この時期の畑は端境期:人間と動物で残りもののとり合い
はじめに
私の住む地域ではこの時期の畑の野菜は、収穫時期を逸するととうだちしていきます。春植えの野菜の収穫はもうすこしあと。山里もそうですが動物たちはえさになる食べ物さがしが本格化、きびしくなるようです。その動物と人間との格闘のようすをお伝えします。
4月はじめは端境期
街にあふれる食べ物を見ていると意外に思われるかもしれません。この時期のわたしの菜園は、葉物野菜のうちほうれんそうが目立つぐらいで、あとはとう立ちした野菜の芽やブロッコリーの脇芽ぐらい。
チンゲン菜、小松菜、かぶなど、春まきした野菜の収穫までにはもうしばらく先で間があります。だいこん、にんじんなど根菜もぼちぼち採れはじめるのはまだあとです。
秋から冬に収穫したカボチャやダイコンはたべおわりました。長ネギも固くなり、タマネギは極早生品種がおわり、中生や晩生品種の収穫を待つだけです。つまりわたしの畑では、この時期の収穫はほとんどありません。
待ち遠しい中生早どりの赤タマネギ
それまでは、店で北の生産地の野菜を買うか、ストックしておいたじゃがいも(芽が出はじめています)や干し野菜(干し大根、干しシイタケ、豆類など)、とうだちしたアブラナ科の野菜の芽、山のつわぶき、フキノトウなどの残りを探して食べています。
ヤブササゲ:アズキよりうまいかも
けっこう旬のやさいに頼ろうとすると、これからしばらくの時期はいちばんやさいがない時期、端境期のようです。
周囲の動物たちは
家の周囲にはアナグマ、タヌキ、カラス、キジ、イノシシ、カエル、コサギ、キジバトなど。頻度に差はありますが見かけます。鳴き声だけならばフクロウが近所に住みついています。
このあいだはやせ細ったアナグマがうちの庭をあちらこちら鼻先で掘りかえしていました。小一時間ほど必死の様相でした。よほど里山にエサがないと思われます。そばにわたしがいるのも気にせず、何かみつけてたべているようでした。
これに各種の野鳥たち。とくにウグイスはまだうまく鳴けずに練習をしています。とくに野鳥たちは食べ物が深刻なようで、必死に土の表面をあさったり、咲いたばかりの桜の花をついばんだり。
ヒヨドリが来るとブロッコリーの大株でも一晩のうちに、葉が芯だけになってしまいます。食欲は旺盛です。
冬においしい木の実から順に食べていき、センダンの実などは遅くまで残っています。鳥たちにはあまり評判がよくないのでしょう。それもいつのまにかなくなっていて、そろそろ食料事情がひっ迫してきているとみえます。春の食料となる新芽や春に実る果実が待ち遠しいことでしょう。
庭先で見かけたやせたうりんこ
春も盛りを迎えると…
これから新学期をむかえ、しばらくするといっきに野菜が採れはじめる時期。一転して効率よく消費する段取りを考え収穫していきます。日々の料理はあくまでも収穫物に合わせて算段です。
わたしは減塩をつづけているので、基本的に塩分はほとんど料理に使いませんが、メリハリをつけて味つけ。つまり酢、香辛料、ハーブなどの味と香りで食べられるものと、塩をすこしたすとおいしくなる料理にわけています。
それぐらいの手間だけで食事が楽しめています。たとえば自作のピクルスは酢と砂糖を利かせて、塩を入れません。そのかわりに容器を冷蔵庫にストック。野菜(カブ、ダイコン、キュウリ、ニンジンなど)に、ハーブ類、香りづけにレモン、唐辛子やコショウなどを加えてつくります。
おわりに
動物たちはどの時期でも生きるのに精いっぱいですが、とくにこの時期はきびしいようです。
収穫間際になると、たいてい食べられたり荒らされたり。がっかりするよりしかたないかと最近ではなかばあきらめムード。なかなか動物に目を向ける機会はないのですが、この時期にはとくにそう感じます。
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