🐇21のレッスン - ビットコイン・ラビットホールに落ちて学んだコト🕳️Lesson 10
🐇Lesson 10🕳️
価値
“それはあの白うさぎで、ゆっくりトコトコともどってきながら、困ったようにあたりを見まわしています。なにかなくしたみたいです。”
引用元:不思議の国のアリス
価値とは幾分か逆説的であり、なぜ我々は他の物よりある物を価値があると見なすのかを説明しようとするたくさんの理論がある。人々は何千年もの間、このパラドクスに気づいていた。プラトンがエウテュデモスとの対話で書いたように、我々は単に生存の必要性に基づいているだけではなく、希少であるがゆえに、ある物には価値があるとしている。
“そしてもしあなたが賢明であるなら、あなたも同じ助言を生徒に与えるでしょう。 — 他の誰でもなく自分や、あなた方お互い同士で問答するようにと。というのは、エウテュデモス、珍しいものは高価だが、ピンダロスが言ったように水はあんなにも素晴らしいのに、最も安いのですから。”
プラトン
この価値のパラドクスは、我々人間についての興味深い何かを示している。我々は物を主観的な根拠に基づいて評価しているように見えるが、実は我々は特定の個人的な決定によらない基準によってそうしている。何かが我々にとって貴重なのは様々な理由によるかもしれないが、我々が価値があるとする物は、ある特徴を共有している。何かがとても簡単にコピーできたり、自然に豊富にあるとしたら、我々はそれに価値を置かないのである。
それが希少(金、ダイヤモンド、時間)であり、生産するのが困難か重労働で、置き換えることができず(愛する人の古い写真)、他のやり方ではできなかった物事を可能にするのに役に立つもの、または優れた芸術作品のようにそれらを組み合わせたものを、我々は価値があると見なすようである。
ビットコインは上述の全てを満たす。非常に希少性が高く(2,100万枚)、だんだん生産が難しくなっていき(報酬半減期)、置き換えることができない。 (秘密鍵の紛失はビットコインの永久な紛失)、そしてこれによりかなり有用なことを行うのが可能になる。おそらくは間違いなく国境を超えた価値の移転に最良なツールであるし、事実上、そのプロセスでの検閲と押収に耐性があり、加えて個人が銀行や政府などから独立して自身の富を貯める事ができる自己主権型の価値の保存庫である。
ビットコインは私に、価値は主観的ではあるが任意的なものではないと教えてくれた。