現代の賢人、野口悠紀雄(クリプト本レビュー)
先日はSpotlightのアップデート、おめでとうございます!
アップデートやリンクカードの記事を読んで、そういえばあまりspotlightの機能を使い尽くしていないな、と思い、あれこれいじっているうち、楽天アフィリエイトを挿入できることに気づきました。
「こりゃ面白い!」と思って、さっそく何か商品を紹介してみようということで、この記事を書いてます。
何かないかな?と思案しつつ・・・仮想通貨の本でも取り上げてみようと思い至り、過去の読書記録を読み返し・・・、今回はこれにしました。
野口悠紀雄さんの『仮想通貨革命』です。
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野口さんといえば、かなり初期のころから仮想通貨やブロックチェーンに注目され、書籍を多く上梓されています。
この『仮想通貨革命』は2014年6月の刊行ですが、当時は仮想通貨関連の書籍がものすごく少なくて、そういう意味でも非常に貴重な本でした。
しかもマウントゴックス事件があった年で、世間の注目はあっても、不審がられていたころです。
その当時から、仮想通貨を冷静に評価していたのですから、野口さんの慧眼には舌を巻きます。
しかもしかも、2014年当時、野口さんは74歳!
よりによって、古稀を過ぎた方が、最新のテクノロジーについて、誰よりも熱く詳しく語るって、信じられます?
本の内容は、仮想通貨の仕組みから、その応用(スマートコントラクト 等)、今後の見通しまで、ほぼ全面的にカバーしてます。
プルーフ・オブ・ワークとか、RSA暗号についてもきちんと説明しているのですが・・・当時の私にはチンプンカンプンだったのを覚えています。f^_^;
この本がすばらしいのは、タイトルにもありますが、仮想通貨を「革命」と位置付けていることですね。
少し長いですが、引用します。
仮想通貨のことを知ったとき、私は「東方三博士の来訪」を思い浮かべた。(略)
なぜ仮想通貨が「東方三博士の来訪」なのか? それは、仮想通貨がIT革命の第三の贈り物であるように思われるからだ。第一はPCであり、第二はインターネットである。これらはすでに世界を大きく変えた。ただし、これだけでは十分ではなかった。経済活動にはつねに送金という行為が伴い、これについて従来の体制が続く限り、「先に述べた産業革命以前への回帰」は、完全な形では実現しないからである。しかし、いまコンピュータ技術の結晶である新しい通貨が、世界を変えようとしている。この革命が成功すれば、現代における東方三博士来訪の目的は達成されるだろう。
また、「革命に乗り遅れるな」と、警鐘を鳴らしています。まさに至言ですね。
日本はIT革命に乗り遅れた。ファイナンス技術の革命にも対応できなかった。その結果、日本の経済構造は変わらなかった。通貨革命にしても、日米間の差は、すでに絶望的なほど開いている。いま通貨革命に対応できなければ、その遅れは、決して取り戻せないものになるだろう。
・・・野口さんというと、『超整理法』で有名ですが、私はあまり注目していませんでした。
初めて読んだ野口さんの著作が、この『仮想通貨革命』で、「こんな賢人が現代日本にいたのか!」と、今さらながら驚愕したのでした。
その後も、野口さんは仮想通貨の本を書いていらっしゃいますが、『仮想通貨革命』の内容を踏まえて書いていることもあるので、一読の価値はあると思います。
以上です。
読んでくださってありがとうございました!