Bitcoin 時間とエネルギーによって裏付けられたマネー
「マネーというのはただの概念であって、みんながバナナをお金だと信じればお金になるし、全員がイーサリアムをお金だと信じれば、お金になる」といった誤った考えがある。「マネーは共同幻想」っていうね。でも、それは真実じゃない。
マネーというのはテクノロジーなんだ。飛行機がテクノロジーなのと同じように。
もしみんながバナナを飛行機だと思って、飛び乗って崖から飛び降りたら、全員死んじゃう。そうすれば、誰もバナナを飛行機だとは思わなくなるだろ。
マネーは、使う人に見返りを与えることで、自身の期待を物理的な現実と合致させる。
旅行したくて、実際の飛行機に乗る人は、もれなく自分の目的地にたどり着くし、旅行したくてバナナに乗る人は、物理的現実にマッチする形で見返りを受ける。つまりは墜落して死んじゃう。
そういう意味で、Proof of Stakeのような共同幻想は、バナナの飛行機と言える。現実世界と物理的な繋がりがなく、物理的な世界を尊重してないし、敬意も払っていない。抽象的な幻想と言える。
一方で、Proof of Workが物理的な現実に結びついている理由は、数学的問題を計算して解くために、物理的な宇宙が特定の量のエネルギーを生成する必要があるため。そしてデジタル世界の方でも、その数学的問題が理解できる。なぜって、それは単なるデータの一片だけど、そのデータの一片は物理的な宇宙のみが作り出せるものだから。
それゆえBitcoinは、宇宙の物理法則を尊重する唯一の暗号通貨であり、唯一のデジタル・マネーであり、だからこそ実際のマネーになる候補たりえるんだ。Bitcoinは、時間ベースで表現されるエネルギー・マネーなんだ。
一方、イーサリアムは、人々の脳内で構築されたもの。だからそれをみんながお金として取り扱って、債券市場の崩壊や通貨の下落から自分たちを守ろうとするなら、それはバナナに飛び乗って飛ぼうとしてるんだから、そら大怪我することになるよね。
Satoshiが作り出したものを理解しようとするのは、ほとんどスピリチュアルな体験に近く、実際、頭が吹っ飛ぶような体験。
マネーとは、時間とエネルギーが抽象的に表現されたものであり、Bitcoinは、時間とエネルギーに裏付けされた唯一のマネーなんだ。
Satoshiが持っていた先見の明を理解するのは、本当に難しいけど、それは完璧なマネーとは一体何かという話になる。政府は、何にも裏付けされていない時間とエネルギーを印刷することができる。じゃあ、完璧なマネーって?
完璧なマネーを作り出す唯一の方法は、実際のエネルギーを投入すること。エネルギーによって裏付けされたマネー。これを行うのがProof of Work。
では、完璧なマネーのもう一つの特性とは何だろう。それは時間。じゃあ時間をどうやって組み込もうか。
Bitcoinを作り出すのには、一体どれくらいエネルギーが必要だろう。それが時間として表現される。エネルギーが費やされた約10分間の時間。
そう、これが答え。
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