今年のお米をようやく食べました。
今年から再開した「いきものとつくる、田んぼ」プロジェクトのお米をようやく食しました。(自分たちでつくったのに食べるのが遅くなってしまいました。笑)
2021年の新米は、新たな場所で、完全に農薬を使わず
選別ではじかれてしまった、錦鯉のこどもたちと一緒につくったあきたこまちです。
予想以上に豊作で、10俵ほどの収穫がありました。ほんとうにありがたいです。
わたしたちの農法に寄り添い、ご協力くださった農協のみなさま、クラウドファンディングでご支援くださったみなさま、また、これまでに食卓にお迎えくださったみなさま、そして、田んぼに来てくれたいきものたちに、こころより感謝申し上げます。
洗ったときの研ぎ汁の色はいつもより濃い乳白色で
少なめの水で炊いてみたら、ほっくりとした香りと、
ぎゅっとした食感がほんとうに最高でした!
(わたしは、自分の携わったものは、120%よく見える性格なのです。)
稲刈り後の田んぼは、水路をほいさほいさとスコップで掘り(思いの外の重労働で、ぎっくり腰になるかと思いました・・・)、水を張って「ふゆみずたんぼ」にしています。
食べ物の少ない冬に、生き物の集う場となり、めぐりめぐっていい土になっていくといいな、と思います。
ふゆみずたんぼをしているので、イネが生えていないこの時期も
水の調節や、精米をした後の米ぬかを撒きにちょくちょく田んぼに遊びに行きます。
へんな生き物が水底に住んでいて、水に溺れかけていた二匹の赤とんぼを助けました。尾羽が美しい鳥のつがいにも出会いました。
こんな風景や体験が、じんわりと受け入れられ、(あわよくば・・・)増えていったらうれしいなと常々思います。
わたしたちのお米づくりは、生き物たちが安心して暮らせる環境づくりが1番の目的で、お米はその活動の副産物だと考えています。
今年は、周りの田んぼに比べて出穂が早かったこともあり
カメムシたちがたくさんよってきて、収穫したお米のうち、1割ほどは虫食いになりました。(販売分は、虫食い米を選別していますのでご安心ください。笑)
わらわらとカメムシたちが集うのを見ながら、(もちろん少しは喜んでおすそ分けしますが)来年は知恵をしぼらないと、と考えたり
お米の収穫量や美味しさだけではなく、環境の改善を第一目標とした対・人間ではなく対・生き物のこのプロジェクトをどう続けていくか、
もしこれから先、おいしいお米が収穫できなかったら・・・と、
いろいろぐるぐると思いを巡らせますが、
楽しみながら、向き合いたいと思っています。
文:西村 有里加