bitcoinがMoEになれる可能性
こんにちは、カラコンルです。
前回の記事「SoVとMoEは別物」で書いたようにビットコインはSoV(Store of Value=価値の保存)には適していますが、MoE(Medium of Exchange=交換の手段)には適していません。
なぜなら、ビットコインなどのProof of Workのメカニズムを用いた暗号通貨はスケーラビリティ問題に直面しているからです。しかし、スケーラビリティ問題の解決策が全くないかというとそうでもありません。
ビットコインのスケーラビリティ問題の解決策は主に4つです。
- ブロックサイズを大きくする
- 取引データを小さくする
- 外部のオフチェーンを使う
- サイドチェーンを使う
1のブロックサイズを大きくするという考えは数年の間開発者やマイナーの中でも意見が分かれ、ブロックサイズを維持したいスモールブロック派とブロックサイズを拡大したいビッグブロック派に別れてしまいました。
なぜスモールブロック派はブロックサイズを維持したいのでしょうか?
なぜなら、ブロックサイズを大きくしてしまうとマイナーの中央集権化を招くからです。これはデータ量が大きくなることで伝わる速度が落ちるからです。
マイナーの中央集権化が進むと、51%攻撃が可能になったり、どこのマイナーを抑えればいいかわかるので規制しやすくなります。つまり、SoVに適さない暗号通貨になってしまうということです。
結局、スモールブロック派とビッグブロック派はお互いの意見を受け入れられず、ビットコインは2017年8月1日ハードフォーク(分裂)しました。スモールブロック派はビットコイン、ビッグブロック派はビットコインキャッシュと違う道を歩んだのです。ちなみにブロックサイズは、ビットコインは1MB、ビットコインキャッシュは8MBです。(ビットコインキャッシュはその後も分裂している)