なぜ悩むことは人生でもっともクリエイティブで尊いか
悩むことは人生でもっともクリエイティブで尊いと考える。それはなぜか。
悩むと人は考え、分析し、仮説を立て、検証し、比較し、葛藤し、相談をする。
悩むことで
・自分は何に悩んでいるのか
・それはなぜ悩んでいるか
・なにが不快でそれはなぜなのか
・どうあれば不快でないと感じるか
・どうすれば解決できるか
・だれに相談すれば解決するか
・以前解決したときはどのようにか解決したか
・そもそも解決した状態とはどのような状態であるか
と思考を巡らせる。これら一連の思考はとてもクリエイティブだ。
考えてみよう。
「女にモテてモテてしょうがない」「モノを買うときにお金に困ったことがない」「人間関係で悩んだことがない」こういう人間が「どうやったら女性にモテるか」「どのように仕事をすれば簡単に効率よく大金を稼げるか」「コミュニケーション力を上げて人に好かれるためにどのように振る舞うべきか」をわざわざ考えるわけがない。
欲望があり問題があり、それに悩むことによって人はクリエイティブになれる。欲望もない、欲望があっても問題がない、残念ながら人はそのような環境下ではクリエイティブになれない。
幸福で人生が楽しくてしょうがないときにわざわざ自宅に引きこもって調査・分析を行ったり、長い時間散歩して考えこんだりはしないだろう。
そして一般的に、悩むことはネガティブな事象であるとされている。「まだ悩んでいるのか」「うじうじ悩むな」「悩んでいても仕方がない」だれしも一度は言われたことがあることだろう。
しかし私はあえて言いたい、悩むからこそ人は生産的になれる、悩むことによって人はクリエイティビティを解放できる。
成功したアーティストやクリエイター、起業家が追い込まれた末に起死回生の一手を打ち、状況を打破するエピソードは枚挙に暇がない。これは偶然の産物なんかでなく必然であると考える。
そして重要なことに、悩みの深さは発揮されるクリエイティビティと比例する。その悩みが深く深刻でその人生に及ぼす影響が大きければ大きいほど人はクリエイティブになれる。
悩むことは人生でもっともクリエイティブで尊いと考える。悩むことはもっと肯定されていい。