ハードウェアから見た暗号資産(仮想通貨)
ビットコインでライトニングネットワークによる決済が可能になり、これまでより少額の決済ができるようになり、これにより新しいサービスが立ち上がるかもしれない。暗号資産が進化しているようにハードウェアの技術も進化しています。
ビットコインで使われている公開鍵暗号、ECDSA署名にしてもシュノア署名にしても楕円のスカラ倍を計算します。現時点での鍵長は256bitであり、あまり大きくないので2019年の米アマゾンとイーサリアム財団によるFPGAコンテストで優勝した方式が圧倒的に高速に演算できます。
この方式は鍵が大きくなると急激にトランジスタ数が増加するため圧倒的に高速ですが、実際に実装することはできなくなります。実装できても、とてつもなく高額になるか、効率が悪くて実際には使えない方式になってしまいます。
暗号資産(仮想通貨)では量子コンピュータによる解読リスクを回避するために格子暗号などの新しい公開鍵暗号を考える人はあるかもしれないですが、現状の楕円暗号を完全に代替するためには、まだ不十分であるという話もあるようです。次の記事の結論には、鍵長を十分大きくすれば、量子コンピュータは脅威ではないと書かれています。記事の冒頭に「正確性は全く保証できません」とも書いてありますが。
このためビットコインの署名アルゴリズムで鍵を大きくすることで安全を確保する方向が見えているのかもしれません。ビットコインでハードウェアによる高速な処理が必要なところは、どうするのか。前述のFPGAコンテストの方式では、鍵が大きくなるにつれて、現実的ではなくなります。
鍵が大きくなっても実装できて、しかも効率が落ちないのでコストが激増することもない新しい方式が実装されつつあります。暗号資産(仮想通貨)業界で検討してみる価値はあるように思います。もし興味があれば以下のSnakeCubeのサイトを見てみてください。