甘酒には2種類ある!?
みなさんこんにちは。みなさんは甘酒はお好きですか?私は甘酒が大好きなのですが、最近では飲む点滴などとも呼ばれ、健康や美容に効果があると言う事で、ちょっとした甘酒ブームも起きているようですね。
しかし、私の中の甘酒のイメージは、健康とか美容のための飲み物と言うよりは、お正月に神社などにお参りに行った時に振舞われる冷えた体を温めてくれる飲み物と言う認識です(そもそも昔は、今ほど甘酒の効果を謳っている様子もなかったように思います)。そして、お酒と名が付く飲み物の中で、唯一子供も飲む事を許された不思議な飲み物と言う認識もありました(笑)。
さて、この甘酒ですが、実は2種類ある事をみなさんはご存じですか?今回は、そんな知っているようで実は意外と知らない甘酒について少し書いてみたいと思います。
まずは、酒粕を使った甘酒についてです。酒粕は、日本酒を造る際に醪と呼ばれる粥状の物体を搾るのですが、その時に残った搾りかすの事です。
搾り方によっても形状は変わりますが、これが酒粕です。
この酒粕をお湯で溶かして、砂糖などで味付けをすれば酒粕甘酒の出来上がりです。この甘酒の原料はお酒を搾った粕なので、アルコール分は完全に0ではありません(お子さんや運転手の方は注意して下さい(笑))。昔、お正月に神社で飲んだ甘酒はほんのり体が熱くなる感覚があったので、恐らくはこの酒粕を使った甘酒だったと思います。
では、もう一つの甘酒は何から作られるのでしょうか?それは、麹を使って作られるのです。麹とは、日本酒などを造る時にも使われるもので、麹菌の作用によってお米のデンプンをブドウ糖に変化させる作用があります。
これは米麹の写真です(これは、実際に日本酒を造るために仕込まれた物です)。麹はスーパーなどでも市販されています。
この麹を、炊いたお米と水を加えた中に入れて、一定の温度でしばらく保温(炊飯器などを使用)すると、麹菌によってお米のデンプンがブドウ糖に変わり、自然と甘酒が出来上がるのです。つまり、こちらのタイプの甘酒は、お砂糖を加える必要がなく、そしてアルコールも発生していないのでお子さんから運転手の方まで安心して楽しめる甘酒なのです。
私にとっての甘酒の主流は酒粕を使用した物でしたが、歴史的に見れば、砂糖が流通していなかった江戸時代よりも前から作られている、麹を使用した甘酒の方が本家と言えるのかもしれません。
また、二つの甘酒にはそれぞれ特徴があります。
まず酒粕を使った甘酒には、主にダイエット効果や睡眠改善の効果があると言われています。それに対して、麹の甘酒には、疲労回復効果や美肌効果なんかが主に期待できると言われています。甘酒のタイプによって期待できる効能が違うようですが、どちらも非常に栄養価が高いと言う事は間違いなさそうです。
いかがでしたか?同じようで実は違う甘酒、ぜひみなさんもその日の気分や体調に合わせて、酒粕の甘酒と麹の甘酒を飲み分けてみてはいかがですか(笑)。