秘密鍵(ニーモニック)を保存する「今買えるCryptoSteel的なやつ」をどれにするか考える

秘密鍵(ニーモニック)を保存する「今買えるCryptoSteel的なやつ」をどれにするか考える

暗号資産が存在するアドレスに対応する秘密鍵があれば、誰でもその暗号資産を移転できてしまうのが暗号資産の仕組みです。暗号資産をコントロールする秘密鍵の管理はとても重要です。

顧客資産の殆どをオフラインウォレットで管理しなければならない日本においては、もはや自分で管理するよりも交換所に暗号資産を預けたままのほうが安全な気もしてきますが、DeFiを触ったりNFTで遊んだりするには、自分で鍵管理しなければなりません。

スマホのウォレットアプリもハードウェアウォレットも、紛失したり物理的に壊れたりしたら、秘密鍵ごと永遠に使えなくなって資産はすべて失われます。

暗号資産の秘密鍵のバックアップは安全に保管しなければなりません。

紙に書くと火事で燃えてしまいます。風で飛んでしまいます。ペットが食べてしまうかもしれません。子供が紙吹雪にしてしまうかもしれません。どうやって保管したらいいでしょうか。

災害でも大丈夫な記録媒体は...?

燃えない、割れない、切れない、消えない、飛ばない、土に還らない、にじまない...

そんな素材としては金属が良さそうです。

錆びないようにいわゆるステンレスがよいでしょう。

ステンレスとは「stainless」、「さびない」という意味のようです。

ニーモニックを記録する金属板 CryptoSteel

ステンレスで秘密鍵を記録できる有名なアイテムとして「CryptoSteel」が有名です。

ステンレスのケースに秘密鍵の元になる「ニーモニック(英単語)」のアルファベットのパズルを組み込んでロックして保存するような使い方のようです。

ところが、ハードウェアウォレット「Trezor」のオフィシャルショップにて109ユーロで売っていたようですが、在庫切れです。

Amazonや楽天に出品されているものがありますが、購入しても「在庫がありませんでした」などとメールが届いて、結局買えませんでした。無在庫出品すんなよ。

CryptoSteel互換のステンレス板

CryptoSteelのようなステンレス製ニーモニック記録媒体は他にないのでしょうか。

お手頃価格(?)で最近2つ登場しました(最近といってもだいぶ前です。開封サボっていてやっと記事を書いている...)。

の2つです。

SafePal Cyperのほうが安いですね。2つ買うと送料無料キャンペーンもやっています。SafePal Cyperで決まりでしょうか??

SafePal Cyper と BLOCKSTREAM METAL どっちがいいの!

この2つで素材が少し違います。ステンレスは、鉄にクロムやニッケルを混ぜて腐食に対する耐性を持たせた合金です。この配合が異なり、それによって少し性能が違います。

BLOCKSTREAM METALがSUS316(SUS=Steel Use Stainless)、SafePal CyperがSUS304です。ちなみに、CryptoSteelもSUS304のようです。

304がベーシックなステンレスで、316は304よりもニッケルが多く、モリブデンが配合されています。これによって316は304よりも高温、海水、塩素に強くなっています。

耐熱性について考える

高温に強いと言っても明確に「これだけ強くなる」という温度比較は見つけられませんでした。304の場合で、耐熱温度は480〜800度と記述に幅がありました。ひとこと「耐熱性」といっても、用途によって評価が変わってきそうです。

たとえば、置いておくだけで(火災等があっても)文字だけ読めたらよいのか、エンジンタービンの素材に使うのか、配管に使うのかで性能の評価は異なりそうです。

あれこれ調べながらつぶやいていたら、Twitterで304は焼くと錆びてくるという情報をいただきました。調べると溶接後に錆びることがあるようです。

多少の熱(炎)を想定するなら、316にしておけば良いかもしれません。

なお、火災の際、部屋は何度ぐらいになるのかというと、5分で500℃になり、フラッシュオーバー現象が起これば1000度になるそうです。

1000度程度であれば、一般的な耐火金庫は1090℃で一定時間(性能区分によって時間の定めが異なる)加熱されても庫内温度が177℃以下であることが基準となっています。

火災を想定するなら耐火金庫が安心できそうです。また、耐火金庫を使うのであれば、庫内は177度以下ということなので、そうなると素材のステンレスは304でも316でも良さそうです。

火災、その先へ

Metal Bitcoin Seed Storage Stress Testではバーナーでストレス試験をしており、似たような構造の商品が歪んで、文字の板がぱらぱらと取れてしまっている様子が見られます。焼けて歪んでいるBillfoldはSUS316のはずですので、耐熱性に優れる316だからといってここまであぶられると無力のようです。

ガスバーナーは1700℃~1900℃とのことです。1700度を超えるのであれば耐火金庫も基準超過で無力な可能性があります。なお鉄が溶ける温度が1500度です。

結局どうする

既に両方買ったので、後悔しないように、より性能が高い316で作られたBLOCKSTREAM METALを使いたいと思います。

とはいえ今回はお小遣いでDeFiやNFTを触ってみようかな程度なので、紙よりマシならOKかなという程度でそこまでこだわっていません(どちらか使うなら、どちらがベターか、ぱっと知りたかっただけなのに、なぜかステンレスについて調べまくる結果になった)

失って後悔する金額を入れるときは耐火金庫を用意したり耐火の銀行金庫などを考えたいと思います。

SpotlightのポイントでBLOCKSTREAM METALが買える話

ちなみに、BlockstreamのショップではLightning決済ができます。そしてSpotlightのポイントはBlockstreamのLightning決済のインボイス支払いに使えるようです。

ポイントがたくさんある人は「ポイント交換」で、BLOCKSTREAM METALが買えます。

おことわり

あくまで個人が適当に調べてあれこれ考えたものなので、あくまで参考に、ご自身の資産を保管する際にはご自身の責任でご判断ください。

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