ペイメントチャネルを強制閉鎖できない、CPFPもできない
昨日あたりからビットコイン送金が大量に発生しています。それに伴い送金手数料も高騰しており、手数料が14.5 sats/vByte以下のトランザクションはmempoolから排除されています(引用元はこちら。mempoolのサイズは各ノードごとに異なる)。手数料が低いトランザクションを送信後マイニングされずにmempoolに停滞する場合、RBFやCPFPで手数料を引き上げることができます。ライトニングネットワークではCPFPを使ってタイムセンシティブなHTLCを素早くマイニングさせるような仕組みを取っています。
ライトニングネットワークのペイメントチャネルは、両者が署名をすることで協調的にチャネルを閉鎖します。しかし、相手がオフラインになっている時など協調的にチャネル閉鎖できない場合は、事前に署名しておいたcommitment_txを送信することで一方的にチャネルを強制閉鎖させることができます。
LNDのデフォルトではこのcommitment_txの手数料が10 sats/vByteとなっています。そのため、mempoolが混雑している現時点でこのトランザクションを送信してもネットワークを伝播することができず、チャネルを強制閉鎖することができません。LNのペイメントチャネルには手数料を引き上げるためにアンカーアウトプットがついているので、これを使ってCPFPをさせることができますが、そもそもcommitment_txがmempoolに存在しない状態ではCPFPができず、それが問題だと指摘されています。
Package Relayの導入でCPFPのトランザクションと合わせた手数料率で判断されるようにするというのが現在の方針っぽいっですね