太陽電池でビットコインをマイニング3 ~RaspberryPi採用で効率アップ~
はじめに
太陽電池の電力だけを使った、ビットコインのマイニングの続きです。
これまで経緯の振り返りです。
- 太陽電池の組み立てや、ASICマイナーの改造をはじめる(2019年4月~)
- ASICマイナーを手動でON/OFFする方法でマイニングをはじめる。しかし利回りを計算してみると、元がとれるまで700年以上かかってしまうのでした
- 手動でON/OFFの代わりに光センサーでの自動化を考え始める(2019年11月~)
- マイコン制御 (Arduino, アルドゥイーノ)によって自動化に成功。
マイニング報酬は一時的に倍増したが、ビットコインの半減期で報酬が元に戻ってしまうのでした(2020年5月)
困り事と解決方法
ASICマイナーを自動でコントロールできて満足していたのですが、運用を続けていると困り事が出てきました。
- ASICマイナーのハッシュレートが固定なので、太陽光が少し弱いとマイニングできない →電力がもったいない
- 発電量がリアルタイムで取得できないので、電力不足にならないように大容量のバッテリーを使っている →バッテリーの価格が高い、大きい、重い
(自粛で暇が増えた事もあって)半年ほど悩んだあげく解決にめどがつきました。
- ハッシュレートが固定 → マイナーのファームウェアをハッシュレートがコントロールしやすいものに変更する(Braiins OS)
- バッテリーが大容量 → チャージコントローラーから発電された電力を読み取り、電力を過不足なくマイナーで消費する(小さいバッテリーで済む)
Raspberry Piをコントローラーに採用
従来のシステムはコントローラーにArduinoを使っていました。しかし標準で付属しているI/Fの豊富さやプログラム開発の容易さから、今回はRaspberry Piを採用しました。
今回の改善点の多くは過去の記事に掲載されているので、ご興味があればご覧ください。
EthernetケーブルでASICマイナーと接続、Wifiでルーターに接続できるようにした
Ethernetケーブル経由でマイナーのハッシュレートを制御
USB-ModBusケーブルでチャージコントローラーのデータを読み取り
光センサーのデータ取り込み用にADコンバーターを追加(記事は無いです)
組立、試運転
改善によってシステム全体がコンパクトになったので、システム一式をボード上に組み上げました。
ボードは太陽電池の裏側に設置した、塩ビパイプに納めます。
電気配線を行い、ふたを閉めたら完成です。
ちなみに管の下側に穴が空けてあります。ASICマイナーが動くと管の中に空気が流れるようになっています。
試運転の動画
試運転の結果を従来のシステムと比較してみました。
ほぼ同じ日射条件でハッシュレートが約35%向上しています。
おわりに
まだまだ課題がありますが一応完成しました。何か進展があればまた記事にします。
読んでいただきありがとうございました。
リアクション、コメントいただける方へのおまけとして、約2年のマイニング報酬を有料部分で公開します。
見て楽しい記事でした。僕もベランダ太陽光発電でASICのマイナーを購入してMONAコインをマイニングしていました。
発電量に応じて限界まで電力を取り出すため、僕は日照計ではなく、バッテリーに入る電流で制御してみたことがあります。
よければ、次のURLにシステム図があります。
https://neo.icf3.net/smpp/recipe.html