税理士でもない和尚が税について考える~その1
みなさん、おはようございます。和尚です。
前回前々回とおふざけなお話を書いてしまったので、今日はまともなのを書こうかと思ております。
今日の話題は、「税」です。
さて、この話題、なんだか「税の手続き」だけが巷に溢れていて、税の原理原則ってのが、全くこの世の中に知れ渡ってないのは、国としても損失になるのではないか?とそう考えております。
ただ、どうもお上の施策として
由らしむべし知らしむべからず
の精神がバリバリ出てるな・・・とそう感じるわけであります。
この語句について誤用だといけないのでリンク先みたら、「道理を人民にわからせる必要はない」の語句があり、改めてぞっとしましたよ。だからなんかこの社会おかしくなるのね・・・。いやいや、道理(和尚は原理原則の意味でつかってますが)をわからねば、なにも対処できないじゃないの・・・。
例えば、高等教育で社会科、選択ありますよね。あまり詳しくないけど、日本史、世界史、地理、現代社会、倫理とかあるんですか?その中に
税務
ってのが全く入ってないのが不可解です。日本史で重箱の隅を楊枝でほじくるような設問を出すくらいなら、税金の仕組みを、それこそ道理を説くべきではないのか?と思うんですが・・・。
ということで、ファイナンシャルプランニング技能士として、税金の道理をちょっと説いてみようと思いまして、お付き合いいただければと思います。
【税金の原理原則】
1.国や都道府県、市区町村では、私たちが健康で文化的な生活を送るために、個人ではできない様々な仕事(公共サービス等)をしています。このような「公共サービス」や「公共施設」を提供するためには、多くの費用が必要になります。その費用をみんなで出し合って負担しているのが「税金」です。(国税庁HPより)
・・・ツッコミを入れるんだけど、うまく道理をまとめてるじゃん。この後で、だれも進んで仕事をしないようなごみ収集などが有料になっちゃいますよ、とかありまして、社会的な不経済をなくしていく、という意味合いがあります。
2.道理が特殊な間接税について、消費税についての説明を国税庁HPから抜粋。
「消費税」は、消費一般に広く公平に負担を求める間接税で、最終的には商品を消費したり、サービスの提供を受ける消費者が負担し、事業者が納税します
・・・まま、これは間接税の「道理」ですね。この日本で何かを買ったりするならば、それについて税金を取るよ!ということ。こういう形の「間接税」は他にも、酒税や入湯税、ガソリン価格に入ってる揮発油税とかがあります。ある意味所得に関わらず、何かを買えば悪平等で税金がかかってくる仕組みですね。(ちなみに、ガソリンの「消費税抜130円/ℓ」とかの表示の中には既に揮発油税が入っていて、それに対して10%の消費税を取りますので、揮発油税に対しても消費税がかかるというダブル徴収となってます)
個人的には、全ての税金を間接税にしちまえば、後述する計算がとんでもなく面倒くさい、所得系の税や、資産系の税(これはまた次の機会で・・・)なんかかけなくていいのに・・と思うのは私だけでしょうか。ま、私が見る限り税金の仕組みも分かってなさそうな人が、この間接税だけとり上げて、消費税は不平等だ!というロジックも頷首できません。
3.所得にかかる税金(個人税)
はい、ここが私の今日の言いたかったことです。
さて、この所得にかかる税金はどのように計算されるのでしょうか?簡単に言ってみましょう!
・・・
・・・
・・・
【和尚の回答】
➀その人が1年間(1-12月)に得た収入(一旦入ったら自分のものになるお金)を計算します。
②そこから費用(投資とかではなく戻ってこないお金)を差し引きます。それを「所得」といいます。
③この所得から、扶養家族がいるとか社会保険がかかるとかそういう「生きていくうえで必要だけれども人によって違う費用」を差し引きます。
➃③に所得に応じた「税率」をかけて、所得税を計算します。
こまかいところを端折ったけど、こんな感じかな。とにかく、細かいことはおいといて、手元に残った利益に対して税率をかけて、それを支払うという形なんです。これを徹底的に教えてほしいなあと。
ただし、が付きます。これも今回和尚が言いたかったことなんですが、
サラリーマン(税務的には「給与所得のみの人」)は、➀~④全て会社がやってくれます。そしてこの税金については会社が給与から差っ引いて税務署へ支払う義務があります。ゆえに去年の支払った税金に基づいて、おせっかいにも毎月の給与から「去年の納税金額×1/12」を差っ引いて税務署に収めます・・・これを「源泉徴収制度」といいます。
はい、下線部もう一度読んでください。なんかおかしくないですか?会社って税務署の手先なんです(笑)。まあ年金や雇用保険なども差っ引きますので社会保険庁の手先でもありますがこれは別の話。
だから、もう税金というものを意識せずして働けよ!というてるのではないかな?と勘ぐってしまいます。
これについての議論(給与天引き)は次回に譲るとして、この原理原則を、日本国民成人の何%がはっきりといえるのでしょうか?
納税は、憲法に定められた国民の三大義務の1つですよ。義務を課しといてその教育・説明は消極的なのは国家の怠惰でしかないと私は思うのですが・・・。
税理士もサラリーマンには縁遠い存在で、当然このようなことを彼らがサラリーマンに直接説明することもないでしょうし、一方会社がやってくれることに異議を挟む余地もありません。だってこんなことで会社に異議を申し立てしたら、給料くれなくなる可能性もあるじゃないですか、忖度かもしれませんが。
だから、最初に書いた
由らしむべし知らしむべからず
てのが、日本の徴税方針ではないかな?とか思ってます。
ちなみに、米国には源泉徴収はないそうです。
この話題、ちょっと断続的に続けたいと思っております。
合掌。