VenusでGOX?! Can騒動の一部始終!
たつぞうです。夕方、こんなツイートが。
以下引用「Venus超速報!!!
VenusでBTCBが引き出せなくなりました
借入が枯渇した為です犯人はCANを大量にsupply後BTCBを大量に借入しました
いわゆるフラッシュローンだと思われます
わたしも1.7BTCB担保に入れていたので引き出せなくなりました
今出来る方法としては他の通貨を借入することです
続く
— ソフィ・シェリー🔴 (@sophy_cherie) 2021年1月14日
何が起きたのか?昨日、「Can」というクリプトが上場。Venus Poolを利用して売り出し価格を決める方式だった(IFO(F=Farming)(ComboがBalancerで同様のIFOを実施)
poolサイズが大きくなかった(5億Canと100BTC)ことで、犯人(鯨)は、100BTC!をpoolにつっこんで、4.999億のCANをゲット。
AMMの価格決定ロジックがCanの価格を高いものと認知。Canの評価額が100倍に急騰。
Venusにおいて、価格が急騰した大量のCanを担保に、2000BTCと1000ETHが借入された(pool利用率70%)
その後、流動性が低下したことにより、BTCBのAPYが上昇。異変に気付いた界隈民が、預けていたクリプトを一斉に引き出し。その後に気づいた人たちは、Poolが枯渇していたので、引き出せなくなった、というのが第一幕。
その後、Canのテレグラムでは阿鼻叫喚だったようです。どうなるか、経緯を見守るうちに、高いAPYにつられて少量の流動性が復活。ここで引き出せた方もいたようです。
その後、Venusの運営元であるswipeが、1000BTCと3000ETHを流動性供給したようで、これでソフィクラ民は無事、それぞれが預けたクリプトを引き出せたようです(一部、そのまま預けている人もいるw)
追記:Canの上場はどう決まったか…Venusの独断と推測される(swipeでトークンセールをやったことが背景にありそう)
参考:Compoundでは、ガバナンスにより、担保クリプトは提案→投票により決定される。その際、反映コントラクトも用意されるため、全てのアクションはスマートコントラクトによって実施される)
その時、ソフィクラは?最初の異変はBTCBのAPY上昇。気づいたソフィさんがまずはTwitterに情報をアップ。その後、ソフィクラBSCメンバーがソフィクラに情報を持ちより、状況を見極めようとしていました。
特にSHAOさん(shao / 澤田 翔 (@shao1555) | Twitter)は、クリプトスタートアップの経験もあるため、技術面に明るく、冷静に対処法をコメントしてくれていて、他のメンバーの動揺を抑えてくださいました。これで、冷静に対処できたソフィクラ民は多かったです。ありがとうございます、Shaoさん!
どうすればよかったのか?Shaoさんの意見を引用させていただきます
・Venusの上場ポリシーの改善(運営などの審査?etc)
・swapできるMax量の制限(キャップ)
・事前にガバナンストークンを使って、上場予定価格を決定。その基準価格をもとに、一定範囲以上の変動が発生するような流動性の欠損を禁止する措置をコントラクトに仕組んでおく(中々難しいかもですが)
いずれにしても、今回の件で、改めてDefiのリスクを肌で感じることができました。
一方で、古参のDefiプロダクトである御三家(Compound、Uniswap、MakerDAO)は、これまでの数年間の実績(=ハッキングの荒波に耐えてきたということ)、仕組みのシンプルさ、担保クリプトの選定ポリシーの明確化などにより、新興プロダクトと比べると、やはり安心感があります。
今後のDefi運用の方針策定に活かしていきたいと思っています。元手を失ってしまっては、文字通り元も子もないのでw
「合い言葉はお役立ち」
今後も、Defiをウォッチし続けます。