ビットコインで“逆”クラウド・ファンディング?Etleneumって何だ?
現状、Spotlightで稼いだビットコインは日本の規制遵守のため残念ながらそのまま引き出すことはできないのですが、その代わりに様々なビットコイン決済が可能なサービスに使えるようになっています。
そうしたサービスはライトニング・ネットワーク決済対応アプリサービスということでLappと呼ばれています。
Spotlightで使えるLapp一覧
ビットコインで課金してゲームを遊んだり、様々なギフトカードに交換したり、リモートで鶏に餌をあげたりと色々なサービスで楽しむことができるので、ぜひ自分のお気に入りのLappを見つけて欲しいです。
今回の記事では、そんな親しみやすいアプリの中で一際異彩を放つ存在“Etleneum”を利用して作られた
Reverse Crowdfunding
をご紹介します。
一見、ギーク感丸出しで初心者お断りな外観を持ちながら、実は無限の可能性を示すサービス。
少し難しいかもしれませんが、記事を通じてこのアイデアのもつポテンシャルが少しでも伝わったなら本望です。
通常のクラウド・ファンディングでは、クリエイターや企業家が「こんなアイデアを実現したいのでご協力をお願いします!」とサポーターからの募金を募りますが、Reverse Crowdfundingはその逆。
「こんなアイデア・タスクを実現してくれる人はいませんか?皆で集めた募金を報酬としてお支払します!」
という流れを、ライトニング・ネットワーク決済とスマートコントラクト上で実現しています。
まだまだ初心者お断りの荒々しい作りではありますが、その大きな可能性を垣間見ることはできますので、ぜひ以下のチュートリアルに目を通して実際に触ってみてください。
A.アカウント作成
まずはEtleneum上でアカウントを作りましょう。ライトニング・ネットワーク用モバイルウォレットを利用した少しマニアックな方法もありますが、ここではシンプルに”login with username and password”をクリックして作成します。
ポップアップ画面のUsername&Passwordを入力して“Login to etleneum.com”をクリックします。
アカウントの作成とログインが同時に行われ、このプラットフォーム上でのアカウント名が新たに表示されます。
僕の場合は"ae06cf7or6j"が割り当てられてますね。ビットコイン(satoshi単位)の入出金も、このアカウント名に紐付いて取り扱われます。
ユーザー名&パスワードの組み合わせを間違えると、自分の資金にアクセスできなくなりますので、忘れないようにしましょう。
B.“逆”クラウド・ファンディングを募集する
では、さっそく誰かにやってほしいタスクを作成して募集をかけてみましょう。
“LIST CONTRACTS” → “Reverse Crowdfunding” を選択します。
make a call 欄から“create”ボタンを押してください。
各項目には下記を参考に自分の好きな情報を入れます。
satoshi: 自分がこのタスクの報酬として提供する額 (satoshi単位)
head: このタスクのタイトル
desc: このタスクの詳細内容
ログインしているアカウントでこの案件を管理するために
“make this call authenticated wit your accout:”にチェックを入れる。
“他の投票者の内、○名が承認したら報酬を支払う”といった上級者向けの設定も可能ですが、ここではタスク依頼の作成者のみが、その判断を行えるように“voters”と“needed”は空欄のままです。
“prepare call”をクリックすると、支払いのためのQRコードが表示されます。
ここでの支払いは、お使いのライトニング・ネットワーク対応モバイルウォレットかSpotlightのポイントから支払うことができます。
支払いが完了すると、すぐにReverse Crowdfundingのヒストリー情報が更新され、作成したタスク募集が表示されます。
日本語が通るかわからなかったので、今回はイキって英語で募集しました。
“デコに秘密鍵をタトゥーしろ!”
という無茶苦茶な案件にしてあります。挑戦者は果たして現れるのでしょうか?
