今年も芸能人格付けチェック「ワイン」を分析してみた

今年も芸能人格付けチェック「ワイン」を分析してみた

みなさんこんにちは。みなさんは今年のお正月、どんなテレビ番組をご覧になりましたか?個人的には毎年楽しみにしていた「笑ってはいけない」シリーズが中止になってしまい残念だったのですが、それ以外にも楽しみにしているテレビ番組がありました。それは「芸能人格付けチェック」です。

そして、その中でも一番興味深いのが「ワイン」のチェックです。そこで、今年も去年のように、私なりに読み取れた事を分析してみたいと思います。

まずは、今年出題されたワインについて見てみましょう。今年の高額ワインとして出されたのは、フランスの5大シャトーの一つで世界的にも有名な銘柄「シャトー・ムートン・ロートシルト」でした。

この写真は2005年のものですが、今回用意されたものはなんと1929年!今から93年前の代物で、日本は昭和4年、世界的には歴史の教科書で見た事があるあの世界恐慌が起こった年でもあります(いわば歴史の生き証人です(笑))。しかも、1929年と言えばボルドーのグレートヴィンテージでもあるので、非常に価値のあるワインと言えます!

そもそもが、有名無名・保管状態に関わらず100年近くも前のワインが現存している事ですら稀な事です。ましてや、フランスの5大シャトーのワインで、保管状態の良い当たり年のワインともなれば、一生に一度飲めるか飲めないかぐらいのとても貴重なワインです。番組では、一流ホテルで1本100万円は下らないと書かれていましたが、おそらくは妥当な価格だと思われます。

対するは、同じくフランスのボルドー産の1本5,000円のワインです。こちらは、銘柄やヴィンテージが明かされていないので何とも言えませんが、1本5,000円クラスであればしっかりとした造りのワインだと思われます。

では、さっそく今回の対決を分析していきたいと思います。ここからは、結果などネタバレを含む内容ですので、まだ番組をご覧になっていない方などはご注意下さい。

まず今回の対決で注目すべき点は、結果としてほぼ全員が高額ワインを当てる事が出来たと言う事実です。これは素晴らしいですね!では、正解された方達が高額ワインを見極めたポイントはどのあたりにあったのかを見ていきたいと思います。

今回、正解された方達を見てみると、「香り・味わい・旨味・広がり方・深み」と言った部分が決め手になったとコメントされていました。私は当然飲んだ事がないのでわかりませんが(笑)、きっとそのコメント通りの違いが、わりとはっきりあったのだと思われます。

やはり、これぐらい熟成を経ると熟成由来のアロマや酸化のニュアンスも現れ、香りの広がり方など普段私達が飲むワインとは明らかに違ったニュアンスが感じられるようになります。さらに、渋みの成分が熟成する事でより柔らかい口当たりになり、旨味など様々な要素が感じられる複雑で深みのある味わいへと変化します。

但し、通常のワインでは100年もの熟成期間には耐えられないので、味わいのピークを過ぎた、いわゆる枯れた味わいにしかなりません。今回のワインが偉大なムートンの1929年だからこその味わいだったと言えます(一説には、このワインの飲み頃は2016年~2029年頃とも言われています。造られてから100年近く熟成しないと飲み頃を迎えないワインって凄いですよね(笑))。

さて、今回ほとんどの方が正解されたわけですが、個人的に私が注目していた出演者がいます。それはYOSHIKIさんです。YOSHIKIさんはご自身でもワインをプロデュースされている、非常にワインへの造詣が深い方です。

YOSHIKIさんは最初に、「たぶん色だけでわかる」とコメントされました。実は、これにはちゃんとした理由があります。ワインは、赤ワインであれば長期熟成を経ると色味が紫色を帯びた赤から、少し琥珀やレンガなどの茶色を帯びた色になり、さらに色味自体も徐々に薄くなっていきます。

特に100年近くも熟成したワインであれば、この色調の変化が如実に現れているはずです。実際に、テレビ画面越しではありますが、やはり熟成したワインに見られる茶褐色系をしているように私には見えました。

ですから、おそらくYOSHIKIさんは、もう一つのワインが5,000円クラスであればそんなに熟成感のある物は用意出来ないだろう、となれば外観に茶褐色系の熟成感がはっきりと現れている物が正解だ、と考えたのでしょう。実際に、Aのワイン(ムートン)を見た時点で、すぐにこれが正解だろうとある程度確信をされた様子でした。

ところが、Bのワイン(5,000円)が出て来た時に、YOSHIKIさんが少し戸惑う様子が映し出されました。おそらく、Bのワインにも外観に似たような熟成感のある色味が現れていたのだと思われます。実際にYOSHIKIさんは、「Aと同じようなワインが出て来たので難しかった」とコメントされていました。

そこから推察すると、今回用意された5,000円のワインもある程度熟成をしたボルドーワインだったと考えられます。そして、「5,000円のワインのクオリティも凄かった」と驚かれていたので、かなりレベルの高いボルドーワインだったと思われます。このボルドーワインの銘柄が一体何だったのか、非常に気になるところです。

いかがでしたか?今回はほぼ全員が正解されていましたが、YOSHIKIさんもコメントされているように、決して簡単な問題ではなかったと思われます。ぜひみなさんも、お正月の余興としてワインの格付けチェックをされてみてはいかがですか?もちろん、こんな高いワインは用意できませんが(笑)、5,000円と10,000円クラスの飲み比べだと、結構微妙な差なので面白いと思いますよ(ちなみに、私は当てる自信がありません(笑))。

この続き : 381字 / 画像 2枚
100

会員登録 / ログインして続きを読む

関連記事

記事を書いた人

ワイン、日本酒、音楽、サッカー、アウトドア好きです。お酒にまつわる面白い話を書いています。また、ネットでワインショップ「LIFE WITH SAKE & WINE」をオープンしました。10%オフクーポン「open2021」(お1人様1回有効期限無し)ご用意したのでぜひご覧下さい!

SNSにシェア

このクリエイターの人気記事

芸能人格付けチェック、なぜ白ワインと赤ワインを間違えるのか?

1475

シャインマスカットで飲む

1188

シンポジウムの語源にワインあり?

926