BTC人口は増えていそうだし、クジラの割合は案外少ない。BTCアドレスから見た分析。

BTC人口は増えていそうだし、クジラの割合は案外少ない。BTCアドレスから見た分析。

はじめまして!Token Labという有料クリプト情報サイトでリサーチャーをやってるDa-です。

今までにアルゼンチンでのBTC普及の現地調査やアルゼンチンとベネズエラを比較してなぜベネズエラではBTCが普及しているかという記事を書きました。

今回はちょっと方向を変えて、

1.BTCのアドレス数からみた、BTCの普及している状況の分析と、

2.クジラっていうけど、じゃあ数字でいうとどのくらい影響力があるの?

というところを読みといていこうと思います。

 

1.BTCのアドレス数からBTCがどんなふうに普及しているかという分析

まずはBTCの価格推移と新規アドレス数の増え方を見てみましょう。

これはBTCについて黒が価格のログスケール、オレンジが新規アドレスを表しています。

これを見ると、毎日100,000アドレスが新規で作られており、バブルだった2017年12月にはそれが3倍ほどになっています。このことから、バブルの時は新規参入者が3倍ほど多かった事がわかります。

 

次にBTCアドレスの中で、保有数が0BTCでないアドレスの数を見てみます。これは新規アドレスではなく、すべてのアドレスの数です。

これを見ると、2017年12月のバブルの時に一気に増えてその後減少し、2020年3月になってやっとバブルの頃の2,900万アドレスまで回復していることがわかります。

 

ただこれだと使われていない空アドレスも含んでいるかもしれません。

そこで次に保有量が0.01BTC(約10,000円)以上のアドレス数を見てみましょう。これを見ると、アドレス数は0BTC以上とくらべて4分の1程度にへりましたが、グラフの形は同じです。

この事から、2017年12月に2900万まで増えたアドレスが、バブル後の暴落で15%ほど減って、2020年になってやっとその数までアドレス数が回復した事がわかります。

アドレス数をBTC市場に居るユーザー数と仮定すると、全世界のユーザー数がようやくバブルを超えたことになります。しかもBTC価格は依然としてバブル時の半分以下です。この事からこのユーザーはバブル目的ではない、市場の健全な成長を期待しているユーザーとも思えます。

想像の域を出ないですが、もしそうならうれしいですね。

 

2.クジラっていうけど、じゃあ数字でいうとどのくらい影響力があるの?

次にBTCアドレスを使って、クジラの影響を数字で見てみましょう。

下記の表はBTCのアドレス数と、各アドレスが保有しているBTC数を表したものです。

私はてっきりTopの10アドレスが半分を占めるくらいのイメージを勝手に持っていたのですが、これを見るとTop100のアドレスでも1.94 + 13.16 = 15%と、意外にTOPの保有アドレスに独占されていない事が分かります。

割合が最も多いのは1,000 - 10,000BTCを持っているアドレスで27.09%です。ちなみに一般人でビットコイナーな人は1 - 10BTCくらいの保有だとすると、この人たちのBTC保有割合は全体の9.41%です。

これを見ると、例えば最も保有数の多いクジラが全部BTCを売ったとしても、下落は1%に過ぎない事がわかります。ちなみにBTC保有数が最も多いアドレスはHuobiのコールドウォレットなので、上位は取引所関係だと想像できます。するといきなりBTCを全部売るという可能性も低そうです。

この事から、クジラの影響は案外少なく、一つのクジラが数%の下落をもたらすものではなさそうです。(1つのクジラが非常に多くのアドレスを持っていたら別です。)

ちなみに、実は既存のビットコインの約37%は、2017年12月の最後のATHから移動していません。同様に、流通しているビットコインの半分以上(55%)は、2018年後半の市場底値から1年以上移動していません。

これらの数字からBTCの長期保有者(HODL)が相当量あることがわかります。

 

3.分析に使ったツールの紹介

ちなみに1の分析で使ったのはGlassnodeというツールです。BTC以外にもETHなども同様の分析ができて、無料枠でも色々と分析ができてとても面白いツールです。

2の分析で使ったのはBitcoin Info Chartというツールです。BTCだけではなく、マニアックな通貨のマニアックな情報までリアルタイムに取れるサイトです。

ちなみに調べられるトークンは49種類あります。

指標もいろいろあり、この辺の指標が面白いです。

  • 24hr Transaction(24時間のトランザクション量)
  • Avarage Transaction Value(トランザクションで送られている平均価格)
  • Difficultyとその24時間変化率
  • Tweet per day(1日のTweet数)
  • GitHub Stars, GitHub Last Commit Day
     

ちなみにToken Labに行くとより詳細なデータを出してリサーチしてるのでぜひ見てください。無料期間が1週間あるので、お気軽に見てみてくださいね。

あと、タイトル画像はいらすとやで闇が深そうな画像を選んだだけで、本文とは何も関係はないのでご了承ください。

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■仮想通貨で大損こいて、悔しい・・・っでも面白いっビクンビクンってしてる人。 ■USAと南米に良く行くので現地の様子をレポート ■Token-labライターさせて頂いています。

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