エルサルバドル・現地レポート!第①弾 🇸🇻

エルサルバドル・現地レポート!第①弾 🇸🇻

こんにちは!世界で初めてBitcoinを法定通貨に採用した伝説の国、エルサルバドルに3週間程滞在をしてきましたMaiです!

今回、LightnintNetwork対応のノンカストディアルウォレットを開発しているNayuta栗本さん、SolidityでLapps(Lightning上のアプケーション)が作れるプラットフォーム、Lappsnetをローンチしたばかりの日置さんもお誘いして現地入りしました。現地レポートを2部に分けてお送りします!

1部(今回のブログの内容)

  1. 皆が心配する治安について。実際に現地で感じた事
  2. 実際のBitcoin普及状況は?
  3. Chivoの開発会社(旧ATHENA・新Alphapoint)に会ってみた!
  4. Chivo ATM使ってみた!
  5. Chivo Wallet決済で奢ってもらった!

2部(次回のブログの内容)

  1. Bitcoin以外の暗号通貨・ブロックチェーンを現地の人はどう思ってる?
  2. 現地で仮想通貨ビジネスを始めた人って増えているの?
  3. Bitcoinの教育体制
  4. Volcano Bondの今後は?
  5. Bitcoin Cityについて
  6. 副大統領や政府関係者の方々とご挨拶させて頂きました。

この順番でお話できたらと思います。

日本からエルサルバドル行く人は少なく(政府関係者も合わせても年間1500人程度だそう)日本語の情報は少ないので、これから渡航する人にも役に立つような内容にしたいと思っています!

1、皆が心配する治安について実際に現地で感じた事

まずはエルサルバドルの基本情報を知る為に一般事情から見てみましょう。

面積は四国より少し大きいくらい、言語はスペイン語です。ホテルや大型レストラン、ビットコインコミュニティー以外では、Google翻訳を使わないとなかなか英語でコミュニケーションが厳しい感じでした。

実は、「エルサルバドルに行く!」と言うと何名かの友人が辞めておきな。と心配して止められたりもしました。

その理由としては、ご存知の方も多いかもしれませんが、エルサルバドルは2015年に今まで世界1位だったホンジュラスを抜いて殺人発生率が世界1位になった国です。現在のブケレ政権になってから治安は安定してきており、実際にエルサルバドルにおける2021年の10万人あたりの殺人事件発生率は、16.7人と、2015年に記録された同105人をピークに年々低下傾向ですが、国連の犯罪調査統計に基づく2018年度の人口10万人あたりの殺人事件発生率順位と比較した場合、調査対象の全156国中、エルサルバドルは21位、世界平均が5.78人であることを考えれば、決して低い数字とは言えません。

ちょっと怖いな。だがしかし!好奇心には勝てない。今行きたいのだ!という事で決行しました。余談ですがブケレ大統領が、エルサルバドルの面積が21,000㎢なのは偶然じゃないと思う!(Bitcoinの発行上限である2100万枚”21”の数字と、自国の面積の”21"という数字に反応して言ってる)とTweetしたのに対抗して言うと、エルサルバドルが法定通貨になった日付は9月7日なんです!私の誕生日と同じなんです!!!

まさに、Conindicende?I don't think so! (偶然?いや、違う!運命や!)ってお気持ちでした。

とはいえ、私もリサーチにリサーチを重ね

  • 危険な地域は把握し近寄らない
  • 専属の運転手を手配する
  • ホテルの入口に常時警備員がいるホテルに宿泊する
  • タクシーに乗る際は、正規に登録された黄色いタクシーや、大型のホテルが契約しているタクシー以外乗らない(Uberより安全との事)
  • 夜遅くは外出を控える

等、気をつけました。エルサルバドルに滞在予定の方も、こちらの「安全の手引き(2021年2月 在エルサルバドル大使館)」を読んで、十分に計画を立てて渡航する事をオススメします。

治安はどんどん良くなり・観光業も普及している!

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、マイアミで行われた世界最大のBitcoin Conferenceである、Bitcoin 2022に参加予定だったブケレ大統領が、前日に登壇をキャンセルしました。2021年の同イベントでブケレ大統領はビットコインを法定通貨にするとオンラインで発表した事もあり、今回はイベント会場に来られるという事で期待している人も多い中のキャンセル、私もとても残念でした。

ブケレ大統領がキャンセルした事により「ビットコインに対して後ろ向きなのか?」や、「予定されてるビットコイン国債がうまくいかないのでは?」という声も聞こえてきましたが、原因はそうでないと思います。

実は、今から週週間ほどに2日間で76件の殺人事件があり、一般市民も多数被害に遭う事件がありました。私はちょうどエルサルバドルに滞在していたので、外務省から下記メールが届きました。現地の人曰く、この被害者の数字は近年で最悪の数字だとの事。この日は非常事態宣言が出て、私もホテルに待機しました。ブケレ大統領は、このギャングの取締対応に注力する為にイベントをキャンセルしたのだと思います。

4月12日のブケレ大統領の投稿ですと、17日間で10,094人のテロリストが逮捕されたとのツイートが。このスピード感、素晴らしいですね。大好きなエルサルバドルがより安全で素敵な国になる事を願っていますし応援してます!!

