芸能人格付けチェック 番外編
みなさんこんにちは。前回、前々回と芸能人格付けチェックのワインについて書いてきましたが、実はまだ他にもいろいろと書きたい事がありまして(笑)。そこで今回は、番外編と称していろいろと思った事を書いてみたいと思います(今回もあくまでも私の推測です)。
1 本当に5,000円のワインVS100万円のワインだったのか?
今回の格付けチェックでは、「5,000円のワインVS100万円のワイン」と言う構図になっていました。価格差にして約200倍もあり、テレビ的にもインパクトがある対決になったわけです。しかし、みなさんはこの構図には少しカラクリがあった事に気付きましたか?
実は、正確には「1本5,000円のワインVS一流ホテルなら1本100万円は下らないワイン」と言う構図でした。1本5,000円のワインに関しては特にアナウンスはありませんでしたが、恐らくはワインショップでの販売価格だと思われます。しかし、これに対して100万円のワインはあくまでも一流ホテルでの販売価格を表しています。
みなさんもご存じの通り、ホテルやレストランなどの飲食店ではワインなどのドリンクにも利益を乗せて販売しています。昔、家族で横浜に行った時に、少し時間があったのでインターコンチネンタルホテルでお茶をしたのですが、確かコーヒーや紅茶が1杯1,000円以上もして、家族みんなで驚いたのを今でも覚えています(確か、ビールの方がコーヒーよりも安かった記憶が(笑))。
つまり、片方がワインショップでの販売価格を提示するのであれば、ラフィットもワインショップでの販売価格で提示するのが本来はフェアなわけです。そこで、1982年のラフィットが現在ネットでいくらぐらいで販売されているのかを調べてみました。すると、いくつか販売されている物が出てきました。
ショップAでは約70万円、ショップBでは約88万円、ショップCでは約64万円、ショップDでは約55万円、ショップEでは約90万円、そして、ショップFではなんと定価50万円の40%オフで30万円とかなりお買い得価格に(笑)。つまり・・・
ワインショップでの販売価格は100万円もしないのです!
と言い切りたい所でしたが、ショップGでの販売価格は約129万円でした(笑)。
非常に貴重なワインですし、どんなルートで仕入れたかなど、様々な要因で値段にかなりの幅がありますが、まあショップGは例外として(笑)、概ねワインショップでの販売価格は100万円はしないと言えるでしょう。こうやって考えてみると、この対決の構図の見え方も少しは変わってくるとは思いませんか?
2 今回のワインはわかりやすかったのか?
今回の格付けチェックでは、GACKTさんを含め出演者全員が見事にラフィットを当てました。この結果だけ見ると、もしかしたら今回のワインはわかりやすかったのではと感じるかもしれません。
しかし、今回GACKTさんは試飲を始めてから10分経ってもまだ答えを出さずに推察していた事から、かなり悩まれた様子が伝わってきます。では、なぜそこまで悩まれたのでしょうか?それは、恐らく熟成スピードの違いにあると思われます。
通常、ワインは年月が経てば経つほど熟成が進んでいきます。例えば外観に関して言えば、赤ワインの場合、熟成が進んだワインほどレンガのような茶褐色に変化していきます。そして、味わいにも若々しさを感じる瑞々しいフルーツなどのニュアンスから、落ち着いたドライフルーツなどの乾燥したニュアンスへの変化が見られます。
と言う事は、この理論からすると、この熟成のニュアンスをより強く感じるワインの方が古いワイン、つまり今回では1982年のラフィットであると推察出来るはずです。ところが、そう簡単にいかないのがワインの面白いところなのです。
どういう事かと言うと、この熟成スピードはそのワインの出来によって左右されるのです。つまり、良い年のワインほど、そして偉大なワインほど熟成スピードが遅くなる、言い換えると若々しさを保つのです。
実際に今回のワインの外観を見た訳でも試飲した訳でもないのであくまでも推測ですが、恐らく1990年のワインの方が1982年のラフィットよりも熟成したニュアンスが強かったのかもしれません。ソムリエさんのコメントの中にもラフィットには「若々しい」と言う表現がありました。
そうなると、答えを出すときに非常に悩む訳です。
「ラフィットの方が古いはずなのに、明らかに1990年のワインよりも若々しさを感じる、この矛盾はどこから来ているのか?」
恐らくGACKTさんも、古いワインの方が若々しいと言うこの矛盾について悩まれていたのかもしれません。今回のワインは、そういう意味ではワインを知っている人の方が間違えやすい問題だったのかもしれません。
3 GACKTさんのワインの試飲の仕方
GACKTさんのワインの試飲の仕方はさすがだと思いました。まず外観を見て、香りを確認し、そして試飲をする。まさにお手本のような手順ですが、今回特に素晴らしかったのは、グラスを回さなかった点です。
「普通グラスって回すんじゃないの?」って思われた方もいるかもしれません。確かに、ワインの香りを嗅ぐ時にグラスを回すスワリングと言う動作をすると、空気と触れあってより香りが立ち上がります。しかし、今回のような古いワインは非常に繊細なので、むやみにスワリングをするとかえってワインの香りや味わいを損ねてしまう可能性があるのです。
恐らくGACKTさんはその事を知っていて、あえてスワリングをしなかったのだと思います。たまに、どんなワインでもずっとグラスを回している人を見かけますが、回し過ぎると普通のワインでも香りが飛んだり味わいが劣化したりするので、要注意ですね(笑)。
いかがでしたか?今回は、私が思い付いた事をあれこれと勝手に推測して書いてみました(笑)。まあ、ここまで凝視してあの番組を見ている人もいないと思いますが(笑)。また次回の格付けチェックが楽しみです。