複数ブロックチェーン上でNFTを発行してみて気づいたこと

複数ブロックチェーン上でNFTを発行してみて気づいたこと

最近ビットコイナー反省会の企画で記念NFTシリーズ(Badger Capsule )を計画し、昨日9月25日に一部トークンの発行と、販売ツールを使って実際に売り出してみました。

こちらのシリーズの特徴を端的に言えば、

  1. 反省会の過去の名言をコレクション用のNFT化
  2. NFTのイラストは外部のクリエイターから公募(Rarepepe、Memorychain方式)
  3. 初期販売分、クリエイター分、発言者分、長期リザーブ分で供給量を分ける
  4. 最初からCounterparty、Monaparty、Ethereum、Polygonなど複数チェーン上でに対応して、各プラットフォームで発行、販売をする
  5. 上記を通して、今回のバブル相場だけではなく、数年後も何とか生き残っているシリーズを目指す

という感じです(詳細は上記の反省会NFT概要を見てください)


そのNFTの即売会というか、過去の振り返りというか、それに合わせてYoutubeでライブ放送もしました。残念ながら自分たちの準備がいまいちだっとこともあり、ライブ放送では思ったよりスムーズにことが進まず中々大変だったのですが、複数チェーンでNFT(的なトークン)を発行しようとすることで、わかってきたことがすでにあるので、反省点の振り返りも含めてまとめておきます。個人的には今後こういうあえて複数チェーン発行スキームみたいなのも増える可能性はあるんじゃないかと思っています。

ちなみに昨日販売に出した、「高値づかみ」と「もっちーDeFiブチ切れ」トークンはすでに合計80枚ほど全て売れました。ありがとうございます!今後その他のチェーンで発行、販売したり、イラストをつけたりやっていくので、記念トークンとして興味のある方は是非参加してみてください(売上を使って最低でも海外向けの日本のNFT紹介サイトくらいは作ろうと思っています)

チェーンごとでやれることが微妙に違う、そしてその差は案外大きい

これはやる前にすでにわかっていたことでもありますが、各トークンプラットフォームで出来ることが微妙に違っており、その差異をならして全てのプラットフォームで共通のことをやるのは想像以上に大変ということがわかってきました。

例えば、OpenSeaはイーサリアムとPolygonに現状対応しているのですが、Polygonでは今回の反省会NFTのような複数枚発行のNFT(これをNFTと呼ぶべきかはさておき)に対応しているのですが、イーサリアムはデフォルトでは非対応。OpenSeaは1枚発行のある意味正統派のNFTを発行するには適していますが、同じカードを何枚も発行したい場合には非常に使いづらいことがわかりました。また、イーサリアム上のトークンは画像の差し替えなども発行後にやるのは難しいようで、これも自分たちの今回のスキームでは使いづらいことがわかりました。(Counterparty、Monacardなどは後で差し替えは簡単)

ちなみに、イーサリアム上でのトークンでも複数枚発行を簡単にやってくれるOpenSea外の外部サービスがあるようです。(と教えてもらいました)そのツールを使ってOpenSeaに表示するやり方の方がいい、というのがわかったのですが、(自分たちも含めてでしたが)多分初心者が少しイレギュラーなことをやりたい場合は、場合によっては自分でコントラクトをデプロイしたり、発行や運用の学習コストは結構ありそうだなと思いました。

また、CounterpartyとMonapartyは兄弟のようなものなので、基本的には仕様は非常に近いのですが、この二つはトークン名はドメインのような形で固有のものを事前にXCP、XMPというプラットフォーム固有のトークンを使用して登録する必要があるのですが、スマートコントラクト系のNFTは「固有のトークン名」という概念はないので、複数チェーンで発行したトークンをどういう風に統一感を持ってまとめるのか、というのは今後の課題として残りそうです。

他にも販売ツールの使い方や方式(価格設定型のディスペンサーVSOpenSeaのオークション型)なども微妙に各プラットフォームで注意点や癖が違うので、その差を見てくのは結構面白いのですが、中々大変です。

NFTにとってスピードは超重要

昨日はライブ放送をしながら、裏で実際にトークンを発行して、すぐに即売、という感じで考えていたのですが、結論から言うと自分たちの準備が甘かったことと、特にビットコインのブロック承認に運悪く通常より時間がかかってしまいました。本当は10分くらいで終わらせるつもりだったことが、結局1時間かかったてしまったり、などがあり、非常に辛い感じの放送になりました(笑)

一方ブロック承認時間がビットコインより早いMonacardの方はビットコインよりはまだスムーズだったのですが、これはブロックチェーンの問題というよりはサービス側のサイト更新スピードなどの話ですが、ブロック承認が入ってからモナパレット上で表示されるまでに数分のラグがあったり、リアルタイムでNFTを〇〇する、という企画はまだまだきついなー、と改めて感じました。若干ブロック承認の運悪い部分もありましたが、一般的にこういうことはよくあります。

