読書ざんまい
前回の記事で本のレビューをするなど豪語していましたが結構難しいことに気付きました。そもそもみなさん知っていそうな内容ばかりでしたし、引用だらけになりそうです。
https://spotlight.soy/detail?article_id=qn3m3ua7p
ただ改めていろいろ分かって面白かったです。特にBitcoin=ブロックチェーンではないという捉え方は新鮮に感じられました。ビットコイン・スタンダードは初めて読んだのですが、ケインズとハイエクの対比が強烈で、もう少しその辺りの知識をつけてから読み直したいです。
4冊ほど読んだのですが2049年「お金」消滅は自分にない視点で書かれていて衝撃でした。広い意味での貨幣が存在しない世界なのでBitcoinもありません。以下ざっくりとした概要です。
・「欲望の二重の一致」が目的で貨幣が生まれた
・しかし現代ではインターネットによって一致させられるので貨幣は不要
・エネルギーと食糧が無料になっているので生活にお金がいらない
・お金を得るための仕事も消滅していわゆる自己実現的な生き方になる
太陽から降り注ぐエネルギーだけで電力が賄われ、併せて食糧の供給が持続するなど前提がありますが結果としてあらゆる物の価格が0円になるとされています。するとお金を稼ぐ必要がなくなり、なにか目的があればNPOのような寄り合いで解決されます。またその頃にはAIやロボット技術が発達して医者が不要だったりします。
いま自分で書いていてもやや突飛な発想だと思いますが同時にあるかもしれないとも思います。そこでなんとなく現代からお金がない世界へのレイヤーみたいなものを整理してまとめてみました。あくまで備忘録として。
- 主体を信頼
物々交換期を経て貨幣が誕生したが、現代ではそれを如何に効率よく増やすかに焦点が当てられている。基本的に労働で手に入るがその価値は信頼される主体によって決定される。
- 主権取り戻したい
主権が信頼される主体に集中していることを良しとせず、コントロールを取り戻したい。その為に自分たちで貨幣を発行したり準ずる組織を立ち上げ管理する。
- 主体いらない
そもそも信頼される主体(コントロール)がいらないと考え、誰にも管理されない独自通貨や自由経済に委ねたい。
- お金いらない
お金があるから格差が生まれるのでいらない。エネルギーと食糧を供給し続け、欲望の二重はインターネットで一致させにいく。あらゆる物の価値は0になる。
レイヤーといってもグラデーションがあったり重なる部分もありそうですが1に対するアプローチが2と3で異なっていたり、場合によっては2と4は相性がよさそうと思ったり、4にシフトするためには3が必要不可欠?など想像が膨らみます。
それと公共財の生まれ方みたいなものに興味が湧きました。最初は集権的に開発してPoW的なゲームが回りはじめると分散化していき、アップデートはオフチェーンの徹底的な討論とノードによる判断で決定されるなど。このプロセスは他にも応用できたりするのでしょうか。経済的なインセンティブや多数決・ピザンチンをもっとよく知る必要がありそうですが。
おまけ
少し古い話ですが香港では収銀車なるものが現金を電子マネーに換えてくれるようです。これは便利そうですがキャッシュレス政策の意図を鑑みるに・・・エルサルバドルでBitcoin車を見る日はくるのでしょうか。