なめくじ

なめくじ

春になると庭や畑や台所にまでなめくじがやってきます。しかも基本夜に来るので朝になると若葉がかじられた痕だけが残り本体はいません。これが平安時代なら祟りか鬼の仕業です

なめくじのキャラを理解するとその害を予防することはできると思います。そこでなめくじについて少々紹介したいと思いますので参考にどうぞ。

なめくじの画像を見たい人はあまりいないと思うので載せずにいきたいと思います。

こういう方が良いですね

なめくじ

表面が粘膜で覆われている軟体動物に属しカタツムリもその仲間であるがカタツムリに比べて嫌われやすい生物。カタツムリも植物の食害を起こす(白菜など)ので園芸を趣味にしている人にとっては敵ですが
この粘膜という特徴がなめくじ対策の役に立ちますのでここは大事です。

夜に行動することが多いが、これは昼間の気温の高さより湿度の高い夜の方が活動に適しているからだと思います。実際雨の日は昼間から調子に乗って出現します

やつらを長く観察していると目が相当悪いように見えます。移動する先に被害を受ける植物がいなかったり、目の前に障害物を置いてもそのまま登ったりします。触覚が味覚嗅覚視覚を全て請け負っているにしても視覚はたいして仕事をしているようには見えません。

朝にコンクリートや木の枝に細く照かった跡をみたことがありませんか。あれはなめくじが粘液を出しながら移動した形跡で、やつらは移動する場所が乾いている時や身の危険を感じた時に粘液を出します。

他の生き物から攻撃を受けると粘液を出して丸まって数秒間動きません。この粘液はいくらでも分泌できるようで、なかなかたいしたもんです。

どこから来るのか?

昼の暑い時間帯は植木鉢の底や、草地の土中、畑だとマルチング資材の裏にいたりします。直射日光の当たらない涼しい場所にいるようです。

カタツムリは昼間から外に出ていますので、なめくじより乾燥に少し抵抗性があるのかなと思います。

活動が活発な時期は春で夏は暑いせいか見ないですね。秋は少しだけ見ることがある程度です。

なめくじ対策に使えるものの一例。場違いなのが写っていますが効きます

説明の前に古典的な塩によるなめくじ退治について。なめくじに塩をかけるとナメクジがしわしわになって死ぬ話ですがあれはお勧めしません。たしかに死にますが時間がかかるのを塩をかけても逃げられ、それに追い塩をする手間があります。
塩をかけてしわしわになった後に水で戻すと干しナマコを戻したような感じになります。「おっ、いける!」「エモい!」とは思っても、この時点でナメクジの体液バランスは崩壊しています。

なめくじと塩はこの関係ですね。武田信玄もなめくじだったら上杉謙信も楽勝だったのに

ビールを使う方法がありますね、あれは色んな虫もおびき寄せることになり、夜に仕込んで朝見に行くとダンゴムシとか来てます。面白いのでやってみると良いです

ナメクジは嗅覚が優れているのか、匂いのあるものなら何でも近づいてくるのでビール以外でもナメクジはやってきます。さつまいもの苗や枝豆の苗なども食害に遭いやすく、少なくとも匂いがでているのかなと思います。この辺はハッキリとは言えず誰か専門の方とかいませんかね?

酸系と界面活性系 木酢液、竹酢液、尿素材など

ナメクジは表面が粘膜で構成されていて角質をもっていません。そのせいでタンパク質を変性させる酸や塩基、界面活性物質で攻撃されると粘膜障害により中身が出てきて意外にあっさり死にます。

これが木酢液や竹酢液、他にも肥料として販売されている尿素などもこれに該当します。尿素は窒素の供給源として葉物野菜で使う肥料です。

ただし酸系にしても界面活性系にしてもある程度の高い濃度を維持していないと効果が出ません。そんな破壊力のある液体をジャージャー撒くと近くの野菜や花などへのダメージがあり、実は使い勝手は良くありません。

ナメクジだけにかけるなら効きますがピンポイントでかけてるとやはり手間です。畝と畝の間に予防で撒いても雨が降るとどっかに流れていきます。出番は限られていますね

アルデヒド系 メタアルデヒド化合物

ナメクジにこの手の物質を食べさせると具合が悪くなって次の日には死んでいます。経皮吸収と接触吸収による麻痺の誘発と粘液分泌を促進して収縮させることで死ぬと考えられているとあり、詳しく研究されていないようですね。費用対効果が見込めなくて誰も手をつけないのかも

