唯一性と希少性と、デジタル・アセット
つぶやき。
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わかり易い例。判りやすい…はず。
無職業者BOTのメンテナンスで出た廃油一缶、電子署名付き。
または
即日売却可能な 100MONA 相当のモナコイン。
欲しいのはどちら?
前者だと即答した読者は、精神科でカウンセリングを受けましょう。あなた酷く疲れているようです。
non-fungible よりも fungible のほうが価格が高くなるなんてのは珍しくありません。
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実際のところ。価格形成の要因を関数として表したとき、確かに希少性はパラメタになりえます。しかし希少性の極限である「唯一性」が価格の根源になるなんてのは、実のところレアケースです。
もちろん、唯一性が価格を高める例は、無くはないです。「一万円札 ゾロ目」みたいなキーワードでweb検索すれば、一万円分の価格が期待された大量発行済みの紙切れでさえ、数万円の高値が付いているのを確認できます。
しかし殆どの場合で、唯一性があってもゴミはゴミです。
価格を高めたければ、無闇に唯一性を持たせるよりも、希少性を高めたほうが戦略として正しい場合もあります。流動性の低い"一品物"は、誰かがガチホしてしまえば、他の人は入手できません。所有者以外には無いも同然です。一方、数が少ないけど入手できなくもない、となれば、所有欲が喚起されるかもしれません。
誰がどんなアセット(トークン)を生成するのか関与する立場にはありませんが、モナカード的なデジタルアートで価格を高めたい場合には、高額少数のアセット生成が、経済合理性から見てバランスの良い感じではないかなと思ったりしています。モナカードの先輩格である Rarepepe は、そんな感じでしたし。
経済史を遡ると、バブルはだいたい rare fungible に対して起こります。チューリップからビットコインまで。
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唯一性を推しつつ高い価格形成をしたければ。
NFT という仕組みだけでは足りず、万人の所有欲を喚起し、流動性を高める仕組みが必要でしょう。典型的には、オークションですかね。古典的なアートビジネスの世界は、長きに渡り生き残ってきただけあって、よくできています。
モナパーティ以外のスマートコントラクト・プラットフォームでは、おそらく NFT のオークションを実現するコントラクトが、そろそろ流行るでしょう。(そしてカモられる情弱が続出するでしょう)
ちなみに、モナパーティの標準規格となる(あまりメンテナンスされていないけど)XMPIP には XMPIP-17 としてオークション用途の組込みコントラクトが想定されています。実装着手がいつになるかは解りませんが。(優先度は低めっぽい)
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「高額少数のほうが価格形成戦略としては良さそうなのに、なぜモナパーティで NFT を実現しようとしているのか」というと。
まず、価格とは無関係に NFT には使い途があるから。現実世界には non-fungible なものが結構あります。ブロックチェーンと具体的にどう結びつけるのかはさておき、所有権の証明くらいなら使えるのは確かです。
あと、他のプラットフォームではできることが、モナパーティでできないのは癪に障る、っていう、割と感情的な理由です。できないことは少ないほうが良い。