いわゆる「上場」に対する無職業者BOTの感想
つぶやき。ぽえむ。TL;DR
要点
・オープンソースソフトウェア(OSS)は、利用者が支援しないと成り立たない
・「上場」観点では、利用者とは「仮想通貨交換所」
・2017年辺り(もうちょっと前?)から、スキャムの幇助手段としての「上場」ビジネスが興った
・モナコインはネタコインかもしれないがスキャムではない
・モナコインはOSSなので交換所が独自判断で上場するのは自由だが、開発者を巻き込むのは、やめてくれ
ポエム
仮想通貨界隈の人たちって、ときどきIT 系の人もいらっしゃいますけれども。発言力があるから目立つだけで、サイレントマジョリティは、IT 関係ない立場だと思うのですよ。既に IT オタクだけとは思えない市場規模ですし。さらに IT 業界っても OSS を十分に理解している人は、いまだ限られるわけです。特に英語圏から数歩遅れがちな日本では。
モナコインは仮想通貨ですが、それを支えるソフトウェアである monacoin-core は "MIT ライセンス" という利用許諾によって利用できる OSS です。
基本的に、全ての OSS は無償で使えます。開発者は何らかの方法で食い扶持を得る必要があります。しかし多くの利用者は、開発者に対し、金銭的に報いません。「OSS は、やりがい搾取だ」という憤りに似た声は、常にどこかで上がっています。
「上場」つまり板取引なり販売所なりで利益を上げる人は、表向きはトレーダーです。しかし、実のところ売買手数料を当てにしている仮想通貨交換所が、最大の受益者です。でなきゃ交換所なんか新規開設せず、別の交換所でトレードしていれば良いのです。
つまり、OSS の思想に立てば、OSS である仮想通貨に支援をするのは、交換所の側である、というのが一旦の結論です。
このことは、真っ当な交換所側も十分に理解しているでしょう。Bitbank には、世界的に通用するコアなビットコイン系技術者が、何名か在籍しています。旧 Zaif が NEM (OSSではないですが)に付かず離れず関与してきたようですね。Binance も、いくつかの新しいチェーンの開発に対し出資しています。
真っ当な交換所は暗号資産に対し、必ずしも直接的ではないにせよ、支援を行っています。
ここまでが、割と真っ当な方面の、仮想通貨ビジネスの話。
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仮想通貨とスキャム(詐欺)っていうのは、光と影の関係のようなところがあります。
適当な仮想通貨を作り、高性能高付加価値をうたい、適当に売り捌いてトンズラ。何度も見られた光景です。
いつの日か、スキャマーがカモを集める場所として、仮想通貨交換所が使われるようになりました。まずは海外で。そして遅れて日本でも。2017 年頃のいわゆる「1sat 上場」の嵌め込み、具体名はいちいち挙げませんが、酷い有様だったと記憶しています。
このビジネスモデル…犯罪モデルにおいて、最大の受益者は、適当な仮想通貨を作ったスキャマーです。
こんなモデルでは、仮想通貨交換所は永続的な手数料収入を得られません。何しろ売り逃げトンズラが明白なのですから。交換所としては、合理的な判断として、スキャマーから高額な上場手数料を取ることで、自らの売上を確保しようとします。
このスキャマーたちが作り上げたモデルが、仮想通貨のビジネスモデルである。そのように勘違いしている人が少なくないように思います。某巨大匿名掲示板で、新規上場を心待ちにしていたり上場手数料を云々いっていたりする人たちの書き込みを流し読みしていると、そんな気持ちが強まります。
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モナコインはネタコインかもしれませんしオワコインかもしれませんが、断じてスキャムではありません。
スキャマーが作った犯罪モデルに倣う気は(無職業者BOTに限って言えば)毛頭ありません。
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モナコインは、誰でも使えるブロックチェーンであり、仮想通貨です。というか、ここまでノード数が増えた今となっては、誰かの手によるコントロールは困難です。
よって、どこかの仮想通貨交換所がモナコインを上場させたとしても、それは自由です。
上場によって流動性が上がり、モナコインの周辺サービスが活発になるのであれば、それは仮想通貨交換所の貢献ではあります。それをもって OSS への報酬というのであれば、それはそれで十分でしょう。もちろん燃料としての投げ銭があれば、core 開発は加速しますが。
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ただまあそれは勝手にやっていただいて結構な話なので、開発者を巻き込むのはお控えいただきたい。または、GitHub はオープンにしているので、オープンな場でご連絡いただきたい。
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無職業者BOTがお届けする今朝のポエムは、以上となります。