医者選びはブロックチェーンで解決できるか
自分はこれまで実家を含め5箇所の全く異なる地域に住んできた。そして、常に医者選びに悩んできた。信頼できる人から"信頼できる医者"を紹介してもらえることもあるのだろう。自分も何回か教えてもらったことがある。しかし、多様な目的、多様な状況で毎回自分にフィットする情報が手に入るとは限らず、「今この場で知りたい」こともある医者情報が口コミでしか手に入らないのも不便だなといつも感じている。
そんなこんなで歯医者の定期検診に行った夜、眠れずに「信頼できる良い医者」の情報はどうやったら可視化できるのかとぼんやり考えていた。生活・生命に直結する医療情報こそ改ざん耐性のあるブロックチェーン適性があるのではと素人ながら頭を巡らせてみたものの、やはり自分の浅い知識程度では妙案は浮かばない。そもそも顧客が比較検討できる程度に情報が可視化されることは、サービスを提供する側からしたらハックの対象となってしまうことでもあり、より費用を出した提供者が優遇される、より仕組みに詳しい提供者がアテンションを集められるなど、結局本質的な医療の質とは異なる部分での競り合いが発生してしまうのではないかという懸念が付き纏う。顧客側に有利すぎる仕組みの場合、提供者側からしたら「やりづらくなる」要因になってしまうかもしれない。
自分はまだ比較的若い年齢であると思うし、ありがたいことに健康そのものではあるが、今後歳をとり、医者を必要とする頻度が多くなったら、きっと困るのではないかなと思っている。何も案が浮かばない自分が不甲斐ないところではあるけれど、医療情報のようなものこそ、改ざんされず、管理者に依存しない体制で、誰もが閲覧できる状態になれば良いのにと思っている。