実際に、エルサルバドルへの旅行者は、前年比の30%を超えているようです。アメリカからの渡航者が多いようです。私もマイアミからエルサルバドルに行きましたが、フライトで約3時間弱でとても近いです!

まぁ、そんなこんなで色々ありましたが

自分が怖い目に遭ったことはゼロ。会う人、会う人が、優しい・真面目・明るい・フレンドリー!好き!

I Love El Salvadorが尽きない!笑

エルサルバドルの方達は「南米の日本人」と呼ばれる事があるのですが、例えば、アポがあれば前日に確認の連絡をマメに下さる方が多く、オフィスに行くといえば、welcome letterのついたメールが届いたり、ホテルではロビーで立ってると、フロントデスクからわざわざ出てきて「何かお困りですか?」と声をかけてくれたり、とても気配りしてくれる印象です。とても居心地が良いです。

物価は、ビットコインビーチのあるEl Zonteは観光地なので少し高い印象でしたが、首都のSan Salvadorは、東京の3分の2位の感覚でした。

先程も伝えた通り言語は、高級なホテルやレストラン以外、英語なかなか通じない事が多いですね。Google翻訳が大活躍します。

Google翻訳や、UBERを呼ぶためにも、Wi-Fiは必須。私は、エルサルバドルでTigoというメーカーのSIMを購入しました。電波状況が悪いとも聞いていたので心配していたのですが、火山のてっぺんまで行くと流石に電波は悪いですが、それ以外はとてもサクサク電波が通ったので不安は感じなかったです。

2、実際のBitcoin普及状況は?

政府がBitcoin普及の施策として、Chivo walletをダウンロードした国民に1人あたり30ドル分のBitcoinを配りました。配布期間の間、街中には受け取る為の長蛇の列ができていたようです。

この施策の効果で、650万の人口のうち、すでに400万人がビットコインウォレットを保有しているとの事。驚異的な数字ですね!エルサルバドルでは、人口の30%しか銀行口座を持っていないので、銀行口座を持っている人よりChivo walletをダウンロードした人の方が多い計算になります。

先日、eコマース大手Shopifyとの提携を発表し注目を浴びたStrikeという決済サービスを提供している会社に遊びに行かせてもらったのですが、その人から聞いた情報によると、エルサルバドルの人口の40%がアメリカに住んでいて、在米のエルサルバドル人からエルサルバドルへの送金はGDPの20%程もあるとの事。下記Tweetの通り、LightningNetwork決済でより手数料が安く、そしてより早く母国にお金を送金する事ができるメリットがありますね。

さて、Bitcoin決済の実際の普及率についてです。私は「今回の旅では、全部Bitcoinだけの決済で生活するんだ!」くらいの勢いで乗り込みました。今回の旅は首都のSan Salvadorから入ったのですが、運転手さんへのお支払い、最初にSIMカード購入をする際、カフェでお茶する際、泊まるホテルでお支払いする際、連続でBitcoinは使えないと言われて、ちょっと落ち込むところからスタートでした。

Bitcoinは法定通貨になったので、実際には何処の店舗もBitcoin決済を採用していないといけないはずなのですが実のところ店舗でも採用していない所がまだまだ多い印象です。

現地の人に「使えないところ多いね、どのくらいの店舗がBitcoin決済を導入してるの?」と聞いたところ、10パーセントも無いんじゃないかな?Bitcoin Beachだったらたくさんあるよ!との回答。

聞いたところによると、上記で述べたとおり、最初は「政府が配ってくれるなら、もらえるならもらいたい!」と思う人も多く、たくさんの人がDLしたのですが、その当時のアプリの使いUIが悪く、どんどん顧客離れして行ってしまったそうです。現在のエルサルバドルでは、決済にビットコインを導入していなくても罰則はない事や、継続して使うインセンティブが働かなかったようです。

となると、使える場所を探さなくてはいけません。その時に役に立つのが、Bitcoin Beach Walletというアプリです。ダウンロードすると、MAPのページがあるので、そこでどの店舗がAcceptしているかどうかをチェックできます。便利!(古参のビットコイナーだったら、このようなアプリはとても懐かしく思うかもしれませんね!)

(ただ、このアプリも店舗が決済に導入した際、自主的にアプリの会社に申請する形になっていますので、申請していない店舗などの掲載されていなかったり、途中で採用をやめたとのにまだ掲載があるところもありました。ただ参考にはなります!)

