芸能人格付けチェック、なぜ白ワインと赤ワインを間違えるのか?

芸能人格付けチェック、なぜ白ワインと赤ワインを間違えるのか?

みなさんこんにちは。先日、テレビで「芸能人格付けチェックBASIC~春の3時間スペシャル」を見ました。お正月にも放送されていましたが、格付けチェックと言えば、毎回楽しみにしているのがワインです。

今回もワインの問題が出ました。しかし、春はBASICと言う事で当たり前の事がわかっているかをチェックする趣旨のようで、その問題は・・・

「白ワインと赤ワインを飲んで、どちらが赤ワインかを当てる」

と言う内容でした(もちろん、参加者は目隠しをして色がわからないようにされています)。

さすがに白ワインと赤ワインを間違えるわけがないと思っていましたが、実際は2人の参加者が間違える結果となりました。そこで、今回は私なりになぜ白ワインと赤ワインを間違えたのかを考えてみたいと思います。

まず、白ワインと赤ワインの大きな違いと言えば、渋み(タンニン)があるかないかと言う部分です。赤ワインは皮の部分も漬け込んで造るため、皮に含まれる渋みの成分であるタンニンが白ワインよりも豊富に抽出されます。ですから、基本的には赤ワインの方が白ワインよりも渋い味わいになります。実際正解した人達も、この渋みの部分を判断材料にして答えを導き出していました。

ところが間違えた人の中にも、正解した人達と同じように渋みを判断材料にしてワインを選んでいる人がいました。では、なぜ白ワインを選んでしまったのでしょうか?考えられる要因としては、酸味と渋みを正しく感じられていないと言う可能性が挙げられます。

そんな事ある?って思われたかもしれませんが、実はこの酸味と渋みを正しく感じられていない人はけっこういると思います。実際に、酸味の強いワインを飲んでこのワインは渋いと言っている人を何度か見かけた事があります。一般的には、白ワインの方が赤ワインよりも酸味は強い傾向にあるため、強く感じた酸味を渋みと勘違いしてしまったのかもしれません。

そしてもう一つ言える事は、この酸味と渋みは同時に存在するとお互いの味わいに干渉する事があるのです。どういう事かと言うと、酸味は渋みをより強く感じているような錯覚を与え、また逆に渋みも酸味をより強く感じているような錯覚を与えてしまい、酸味と渋みのボリュームを正しく判断しにくくさせるのです。

赤ワインには基本的に渋みと酸味が存在するので、酸味が強い赤ワインを飲んでいても渋く感じてしまったり、逆に渋みが強い赤ワインなのに酸味の強い白ワインだと勘違いしてしまう可能性もあるのです。

では、どうやったら正しく酸味と渋みを感じられるのでしょうか?私なりの見分けるポイントをご紹介します。

まず、酸味には様々な種類があり、それぞれに感じ方も違うのですが、大前提としては・・・

「酸味は唾液が出て口中が潤う感覚になる」と言う事です。つまり、ワインを飲んだ時にじわじわと唾液が出てきて口中が潤う感覚があれば、それは酸味があると言う事です。

逆に、渋みにも様々な種類があり、それぞれに感じ方は違うのですが、大前提としては・・・

「渋みは口中の水分が渇く感覚になる」と言う事です。

渋みの成分であるタンニンには、タンパク質を凝固させる作用があります。そして、人の唾液や口中にはムチンと呼ばれるたんぱく質があり、これによって口中にぬるぬるとした層を作り保護をしています。つまり、タンニンが口中に入ってくると、このムチンと結合する事によって口中のぬるぬるが無くなり、滑らかさが失われる事で渇いたような感覚になるのです。

この感覚は、歯茎などで良く感じられるので、私はいつもワインの渋みを判断する時には、歯茎にもワインが行き渡るようにします。すると、渋みの強いワインの時には、それこそ歯茎が渇いて唇の裏側に引っ付くような感覚になります。

このように、酸味と渋みとでは、それぞれ「潤う」と「渇く」と言う全く逆の感覚になるのです。ですから、この理論さえ知っていれば、あなたも間違いなく白ワインと赤ワインを味だけで見分ける事が出来るはずです。

最後に、今回登場したワインですが、どちらもオーストリアのワインでした。ワイン好きの間では、オーストリアのワインはメジャーになりつつありますが、まだまだ一般的には知名度は低いです。しかも、白ワインが「グリューナー・ヴェルトリーナー」で赤ワインが「ツヴァイゲルト」と言う、どちらもオーストリアの地場品種でした。

つまり、あまり馴染みのない(恐らく参加者が飲んだ事の無い)品種のワインが問題に選ばれたのは、少し難易度を上げる要因になったのかもしれませんが、それでもせめて白ワインか赤ワインかぐらいはわかるようにはなりたいものです(笑)。みなさんも、興味があれば自分自身の舌を信じて挑戦してみてはいかがですか?

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