分のビットコインを送るかを選ぶ事によって、自分のビットコインを“投票”に使う事ができます。もしくは取引所にビットコインを送りたいかすらを選ぶ事でも。

オリジナルキーを持っていれば、どのフォークコインを選ぶかを選択できます。また別のフォーク論争があった際には、これはあらゆる暗号通貨で高確率で起こり得る事ですが、そうしたビットコインのコントロールを持つファンドが、今やとても大きな声を持つようになってしまうのです。

その株主たちにその声はないのです。彼らはファンドがビットコイン論争の際にどのフォークに従うかを選ぶ事はできません。ファンドは両方に従うかもしれない。他のフォークから彼らのビットコインをいくらか渡すかもしれない。

私たちはすでにこうしたレベルの影響を見ています。それは8月1日のフォークの間にも起こりました。

UASFスケーリング論争、Bitcoin Cash、Bitcoin Unlimited、Bitcoin XT・・・

これら全てのスケーリング論争でこうした全てのフォークコインが利用可能となりました。そして様々なクライアントがそれらをサポートしたのです。

私たちは巨大な管理取引所が、ビットコインエコシステムにおいて大きな影響力を持つ事はすでに知っています。彼らが1,000万の顧客の代わりに、フォークをサポートするかしないかを決める事ができるのです。

本質的に、意見は非常に巨大な通貨量に関する話となります。ETFは、これをより大きなスケールで行う事になるのです。ETFは機関投資家たちに“ビットコイン”へのアクセスを与えますが、ビットコインのコンセンサスやガバナンスに関する発言権は与えません。

それらの発言権は、中央集権化されたファンド・マネージャーがETFに関わる人々に“代わって”有する事になる。

なぜなら彼らが、実際にビットコインのキーを有する者だからです。

これは非常に良くない事です。

ETFはビットコインの終わりではないでしょう。ビットコインの価格の操作を招くというだけです。スケーリングの決定に関する討論においても外部からのコントロールを引き起こすだけだし、もしフォークが起こる時、彼らに大きな決定権が与えられる事になるだけです。

こうした事は最終的には、私たちが彼らがビットコインを分割させ自身の“企業バージョン”ビットコインを作り出すのを見る事になるでしょう。

簡単な例をあげましょう。

ビットコインエコシステムへの新たな提案があります。それは暗号化された価値、送金主、受取主による完全な匿名性、秘密の取引を可能にします。

この変更はソフトフォークとして提案されています。はたしてETFマネージャーはこのソフトフォークを採用するでしょうか?

そうですね、彼らは大変困った事になります。

もし規制当局が本当に厳しく匿名性やプライベートビットコインへの反対を押し進めたとしたら、彼らはその変更の不採用を余儀なくされていると感じるでしょう。

つまり、プライバシーや匿名性の保護がないビットコインが大量に広まるという事になります。なぜならそのビットコインのカストディアンはその変更を採用しないのですから。

事実上、今やあなたはビットコインに2つのマーケットを持つに至りました。プライベートなビットコインとそうでもないビットコインです。

これらがETFによって引き起こされる問題の種類です。

ETFは根本的に、それぞれのユーザーが管理人を介さず、自身のお金を直接管理できるという、ピアツーピア・マネーの原則を侵害します。

それは直接的に自身のプライベート・キーへのコントロールを持っているから可能なのです。

“Your Key, Your Bitcoin. Not your key, Not your Bitcoin”

あなたのキーなら、あなたのビットコイン。あなたのキーではないなら、それはあなたのビットコインではない。

ETFは数百億ドルもの“あなたのキーでないならあなたのビットコインではない”の乗り物です。

それゆえ、私はビットコインETFに反対するし、購入もしません。

しかし、いずれにしろそれは実現するでしょう。なぜならとても大きなマーケットの興味・欲望が存在し、それに対し彼らの技術に関する知識が乏しいのですから。

機関投資家たちは今の所、単純にビットコインを直接保有する事ができないのです。

最終的には2種類の機関投資家が作られるだろうと思います。

実際のビットコインを保有する技術的ノウハウとそれらのアドバンテージを有した、真に財政的に自立した機関投資家と、そうした技術的能力を持たず、それゆえ常に仲介役を利用する機関投資家。

これは、自身のキーを自分で管理するユーザーと管理取引所のウォレットに預け切りの事実上、第2層のビットコインユーザーがいる現状のビットコインエコシステムとほぼ同じ事です。

(彼らをもしビットコイン・ユーザーとするならばの話ですが。)


翻訳はここまで

「うるせー、なんでもいいから金が儲かればいいんだよ!しかもなげーし。」

と多くの皆さんはお思いでしょう。僕も少し思いました。でもそれと同時に、本当のビットコインの持つ意味・可能性に魅了された賢者の言葉には、自分の欲の事しか考えていない自分を恥じ入るというか目を覚まさせられた思いです。

 

アントノプロスさんは、取引所に自分のビットコインを預け切りのユーザーに対しても「本当のビットコイン・ユーザーではない」と暗に批判しています。そして一人一人が自身のお金の管理者としての声・自立性を持つことの重要性を説いています。国家やメガ・バンクへのアンチテーゼとして生み出されたはずのビットコインが、こうしてまた大きな力に取り込まれようとしている今この時に、一度立ち止まり、こうした面白い時代に生きている僕たち一人一人が、彼のメッセージを考えてみる価値は大いにあると思いだいぶ長文になりましたが翻訳してみました。

今までのやり方じゃ、ダメだったから今の世界はこうなんだよね?目の前に提示されているのは、今まで誰も体験したことがない全く新しいやり方だよ?今までと同じでいいのかい?

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