シャンパンとスパークリングワインって何が違うの?
皆さんはシャンパンとスパークリングワインの違いってご存知ですか?この違い、知っているようで実は知らなかったり、勘違いされている方も多いようです。そこで、今回はこのテーマについて書いてみたいと思います。
まず、スパークリングワインとは何か?についてですが、これは読んで字の如く、発泡性のあるワインを表しています。一般には3気圧以上のガス圧を持った発泡性ワインの総称となります(3気圧以下のものは弱発泡性ワインと呼びます。例えば、イタリアのフリザンテやフランスのペティアンがこれに該当します)。ちなみに、シャンパンは3気圧以上あるので、スパークリングワインと言えます。しかし、ここがポイントで、全てのスパークリングワインがシャンパンと呼べる訳ではないのです。これは一体どう言う事なのでしょうか?
実は、シャンパンと名乗る為には様々な規定があるのです。これを満たしていない物は、スパークリングワインであってもシャンパンではないと言う事になるのです。では、その規定について簡単に説明していきます。
まず大前提として、シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で造られた物でなければなりません。そして、使用出来るブドウ品種は、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、そして白ブドウのシャルドネの三品種のみとなっています。さらに、シャンパーニュ方式と呼ばれる伝統的な製法(瓶内二次発酵とも呼ばれる)によって造られた物にしか認められていないのです。実際には、この他にも使用するブドウの面積当たりの収穫高の制限や醸造期間の規定など、細かい制約があります。これら全てをクリアした、高品質なスパークリングワインにのみ与えられる名称がシャンパンなのです。
分かりやすく他の物で例えるならば、シャンパンはiPhoneであり、スパークリングワインはスマートフォン、シャンパンはウォークマン(若い世代は分からないかも!?)であり、スパークリングワインはポータブルオーディオプレイヤー、シャンパンはストラトキャスター(音楽ネタですいません)であり、スパークリングワインはギター、みたいな。なんか、余計に分かりにくくなってしまったかもしれませんね(笑)つまり、シャンパンとはスパークリングワインと言う大きな括りの中の一つのカテゴリーと言える訳です。
よくテレビのグルメレポートなんかで芸能人が「シャンパンで乾杯なんてオシャレですね〜」なんてコメントを言ったりするのを見かけるのですが、その都度私は、グラスに注いでいるボトルを見て、いや、それシャンパンちゃうやん!みたいな事を一人でツッコミ入れたりする訳です(笑)
ちなみに、簡単な見分け方としては、本物のシャンパンには必ずラベルにCHAMPAGNEと言う文字が記載されています。皆さんも、スパークリングワインを見かけたら、それがシャンパンかそうじゃないか見極めて見て下さい。但し、シャンパンではない他のスパークリングワインが低品質と言う訳では決してありません。安くても美味しいスパークリングワインはありますし、そもそもなんでシャンパンってあんなに高いのか?と言う疑問も出てくるかもしれません。ですから次回は、その辺りの事も詳しく書いてみたいと思っています。