ライトニングネットワークの手数料市場
ビットコインの手数料は、マイナーに送金データをブロックへ取り込んでもらうために支払う手数料で、より早く送金完了したいユーザーはより多くの手数料を払う必要があります。言い換えると、ユーザー競合による手数料モデルです。一方、ライトニングネットワークは、ネットワークオペレーターが予め手数料を公開して、ユーザーがどのオペレーター経由で送金するかを決めます。そのため、オペレーター競合による手数料モデルと言えます。
- オンチェーン送金の手数料:ユーザードリブン
- オフチェーン送金の手数料:オペレータードリブン
オンチェーン送金の手数料市場は発達しているので、特に問題視されることは少ないのですが、オフチェーン送金の手数料市場は未熟でしばしば問題にされることがあります。c-lightningの開発をしているBlockstreamのデベロッパーであるRusty氏は以前、デフォルト手数料ポリシーを協調して各社引き上げようと提案をしたほどです。この背景として、LNノードを運用しているオペレータは手数料を調整することなく、デフォルト値のまま運用していることがありました。(ノードの設定にもよりますが、)LNの手数料は1回の送金中継では1~100satoshiほどしか稼げません。より多くの送金を中継するには、多くのノードと接続する必要もあるため、企業などの大型LNノードや有名サービスを持っていないと、手数料を稼ぐことは現実的ではないのです。
例えば、1回の送金手数料を10satoshiと仮定し、100回/日の送金中継をした場合でさえ、10円/日しか稼げないんですね。
今回、オフチェーンの手数料市場について面白いデータを見つけたので、ちょっとご紹介をしようと思います。