C.タスクに資金を提供する
ここがこの“逆”クラウドファンディングの面白い所。
タスクが皆のためになったり、ぜひ自分も応援したい内容だった場合は、他のユーザーも自由にファンドに資金提供することで、タスク実現のインセンティブを高めることができるのです。
make a call 欄から“fund”ボタンを押してください。
各項目には下記を参考にしてください。
satoshi: 自分がこのタスクの報酬として提供する額 (satoshi単位)
taskid: 自分が報酬をアップさせたいタスクID(下記を参照)ログインしているアカウントで資金提供する場合は“make this call authenticated wit your accout:”にチェックを入れる。(チェックを外せば匿名での資金提供が可能)
ここが少しわかりにくいのですが、“taskid”は、先ほどのヒストリー情報からタスクの詳細リンクを押して確認する必要があります。
※この黄色いマーカー部分がこのタスクのtaskid。コピぺで利用しよう。
情報をすべて入力したら“prepare call”をクリックすると、支払いのためのQRコードが表示されます。
ここでもモバイル・ウォレットかSpotlightから支払えます。
支払いが完了すると、ヒストリー情報に資金提供の履歴が表示されます。
これで報酬額が1000 + 500 = 1,500 satoshiになりました!
D.タスク完了!報酬請求
募集されているタスクを完了させたなら、証拠を提示して報酬をもらいましょう!
make a call 欄から“complete”ボタンを押してください。
各項目には下記を参考にしてください。
taskid: 自分が完了したタスクID
content: 自分が完了したタスクの証明(作業内容を証明できるリンクなど)ログインしているアカウント名での請求になるため“make this call authenticated wit your accout:”にチェックを入れる。
情報をすべて入力したら“prepare call”をクリックすると、支払いのためのQRコードが表示されます。
ここでの支払いは手数料のみなので、1 satoshi(現在0.01円)くらいです。 れ、0.01円!?
あなたがタスクを完了したことが、ヒストリー情報に履歴として表示されます。
どうやら実現不可能と思われた僕の案件“自分のデコに秘密鍵を刻んだ猛者”が現れたようです。
E. 報酬を与える
タスクを依頼した投稿者は、ヒストリー情報から完了報告を確認し、内容に満足したなら、その人に集っていた資金を報酬としてリリースすることができます。
make a call 欄から“award”ボタンを押してください。
各項目には下記を参考にしてください。
satoshi: ここで報酬額をさらに上乗せすることができます。
taskid: 完了を確認したタスクID
completer: 作業完了者のアカウント(下記を参照)自分が依頼したタスクであるのを証明するため“make this call authenticated wit your accout:”にチェックを入れる。
completer(作業完了者)は、ヒストリー情報の完了報告欄からコピペしてきます。
情報をすべて入力したら“prepare call”をクリックすると、支払いのためのQRコードが表示されます。
報酬額を追加していなければ、ここでも手数料は1 satoshiぐらいです。
無事、皆から集めていた資金 1500 satoshi が、作業完了者 "aeo6cf7or6j"の元に支払われたことがわかります。
作業完了者 "aeo6cf7or6j"のアカウントを確認してみましょう!
もろもろの手数料が引かれ、報酬額を1495.500 satoshi として自身のビットコインモバイル・ウォレットに引き出すことが可能です。引き出しは、ライトニングネットワークにより瞬時に行われます。
ここまで読んでくださった方(もしいれば)お疲れ様でした。そしてわかります。
誰がこんなん使いこなせんねん!!!!
ですが、これら全てがライトニング・ネットワークを介して全てスマートコントラクト上でやりとりされている点、今後、ユーザーインターフェイスが改善された時の衝撃を、しばし予期してみてください。
そして最も衝撃的なのは、この逆クラウドファンディングサービスは、Etleneumプラットフォーム上に書かれた140行あまりのコードで動いており、その内容が全て公開されているということ。
よくご覧ください。Ethereumではありません。Etleneumなのです。
ばりばりのビットコインマキシマリストでもある謎のハッカーfiatjaf氏によって、完全にイーサリアムを意識して作られたこのプラットフォーム上では、こうした“ある一定のルールに基づいてお金が動く”スマートコントラクトを、誰もが簡単に公開して使うことができるようになっているのです。
ビットコイン X スマートコントラクト
何だかもの凄い可能性の萌芽を目にしている気持ちにならないでしょうか?
有料部分には、このチュートリアルを見てかしこい人ならぴんと来たであろう、現時点でのこのサービスの有益な使い方へのヒントを提供してあります。
だってほら、ここをこうして、あれをこうすれば・・・ぷぷぷププログラマブルマネー!!!!
※違法行為を助長する意図はないためあくまで使い方のヒントです。あんまり深追いするとナカジマ先生に怒られてしまいますのでね。
初めて、etleneumでお仕事をさせて頂いたのですが、依頼をいただいた当初、怪しく思ってしまい、調べていたらこのブログに辿り着きました。ありがとうございます!安心して使えた上にsatがもらえて嬉しかったです。