Bitcoin Beach (El Zonte)では採用どのくらい?と聞くと40パーセントくらいじゃないかなぁ?と言っていたものの、実際はもう少し少ないかもしれないなと言う印象。あくまで地元のコミュニティーの人との会話だから推測の数字なので、感覚値ですが、そんな感じです。

誰もが当たり前に受け取るというような、法定通貨としての完全なアダプションにはまだ時間かかるかもしれないが、世界で圧倒的に早くビットコインがアダプションしている事には間違いないです。だって・・・

スタバ!

マック!

デニーズ!

こんな所で当たり前にBitcoin決済ができるなんて、数年前に誰が想像できましたか?

3、Chivoの開発(旧ATHENA・新Alphapoint)に会ってみた!

政府のシステムに実際に関わっていた、Athenaと、現在関わっているAlphapointの人と会って来ました。最初に関わっていたのが、Athenaという会社。彼らは、ATM、wallet、POSシステム、全部持ってたので、政府に気に入られて1ヶ月くらいで採用が決まったらしいです。決まってからローンチの3週間で、200台のATMを整えたんだよ!と言ってました。よっぽど急ピッチで準備したのが伺えますね。

元々、AthenaはオリジナルのATMを作っていました。(黄色のATMがオリジナル・青色のATMが政府専用のATM)街中で、AthenaのオリジナルATMもたまに見かけますが、こちらは、5%の手数料がかかるそうです。Chivo ATMは、政府が手数料を負担しているので、手数料無料!

AlphaPoinは、現在Chivoを開発している会社です。暗号資産分野でかなり歴史のある企業で設立して9年目になるそうです。世界中の多数の取引所にバックエンドインフラストラクチャを提供しており、カナダ、ブラジル、タイ、インド、オーストラリアなどの国で、NDAX、Bitexなどの企業にバックエンドのソフトウェアを提供しているそうです。ビットコインのみとしてスタートしましたが、その他の取引所のアルトコインバックエンド開発もサポートしているとの事。

今後のエルサルバドルでのBitcoinの普及は、ChivoのUIUXに関わってると思うので、AlphaPointさん応援しています!

4、Chivo ATM使ってみた!

Chivo ATMはSMS認証でKYCを行ってから取引できます。私は今回BLUE WALLETを使って引き出しを行いました。(Chivo wallet以外でも大丈夫!)Chivo ATMはLightningに未対応なので、Bitcoin 1st Layerを使います。私はドルを入れてBitcoinを受け取る使い方をしたので、今まで日本にあったbitcoin ATMと変わりなく、スムーズに一瞬で終わりました。

  1. 電話番号を入力後、受け取ったコードでSMS認証をする
  2. ウォレットのQRコードを読み取る
  3. ドルをATMに入れる
  4. confirmationを待つ

という感じです。

しかし逆パターンのビットコインをドルに変える際、結構面倒臭そうです。

  1. 電話番号を入力後、受け取ったコードでSMS認証をする。
  2. 自分が指定した金額のBitcoin請求書に対して、Bitcoin Walletから1st layerでその金額を払う。レシートが出てくるので受け取る。
  3. 支払ったBitcoinが1confirmation終わるまで待つ。
  4. 1 confirmation完了したら再度Chivo ATMにレシートに書いてある番号を入力。
  5. SMSにコードが送られてくるのでそれを入力。

これはさすがにめんどくさい!Lightning対応してくれる事を期待しましょう。

5、Chivo Wallet決済で奢ってもらった!

Chivo walletは、電話番号以外の詳細な個人情報によるKYCが必要なエルサルバドル国民だけが持てるwalletです。形式はカストディアル。 Lightning対応はしていました!

ご覧いただいたらわかる通り、BitcoinとUSDの表示がありますが、BitcoinとUSDをワンポチで交換できます。日本の取引所システムと同じと考えたらわかりやすいかもしれません。社内のデータベースの数字を書き換えている感じ。(この手数料も無料だった気がします)現地の人に聞くと、Bitcoinで受け取っても、ボラティリティを懸念してUSDに変える人が今のところ多いみたいです。

書きたい事が多くて尽きませんが、今日はここまで!次回は

2部(次回のブログの内容)

  1. Bitcoin以外の暗号通貨・ブロックチェーンを現地の人はどう思ってる?
  2. 現地で仮想通貨ビジネスを始めた人って増えているの?
  3. Bitcoinの教育体制
  4. Volcano Bondoの今後は?
  5. Bitcoin Cityについて
  6. 副大統領や政府関係者の方々とご挨拶させて頂きました。

についてお話しします!

今回は全部無料記事にしています。

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記事を書いた人

More popularly known in the world as “Miss Bitcoin”, Mai has been involved in Crypto since 2011

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