ゲームをしない人間がゲーム実況に救われた話
ここ最近、Youtubeで毎日ゲーム実況を見ている。学生の頃はゲームを多少やる方ではあったが、社会人になって忙しくなり、めっきりゲームからは離れていた。そもそもゲームは「やるもの」であって自分の中では「見るもの」ではなかった。
そんな自分がゲーム実況にハマったのは、2人のゲーム実況者さんとの出会いだった。
1人目は平岩康佑さんという方だ。なんと元朝日放送のアナウンサーという方だが、ゲームが好きすぎて独立し、実況を始めたと言う。私は彼の実況するバイオハザードシリーズがとても好きだった。元々、ホラーが苦手なため自分ではホラーゲームやホラー映画に率先して触れることはないが、友人とワイワイしながら一緒に見るのは好きだった。社会人になってからそんな機会もめっきりなくなってしまい、寂しくなってしまったところに「ホラーゲーム実況」というジャンルに出会ったのだ。
それまで他の実況動画を見た事がないので一般的なのか珍しいのかは分からないが、彼のスタイルは「怖いものを怖くないように実況する」というものだった。一人では怖くて触れられないジャンルのハードルを下げ、より多くの人が楽しめるコンテンツに昇華するというものだった。少し実況を聞くと直ぐに彼の知識の豊富さや、聡明さに触れる事ができる。アナウンサーなので喋りは本職であるし、何より「ネット民」と言える彼のインターネット適性の高いユーモアには一人でも声を出して笑ってしまったりする。「ゲーム実況」という一つのコンテンツに多くの付加価値を付け、一瞬で人気実況者となり、これまでの実績もあってかあれよあれよという間に活動の幅を広げ、事業を拡大していった。
バイオハザードのゾンビを「メンヘラ彼氏」の設定でストーリーを組んでみたり、持ち前の「プロ実況者」のスキルを惜しげも無く披露したり、聡明さゆえにズバッと最もなことを言ったり、ゲーム実況がこんなにも面白いコンテンツであることは全て彼に教えてもらったと言っても過言ではない。ちなみに同僚に勧めたら同僚もハマっていた。
平岩康佑 異世界ニュース
https://www.youtube.com/channel/UCWRv0opKmUbsNmcjwRtfC0w
しばらくすると彼は多忙となってしまったのか、更新が途絶えてしまったため、私は更なる実況者を探すべくYoutubeの海を彷徨った。そこで出会ったのが2人目の実況者レトルトさんである。あまり詳しく見ていないが、もう約10年は実況者として動画を出しているらしい。彼もホラーゲームやダークな設定のゲームを率先してプレイするタイプの実況者であったが、平岩さんとはまた異なり、フリーゲームなど「ゲーム好き」だからこそのタイトル選定が秀逸な方だった。
ゲーム実況界隈では超有名であるところのレトルトさんだが、自分も例に漏れずハマってしまった。彼の場合、ホラーゲームやダークなゲームをする時も「彼の人柄の良さ」がその怖さを中和してくれる。怖いけど怖いもの見たさで怖いものを見たいけどやっぱり怖い思いはしたくない、という自分でもどんどん見進めてしまうくらい、ユーモアがあり優しさに溢れている実況だった。「推せる」というのはこういうことなのだろうか。きっとめちゃくちゃモテるのだろう。
彼が毎日毎日動画をアップしてくれるおかげで、自分の窮屈な自粛生活は飽きずにいられる。逆に更新がなくなってしまったら怖いくらいだ。彼が本当にゲームを愛しているということも滲み出ているし、そのお陰で「沢山のゲームの良さ」に気付くこともできた。ゲームが好きな人はこういった視点で、こういうところに魅力を感じるんだな、確かに素敵かもしれない、と思えてくるし、人生において自分が好きになれるものは凄く嬉しい。結婚するならこんな人がいい。
レトルト
https://www.youtube.com/channel/UCPVr7clenPjpD7WNsSI3UBQ
自分はゲームをしない人間だが、ゲームのストーリーを知りたい、怖いものを見てみたいという欲求はあったりする。友達やパートナーと一緒にできたらいいが、自粛期間ではなかなか実現できなかったりもする。まさか一人暮らしの自粛期間でこんなに毎日楽しみにできるものができるとは思ってもいなかった。2人のおかげで、世の中にはまだこんなに魅力的なコンテンツが溢れていると知る事ができたし、今では日課の一つに根付いてしまうくらいになって、とても感謝している。
