犬で1000万円が1億円になった話(小説)

犬で1000万円が1億円になった話(小説)

俺の名は金尾呉男(かねおくれお)。30歳のしながいサラリーマンだ。

前回、Avlanche銘柄で一発当てた俺は、次に来るのは犬だと予想していた(第一話参照

今日は、俺が犬に投資して1000万円を1億円にした話をしよう。

投資スタイルの決定から、犬の価値に関する分析、そして銘柄選定に至るまで。その哲学は、多くの犬ブリーダーの参考になるはずだ。

その1 自分の投資スタイルを決める 

犬投資は特殊な投資だ。普通のメンタルでは実行できない。強固な指針がいる。 

そう考えた俺は、まず、自分の投資スタイルを最初に確立することにした。 

俺は世界中の一流投資家の中で、最も尊敬するあの人のスタイルに従うことにした。ウォーレン・バフェット?違う。俺が尊敬する投資家はKennel Masterさんだ。

ケネル・マスターって何者?と思った方も多いだろう。恐らく彼は日本ではあまり有名な投資家ではない。しかし、一度、彼のポートフォリオをのぞけば、その才能に誰もが脱帽するだろう。これが今年5月時点の彼の伝説のポートフォリオだ。

(出所:https://twitter.com/15_IQ_Capital/status/1391957751933267969?s=20

見にくいかもしれないが、要は、犬オンリーで計50銘柄。このポートフォリオで資産20万円を約4億円に増やした。わずか3か月で、だ。 

いいか?これが分散投資の究極形だ。普通、分散投資はリスクを回避するためにやるものだ。しかし、これを見たあなたは、気づいただろうか。

この分散投資、リスクが全く減っていない。むしろ分散したことでリスクが増えていると言っても良い。

なぜだか分かるか?

簡単なことだ。これは分散投資ではなく、分散犬資(ぶんさんいぬし)だからだ。 

つまり分散させているのは、リスクではなく、犬なのだ。

犬が家畜となったのは1.5万年も昔のことだ。しかし、令和の時代に、こいつは歴史上初めて「犬を分散させた」のだ。

こいつのやっていることは、分散型金融(DeFi)ではなく、分散型犬融(けんゆう)だ。つまりはDeDogなのだ

一言で言おう。この投資家はラリッてる。一般人ができる投資法じゃない。

世が世なら、生類憐みの令に違反した罪に問われただろう。勘定奉行がこのポートフォリオを見たら、「勘定奉行にお任せあれ」とは言えなかっただろう。

とにかく、俺はこの投資家のことを「ラリ男(らりお)」と呼ぶことにした

ラリ男。本人は自分のことを(謙遜して)IQ15と言っていたが、とんでもない。俺に言わせれば、これはIQ3だ。しかし、ラリ男は確かに犬で巨万の富を築いた。その意味で、真の投資IQは180、金田一少年と同じレベルと言える。

ビットコイナーが3か月で資産2倍になって大喜びしている間に、ラリ男は3か月で資産を2000倍に増やしたのだ。ウオーレンバフェットと言えど、資産を3か月で2000倍にはできないはずだ。その意味で、彼はウォーレンバフェットを超えたのである。

そう、ラリ男が勝ってしまう時代なのだ。確かにこれは再現性のない偶然のように見えるかもしれない。

しかし、これは現実なのだ。そして歴史は繰り返す。DeFiバブルが一度崩壊して復活したように。NFTバブルが一度崩壊して復活したように。

犬は波のように行ったり来たりを繰り返し、時には崩壊し、そしてほとんどは二度と戻ってこないが、最終的にはここに人・金が集まるのだ。

なお、上の表をよく見ると分かるが、ラリ男の購入銘柄の3割は、運営にラグられて資産が飛んでいる。

なので、もしかしたら、ラリ男のことは、ラグ男と呼ぶ方が正しいのかもしれない。まあどうでもいいけど。

いずれにせよ、俺が目指すのはこの方向だ。ラリ男の世界。ここが私のアナザースカイだ。

俺はラリ男の基本哲学を真似ることにした。(続く、と見せかけて終わる)

(注)この物語は全てフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。

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