
Blockchain.comにログインできず──大切なビットコインにアクセスできない!
【目次】
1. 久しぶりに確認しようとするがログインできない
2. サポートに問い合わせる
3. Electrumでの復元を試みるが、復元できず
4.「Imported Address」という落とし穴
5. ログインをできる日を待つしかない。
6. 限定アクセスであるもののログインできた。
7. Imported Addressから通常のBitcoin walletsへそして別のウォレットに
8. 感謝とともに
9. 最後に
【1. 久しぶりに確認しようとするがログインできない】
10年ほど前、アメリカの友人に商品を送った際、その代金としてビットコインを受け取りました。それ以降は、たまに確認する程度で、ほとんど放置していました。
今回もたまには確認するかと、Blockchain.comにログインしようとしました。
ログイン画面
ところが、表示されたのは──
「IP address is blocked」
VPNを使ってアメリカのIPアドレスで再度試しても、
今度は「Phone number is blocked」
「Login with 12 word recovery phrase」との記載があり、リカバリーフレーズででも、ログインできません。
サーバーの不具合かもと、翌日に再チャレンジしましたが、状況は変わりません。
【2. サポートに問い合わせる】
Blockchain.comのサポートに問い合わせてみました。返ってきた回答は以下のようなものでした。
***
規制上の理由により、日本のユーザーは現在Blockchain.comへのアクセスに制限がある。
現在この問題への対応が進められているものの、解決の時期は未定。対応策としては、以下の2つ。
1.問題の解決を待つ
2.リカバリーフレーズを使って、サードパーティのウォレットにインポートする***
今すぐできる対応として、「サードパーティのウォレットにインポートする」方法を試してみることにしました。
【3. Electrumでの復元を試みる】
推奨されていた Electrum というウォレットソフトを使って、リカバリーフレーズからの復元を試みました。操作はスムーズに進みましたが、表示された残高は「ゼロ」。
復元はうまくいきませんでした。
「え?盗まれたのか?」と一瞬、胸がざわつきました。 Blockchain.com の Explorer にアドレスを入力して確認してみたところ、ビットコインは確かに存在していました。どうやら盗難にあったわけではなさそうです。ほっと胸をなでおろしました。
ちなみに、リカバリーフレーズは正しいものでした。(ログインできたとき確かめました。)
【4. 「Imported Address」という落とし穴】
さらに調べてみると、私のビットコインは「Imported Address」に保管されているのではないかとわかってきました。
10年ほど前のアカウントでは、このような形式でビットコインが保管されていることが多く、リカバリーフレーズでは復元できないのです。
【5. ログインをできる日を待つしかない。】
復元できないとなると、もう「ログインできる日を待つ」しかありません。
それから私は、毎日1回、ログインを試みることにしました。
【6. 限定アクセスであるもののログインできた。】
そして、ひと月ほど経った7月中旬、いつものように試しました。
突然画面が切り替わり、2段階認証の入力画面に進みました。
「えっ?ほんとに?」
と半信半疑のまま進めていくと、なんとログインに成功したのです。
1〜2年は待つ覚悟をしていただけに、信じられない気持ちでした。
パスポート写真などを提出して本人確認を済ませたところ、日本はまだ規制対象国ではあるものの、
-
送金・受け取りはOK
-
売買は不可
という「限定アクセス」状態で使えるようになりました。
とはいえ、送金さえできれば目的は果たせます。
【7. Imported Addressから通常のBitcoin walletsへそして別のウォレットに】
Imported Addressにあるビットコインをblockchain.com内の通常のBitcoin walletsへ移します。
これがImport address、ここにありました。
実行ボタンをクリックしたときは、思わず手を合わせて祈りました。そして完了。
それから、全額を別のウォレット(Ledger)へ送金しました。
とても安全なハードウェアウォレット Ledger
8. 感謝とともに】
Jimmyさんには、本当にお世話になりました。全くわからず困っていたときにご助言いただき、とても心強く、安心することができました。ありがとうございました。
「ビットコイン日本語情報サイト」のモデレーターの方にも、心から感謝しています。私のつたない質問にも丁寧に対応してくださり、本当にありがたく思っています。このサイトがなければ、ウォレットの復元方法やImport addressの仕組みも理解できなかったと思います。
https://jpbitcoin.com/wallet/blockchain_info_faq
また、Blockchain.comのサポートに関しては、返事が早く、毎回きちんと対応してくれました。とても良い印象を持ちました。
【9. 最後に】
古い形式で、Import Addressのビットコインを持っている人は、今では少ないかもしれません。
それでも、私の経験が、どこかで誰かの参考になればうれしいです。