P2TRアドレスの復習🥕

昨年末にビットコインのソフトフォークが完了して早一年。そのソフトフォークでシュノア署名やP2TRアドレスなどが導入されましたが、まだまだウォレットや取引所などの対応が追いついていないのが現状です。今回はP2TRの復習も兼ねて、btcdevを使いテストネットで検証してみました。このツールはregtest用なので、テストネットで使うにはコードを少し変更(ここここ)してコンパイルしてください(--enable-dangerousを付けたほうがあとあと良さげ)。そして、こちらの手順に沿って生成したP2TRアドレスが以下になります。

tb1p3nea55z3wrg0cqxhmaqc849zhy3hp3c742q7rk0u2zfswglsn0fs3sc06m

P2TRアドレスには大きく二つの使用方法があり、Key pathとScript pathです。Key pathは署名のみで消費できる方法なので面白くありません。なので、今回はScript pathを使って消費してみました。上記のP2TRアドレスは以下の図のように3つのスクリプトで構成してあります。P2TRアドレスの構成や仕組みはこちらの記事が分かりやすいので興味のあるかたはどうぞ。

各スクリプトは以下としました。

script_a='[日銀が金融緩和を修正、事実上の利上げ]'
script_b='[BUY BITCOIN]'
script_c='[OP_SHA256 6c60f404f8167a38fc70eaf8aa17ac351023bef86bcb9d1086a19afe95bd5333 OP_EQUALVERIFY 4edfcf9dfe6c0b5c83d1ab3f78d1b39a46ebac6798e08e19761f5ed89ec83c10 OP_CHECKSIG]'

今回はスクリプトCを使いP2TRアドレスに送金したコインを消費してみました。実際に消費したTXは以下となります。

6eb686507bf0249e54c6588ea315d1800b4463535012457d8b00641f7706c4b5

Witnessデータの構成は署名、スクリプトC、プリイメジ、コントロールブロックの4つです。

署名: 97dc95145f4e2bcc7aced2eefe33a0fccf2d1fb22d99b4cb72ba914949835b7784d571df3fe387a78c51121493f11bc1b3a99feb83fe90f4d205109bf6a132b0
プリイメジ: 107661134f21fc7c02223d50ab9eb3600bc3ffc3712423a1e47bb1f9a9dbf55f
スクリプトC: a8206c60f404f8167a38fc70eaf8aa17ac351023bef86bcb9d1086a19afe95bd533388204edfcf9dfe6c0b5c83d1ab3f78d1b39a46ebac6798e08e19761f5ed89ec83c10ac
コントロールブロック: c1f30544d6009c8d8d94f5d030b2e844b1a3ca036255161c479db1cca5b374dd1c55062ac782e64bb998efe8955e1563dc629083e85f707c41318c12377969e5e9

P2TRは、消費する際にすべてのスクリプトを公開するP2SHとは異なり、一部のスクリプトのみを公開すればいいのでプライバシーの向上になります。また、この特性を活かした新しい使い方があるかもしれません。ぜひ、面白い使い方を考えてみてください!

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