夕方に仕込んでおき朝にはけっこうな割合でナメクジが死んでいます。効いてるなと思いますが市販品の商品は仕込んだその日にしかナメクジが死んでいません。2日目には効果が落ちてるんじゃないかと感じます。特に雨が降るとナメクジのやられ具合が低下し、効くけど短いと思っています。

メタアルデヒドはアセトアルデヒド4分子がアセタール化した化合物です。アセタールが解散するとアセトアルデヒドにもどりますのでどう見ても身体に悪です。お酒の成分のエタノールが酸化され、脳へ移行して悪酔いの原因になったり肝臓へ負担をかけるのがアセトアルデヒドの正体なので。
どうでもいい話ですがホルムアルデヒド4分子でアセタール化を起こすとパラホルムアルデヒドといいます。パッと見と触り心地(今は厳しいので素手で触ってはいけません)はおいしそうですが毒です

鉄系 

代表的な商品名はやはりスラゴですね。夕方に畑の畝と畝の間に撒いておけば朝には死屍累々のナメクジが見られます。花壇の陰や湿っぽいところに撒いておくと見えないところでナメクジがやられてるだろうと思います。

鉄がナメクジに効くメカニズムを詳細に説明しているサイトが見つからず推測の域を出ませんが、鉄によりナメクジの体内でいくつかの活性酸素が必要以上に発生し、それを処理する酵素をナメクジが持たないがために内側からのラジカル攻撃で死んでしまうんじゃないかな?と。(活性酸素の処理酵素といえばSODですね、ソフトオンデマンドじゃない方のSODです)

鉄とナメクジに関して色々試したことがあり、いつかその詳細を紹介しようかしないか考え中です。しかし需要があるとも思えず


スラゴを撒いて死んだナメクジたちは黒く変色していて、中心部だけが黒くなっているのもいました。まるで劇症肝炎みたいでメーカーの説明にも肝膵臓への関与が書かれています(リンク先を貼れませんでした😅)

リン酸第二鉄が成分なので長期保管して活性が落ちることはないはずです。じゃぁ第一鉄だったらどうなの?と疑問が湧く人はいいところをついています。農学か生物学へどうぞ!

使い勝手は良く雨への耐性は確認しています。殺ナメ能力もアルデヒド系に全く負けていません。他の動物への被害は成分上考えにくく、もし間違えて食べても吸収できないと思います。しかしあくまでも対なめくじ用品なので食べてはいけません。
発生するのを予防や発生したナメクジを処理するにも使えるので、私は今これだけで対処しています

唯一のボディソープから出馬

粘膜を障害する界面活性剤がナメクジをやっつけるのなら台所の洗剤も効くのか?と思ったことがあり、各種試しました。ジョイやMagicaなどは何も起こらず食品用の洗剤は案外ショボいもんです。

そんな中でこいつだけはナメクジを悶絶させ、そしてやっつけていました。条件として原液のビオレUのプレーンである事が必須です。レモン風味とか冬用とか各種ある中でプレーンだけがナメクジに効果があり何が違うだろう?と謎

ナメクジにビオレUをそのままかけると粘液を出して自分の体を守りながら丸くなり、そして逃げ出します。逃げられるのでもう1回かけることになりますので、ナメクジより上流側かわかけるとより効率的に当てられます。

で、このビオレU(プレーン)は駆逐に役立つかと言われたら答えは◯◯です。家の中などでナメクジに遭遇した時に近くにビオレUしか無かった時にこの話でも思い出してくれれば十分です。畑で1本使い切ると次の日に畑が風呂場っぽいにおいになり気分爽快です。調子に乗って使いすぎると環境負荷になりそうですが

結局のナメクジ対策

鉄系の商品がもっとも使いやすいです。雨の前後でも使用できること、撒いたら数日間効果があること、他の動物への悪影響は低いこと、殺ナメ能力が高いことなどを考えると一番です。

他の商品は一長一短があるのでシチュエーションに合わせて保持的に使うくらいかなと。スラゴなどの農薬扱いの使用は「使用回数制限や期間」に準じてください。農薬の使用回数や制限数未満でも園芸クラスならやっていけるはずで、回数以上使うのはご法度です

それと環境負荷の観点からもっとも地球に優しいのは熱湯で、台所でナメクジを見つけたら熱湯が手短なツールだろうと思います。熱湯をかけるとボイルしたホッキ貝のような以下省略。。

今回の内容はカタツムリにもそのまま適用できることと、ミミズもナメクジと同じく粘膜で覆われているので酸や界面活性剤と鉄が効いてしまいます。ただミミズはどんどん出てくるのでまぁいいか、と少し投げやりな感想を残しておきます。

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