Monacard Survey 2020 Fall
ソフトウェア関係の、特に開発者向けのサービスでは、サービスの利用状況やエコシステムの状態を定量資料として定期的に報告する習わしがあります。
モナカードは、なちゃっと氏のサービスで、無職業者BOTも中の人も関与していません。しかし、勝手にサーベイしてみます。
モナカードは、アドレスと個人が紐づきやすいサービスです。アドレスに着目すると、個人情報の暴露…それがパブリック・ブロックチェーンで公開されているものであっても…に繋がり品格が疑われかねないため、統計情報のみ扱います。
データは2020年10月30日午前時点のものです。スナップショットを取っていないため、数個くらいの誤差はあるかもしれません。
雑感を先に述べると、モナカードのアクティブユーザ数は、低めに見積もっても数百名の単位にはなりそうです。
仮想通貨の氷河期にあって、このユーザベースって、意外とスゴイのでは?
Card Creators
まず、カード作成者の傾向を見てみましょう。
2061 card images avaliable
Monacard API の出力を使いました。結構な数ですね。2017年11月11日からの累計ですので、ほぼ3年。一年当たり700種弱、平均一日1〜2種が新たに生まれている計算になります。…すごいな…。
327 asset owner addresses available
モナカードと紐付いているアセットの所有者(モナカードの発行者)を、アドレスで名寄せしました。つまり、あるアドレスが発行したモナカードの種類が現れます。
ひとりが複数のアドレスを使ってモナカードを発行している可能性があるので人としての実数はこれより少ない可能性があります。この数字を鵜呑みにすると、平均で1アドレスあたり 6〜7 種のモナカードを発行していることになります。
しかし、この手の統計は、不思議なことに外れなくロングテールになります。見てみましょう。
やはりロングテールでした。4割程度が1種類のみ作成、最高発行アドレスは 147種類を作成していました。
また、上位28位までのアドレスで半数種のモナカードを発行していました。
Card Holders
視点をカード保有者に移しましょう。
3047 asset holder addresses available
モナカードと紐付いたアセットを保有しているアドレスのうち、アセットの所有者のアドレスを除くと、少なくとも1枚、他のアドレスが発行したモナカードを保有しているアドレスの数が割り出せます。
これもアドレス単位の名寄せであり一人が複数アドレスを使っている可能性はあります。実際の利用者数はこれより少ないかもしれません。
しかし、モナパちゃんに預けっぱなしのモナカードは、モナパちゃんのアドレスにあります。この点を考慮すると、実際のモナカードの利用者は、アドレス数よりも多いかもしれません。
実数が多くなる要素と少なくなる要素があり、おそらく相殺されてモナカードの保有者の実態に近いものになるでしょう。
それなりの単価がついたカードから、インフレが宿命づけられた宇宙モナコインまで、カードの種類は様々です。保有枚数を比べても意味は無さそうですが、一応グラフにしてみました。
「宇宙モナコイン」や「もなぱあいらんど」絡みと思われる大量保有アドレスを排除するため、100 枚未満のアドレスのみ抽出してみます。アドレス数は461ありました。
半数弱は1枚保有です。このデータから何を見るかは難しいところですが、1枚保有でアクティブとは呼べないでしょう。残りの 200 アドレス程度は、それなりにアクティブか、かつてアクティブだった可能性があります。
一方、一旦切り捨てた100以上のモナカードを保有しているアドレスは「宇宙モナコイン」や「もなぱあいらんど」関連のカードの保有者である可能性が高く、これらは積極的にゲームに参加する意思がある(少なくとも興味はある)層と言えそうです。
もろもろ踏まえると、半数の 1500 アドレス程度はアクティブなモナカード保有者であると言えるかもしれません。