実際にはNFTはスピードが早ければいいとか、発行コストが低ければいい、というほど単純ではなく、他にも長期での資産性や安定性を優先するか、などのトレードオフは当然存在します。しかし、これからNFTはゲームやこういうライブパフォーマンスと組み合わせていくことになると思うので、スピードが早いブロックチェーン上でのNFTというのは優位性あるなーとは思いました。というか昨日の放送の時はマジビットコインくそってキレてました。主に自分がw

各プラットフォームの文化の違いと日本語対応の重要性

昨日利用したプラットフォームはMonacard(モナパレット)とCounterpartyで、それぞれMonacoinとBitcoinで大体同じくらいのFiat建ての価格で売り出したのですが、各プラットフォームでの反応も微妙に違くて面白かったです。

Monacardで一番最初に売り出したTAKANEZUKAMIトークンは1枚購入の人中心にすぐに売り切れたのですが、その次に出したもっちーDeFiトークンは想定よりは売り切れるのに時間がかかりました(本当はもっちートークンの方がすぐ売れると予想してたのですが)

単純に一個目のトークンかどうかなどもありますが、面白かったのはMonacardユーザーは反応は非常に早かったですが、もともとMonacard上のトークンはあまり単価が高くなく、色んなイラストを安めの金額で買って集めよう、という文化があるような気がしており、比較的単価の高い(80Mona)のカードを複数枚買ったり、という人はあまりいないのかもしれません。

一方Counterpartyで同じく売り出したTAKANEZUKAMIトークンも一応売り切れはしたのですが、Monacardより売り切るのに時間がかかったのと、そもそもCounterpartyのディスペンサーの使い方がわからない、というコメントがいくつか見られました。確かにMonacardは国産プロジェクトなので日本語での使い方の説明などは多くあるのですが、Counterpartyだと昔は国内でもユーザーは多かったですが今は一周して新しいユーザーはCPを使ったこと自体ないと思いますし、日本語でのわかりやすいツールのチュートリアルもないので、ビットコインでの購入に興味はあっても、そもそも参加方法がわからない、という人たちが少なからずいそうだとわかりました。(これは老害CPユーザーからするとちょっと盲点でした)

他にもOpenSeaやBSCはおそらく日本語でツールの使い方を紹介する記事などはたくさんあると思うので、こういう地味な日本語対応やチュートリアルの存在の有無が日本で特定のプラットフォームが流行るかどうかの、実は最も重要な要素だったりします。昔からずっとそうです。リップルが日本で流行っていたのもじつはこのへ‥。

というわけで、Counterpartyでのディスペンサーの使い方や注意点を日本語で紹介する記事をごっつさんに用意してもらうので、これを出した後に参加してくれる人が増えるか見てみようと思います。個人的にはCounterparty上のトークンはSoGやRarepepeのコレクターが流れてくる可能性が一番高いので、一番割のいいプラットフォームなんじゃないかとは考えています。

クリエイターのプラットフォーム選択戦略が重要

反省会NFTは複数ブロックチェーン上でNFTを発行するというちょっと新し目の実験だと思いますが、どのプラットフォーム上でどれくらいの割合でトークンを発行するか、というのはイラストを作成するクリエイターに一部決定出来るようにしようと思っています。

クリエイターは発言の特性や背景、また各プラットフォームの利用者数や上記で一部紹介した文化やユーザー数、資金量、今後の生存確率などを把握して、適切なプラットフォームを選択することで、おそらく盛り上がり度や需要、レア度、生存確率に大きな差が出てくると思います。

これは多分今まで誰もやったことがないコンセプトなので、今後どういう風にクリエイターが反応するか自分もわからないですが、単純にセンスの良いイラストを作るだけでなく、ここらへんの戦略をクリエイタ−自身がどう選択するか楽しみにしています。これはアートの質だけでなく、業界や歴史の理解度が問われる部分になります。(つまり老害有利)

というわけでとりあえず以上です。情報アップデートがあれば以下の企画概要の記事を少しずつアップデートしていく予定です。

複数のブロックチェーン上でのNFT発行と販売というのは自分が知る限りあまり過去に試されたことがないと思うので、NFTに関してはもう完全に老害なのですが老兵の最後の一線という感じで遊んでいこうと思っています。これで他の「真面目な」NFTシリーズより盛り上がったらまじでウケますしね。(ちなみに気づいてないかもしれませんが、国内の大体のNFTより日本のRarepepeやメモチェンアーティストは余裕で稼いでる気がしますw)

今別途イラスト投稿用のフォームを用意しているので、一体どんな作品が来るのか、果たしてみんな参加してくれるのか?も含めて若干緊張気味に楽しみにしています。

ではでは。

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