岐阜出張 前編 ～ワインと日本酒のペアリング～
みなさんこんにちは。1カ月以上前のことですが、岐阜にある「都ホテル 岐阜長良川」様からお話をいただき、11/22に開催された「中国料理 四川 賞味会」のワインと日本酒のペアリングをご提案させていただきました。今回は色々なご縁によって巡ってきたお話であり、私にとっては非常に大きな仕事だったので、全力で挑戦させていただきました（ソムリエの資格はもちろん、酒ディプロマインターナショナルの資格も役に立ちました(笑)）。都ホテル 岐阜長良川様、この度は本当にありがとうございました！
さて、まずは賞味会で提供されるお料理の内容についてお話を伺いました。今回は、7月に就任された田中新料理長を迎えての初めての賞味会とのことで・・・
すでに予約は完売！それだけに非常にプレッシャーが掛かりましたが(笑)、まずはそのお料理の味わいや風味などを想像しながら、賞味会を担当してくださるホテルのソムリエさんと一緒に、大まかなワインと日本酒の方向性を決定（担当してくださったソムリエさんが非常に知識と経験が豊富な方だったので、スムーズに決めることが出来ました！）。そして、その条件に合うようなワインと日本酒を私が探してご提案をし、一先ず仮決定。その後、一部メニューの変更などを経て、再度打ち合わせを行いながら、ようやくワインと日本酒の内容が決定しました！
まずワインは、左から、ノンアルコールスパークリングの「ソー・ジェニー・ロゼ」（アルコールを飲まれないお客様用）、シャンパーニュの「ブルーノ・パイヤール エクストラ・ブリュット プルミエール・キュヴェ Ｍ／Ｖ」、南フランスの白ワイン「ボワイエ・ド・バール シャルドネ・レ・ペイラロル 2021」、フランス・ボルドーの赤ワイン「シャトー・ピポー AOCサンテミリオン グラン・クリュ 2020」の4種類です！
そして日本酒は、石川県の「菊姫 山廃純米」をチョイスしました！さて、こうしてワインと日本酒が決まったので、今度は当日のお料理と実際にペアリングをして答え合わせを行います。私も、その試食会に参加をさせていただきました。試食会当日、ちょうどホテルのロビーでは・・・
ハロウィンの装飾が施されていました。そんな中・・・
今回のイベントの舞台となる「中国料理 四川」様を訪問。関係者の皆様にご挨拶をしつつ、さっそく打ち合わせを開始。まずは・・・
当日使用するワイングラスの選定を行いました。こちらは、最初のシャンパーニュ／ノンアルコールスパークリング用のグラス（左）と、白ワイン用のグラス（右）です。
こちらは日本酒用のグラスの選定中。最終的には左のグラスに決まりました。そして・・・
こちらが当日使用するグラス全4種類です。一番右は赤ワイン用で、実際に注ぐお酒の量と同量の水を入れて最終確認を行いました。その後、ワインと日本酒を提供するタイミングを確認したら・・・
実際に試食を行いながらペアリングの相性を確認していきます。まずは、前菜の盛り合わせ（あん肝と蕪のおろしポン酢、たらの白子のピリ辛ソース、飛騨牛叉焼）と、1杯目に提供をするシャンパーニュとの相性を確認。 さすがはシャンパーニュ、ペアリングの懐の広さを感じさせる味わいで、まずは合格をいただきました。続いては・・・
フカヒレの姿煮入り蒸しスープを試食。こちらに関しては、スープなので特にお酒とのペアリングはしない方向でいくことに。続いては・・・
鮑のきのこソースと、2杯目に提供をする白ワインとの相性を確認。クリーミーなきのこのソースと、樽熟成をさせたリッチでコクのあるシャルドネとの相性は抜群で、文句無しの合格をいただきました。続いては・・・
ハタのかおり揚げ 和風香味ソースと、3杯目に提供をする日本酒との相性を確認。力強くコクのある山廃純米酒の旨味のある味わいと、同じくしっかりとした旨味のあるハタの味わいは非常に相性が良く、こちらも無事に合格をいただきました。続いては・・・
鶏の唐辛子炒めが登場。こちらにも、先ほどの山廃純米酒をペアリングさせましたが、問題なく合格をいただきました。続いては・・・
飛騨牛の辛味煮込みと、4杯目に提供をする赤ワインとの相性を確認。実は今回、このペアリングが一番心配でした。と言うのも、辛味の強い料理に赤ワインを合せる場合、渋みが強すぎるとお互いに干渉してしまい味わいのバランスが悪くなってしまうからです。そこで、重厚感はあるけど渋みには柔らかさのある、メルロー主体のボルドーの赤ワインをチョイスしました。その結果は・・・辛味に過度に干渉することもなく、むしろ飛騨牛の旨味と同調する味わいで、無事に最後のワインも合格をいただきました。最後は・・・
デザートの抹茶のお汁粉・柚子柿・ピーカンナッツを試食し、この日の打ち合わせは終了となりました。とりあえず、ご提案したワイン・日本酒が、イメージ通りにお料理と好相性だったのでホッとしました。あとは、賞味会当日を迎えるだけですが、実は当日は私も現場に立ってワインと日本酒の説明とサービスを行うことになっております。正直、現場に出るのはかなり久しぶりなので非常に緊張しております(笑)。そんな賞味会当日の様子に関しては、また次回ご紹介したいと思いますのでお楽しみに。
