Google Pixelから見る、これから

Google Pixelから見る、これから

この記事は2018年10月ごろにnoteに掲載していたものを転載したものです。ちょっと情報が古いですが許してヒヤシンス。

今回はGoogle Pixelがやっと日本にきてくれたので、記念としてこれからのスマートフォンやIoTデバイスなどのデザインについて話そうと思います。

私は、Google Pixel発表後にこんなツイートをしました。
(めっちゃ気に入ってるツイートなのにいいねはゼロです……)

過渡期の象徴がスキューモフィズムというのはよく言われていることですが、それは人間に新しいものを認知させるというデザインにすぎません。

Googleは新しい手順でユーザーへテクノロジーを届けようとしていると感じました。

 

いままでの導入戦略

新しいものに対して企業が行なっていた市場への導入手順はざっくり分けて以下になります。

  1. 認知させる
  2. 導入する
  3. 浸透させる
  4. 成長させる

浸透に失敗してしまうと、大体のものはそこで終わってしまいます。

よくスタートアップで言われている失敗する理由として「早すぎた」というものがありますが、これも浸透の失敗の例です。

昨今では人類は進化しておらず、手段だけが進化し、あたかも人間が進化しているように見えています。

でも実際は人類が手段に動かされている状態です。

その状態で浸透させることは、なるべく人に寄り添いながらちょっとずつ声をかけていくことに尽きます。

WindowsもiOSもそうやって浸透させてきました。

 

Googleの導入戦略

さて、本題に入ります。

Googleは新しい手順でユーザーへテクノロジーを届けようとしていると感じると言いましたが、実際の手順はどうでしょう。

Google Pixelを例に考えてみます。

  1. 認知させる
  2. 導入する
  3. 成長させる

多分この3つの構成になるはずです。

上で散々大切だと話した、浸透という手順が消えている……!

Pixelは人に寄り添って少しずつ声をかけていかなくても、認知時からほぼ人に寄り添っている状態にまで持っていっているのです。

 

Pixelになぜ浸透が必要ないのか

ここからは写真を用いて説明します。

死ぬほど可愛い造形ですね、あいしてるよpixel。

ここで注目すべきなのは、丸み、色、素材です。

スマートフォンの四角はラウンド型になっていることが多いですが、四辺はまっすぐなことが多いです。

しかしPixelは四辺にも丸みを持たせています。

手にフィットさせ「ぎゅっ」という操作感を実現させるためですね。

電源ボタンや音量ボタンにも丸みがついています。
カメラ、指紋認証、AndroidOS 9 pieのベースも丸いです。
全部全部丸いです。

丸いと優しさを感じます。
優しいとずっと触れていたい、持っていたいと感じるようになります。

 

色についてもみていきましょう。

新色のノット ピンクです。

めっちゃヌーディだとおもいませんか?
しぬほどいやらしいカラーしてると思います。かわいい。

肌色に近い色は、肌に密着するものや肌に近くなるものが多いです。

下着もそうですし、化粧品、えんぴつ、マフラーなんかも肌色が多かったりします。
(海外のことはいまいちわからないので一旦日本で考えてください。勉強不足ですみません。)

この色を用いることによってスマートフォンを生活の一部に、自分の一部にすることが可能になりました。

また、今まで作られて来たスマートフォンは、全てインテリアや服飾雑貨に溶け込めるように設計されているため、どこか無機質でスタイリッシュ、装飾として美しいデザインでした。

しかしPixelは外部の要素ではなく自分自身に溶け込めるデザインになりました。

 

最後に素材です。

背面の、カメラが設置してある付近は光沢のある素材を使用していますが、手が触れるような部分はマットな素材で作られています。

光沢よりマットな触り心地の方が人間に近く、手にフィットしやすいと考えます。

側面は、光沢ですが、これは滑り止めという役目を果たすためでしょう。
機能性も兼ね備えてるいいスマホです。さすがGoogle。

 

つまり、、

初めから優しさ溢れるデザインにすれば浸透なんて必要ありません。

初めから自分の一部になるようなデザインにすれば浸透なんて必要ありません。

初めから触れやすいデザインにすれば浸透なんて必要ありません。

 

これからの導入戦略

これからますます難しい時代になり、世界は混乱に陥ると思います。

浸透という手順はこれからどんどん必要がなくなってくると考えます。

そのかわりゆっくりのっそり、人類に近づいて気づかないうちになくてはならないような存在になるものが増えていくと思います。

スマートスピーカーもVRもARもAIも……

これは悪い戦略ではありません。
ただ、人類が進化できない戦略です。

この事実のなか、人類がどのように動いていくのかこれから楽しみで仕方がありません。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

今度はiOS14とBigsurの記事書くよ!!!!!!!たぶん!

 

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