東京都においてのコロナ患者数の実態
連日、東京の新規コロナ患者数が速報として流れてきます。
「東京」での患者数の推移がニュースになる中、実はもう一つの局面でも見ることができるのです。それが「区市町村」別のコロナ患者増加の実態です。
東京都は毎日「東京都新型コロナウイルス感染症対策本部報」という情報を発表しています。その中で「新型コロナウイルスに関連した患者の発生について」では毎日ニュースに流れる新たな感染者の数、年代別や性別に分けた数も発表されます。
それらの他にもあまり知られていない情報が含まれています。それが「区市町村別患者数」です。あくまでも参考値の扱いですが、東京の中でも地域別に感染の状況がわかる興味深い数字があるのです。毎日発表される情報はその日までの感染者数の累計なので傾向を見るには日々の累計数の差分を計算する必要がありますが、それらを算出すると様々なことがわかってきます。
ここでおことわりを入れます。私は感染症や統計学の専門家ではなく、あくまでデータを表計算ソフトでにらめっこしてる素人です。一個人の見解なので情報に誤りがあるかもしれません。ここに書かれた情報はご自身の責任でご利用ください。
※この記事は昨夜書いたので本日の一日最大感染者数更新について触れていません。
こちらのグラフをご覧ください。
こちらは23区において、患者数の増加を7日平均で出したものです。
※正確にいうと、前日からの累計患者数の増加を当日の累計患者数で割って率を出し、その率を7日間の移動平均として出した数値です。
※訂正(7月9日):区市町村別の患者数は前日の数値が発表されるため、上のグラフは当日ではなく前日の増加率になります。
本日(7月8日)の新規患者数が7日ぶりに100人を下回ったと報道されてますが、一週間単位での傾向を見ると、数週間前に比べると大幅に感染が拡大しているのは確かです。6月初めの時点では複数の区で7日間で患者が一人も増えない状況でしたが、6月25日を最後に千代田区以外の22区で7日間で新たな陽性者が1人以上確認されています。
幸い、重症患者は増えていませんが市中感染が広がると重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患を持っている人に感染することが可能性が高まり、医療機関が逼迫した状況に逆戻りしてしまいます。入院患者は6月20日に204人まで下がったものの、7月6日には2倍以上に増えてしまっています。
まだまだ油断できない新型コロナウイルス。まだ感染リスク、重症化のメカニズムなど未知の部分がたくさん残っています。未知であるからこそ、最大限の警戒が必要です。これからも気をつけていきましょう。
さて、次回以降は地域別の患者増加数の相関関係や「東京アラート」の解除時期の患者増加の傾向などを見ていきたいと思います。