草を見たかい?

草を見たかい?

世の中にはいい嘘と悪い嘘がある。同じように、世の中にはいい草と悪い草がある。いい嘘というのは例えば「課長の奥さんきれいっすねぇ」。悪い嘘というのは「うちは昔地主やったから腐るほど土地があるんや。不労所得あるから結婚したら君は専業主婦で左うちわや」などである。

いい草は例えばラーメンの上のパクチー、悪い草は添付画像のアフガニスタン人が手にしている阿片などの違法薬物である。ということで草の話をしよう。嘘ではない。

まずは合法的という意味でよい草の話。

アフガニスタン、パキスタン北西部では「ナスワール(نسوار)」という噛み煙草をよく見かける。3×4センチほどの小さい包みの中に、馬糞のような粘土状のものが入っている。これがナスワールであり、小さい雑貨店や路上の靴修理人から安価で買うことができる。

これを小さく丸め、上唇の裏と歯茎の間に挟むとほどなくして唇のあたりが麻痺し、その後に頭がふらふらしてくる。量が多いと吐き気がしてくる。

口腔内が麻痺するので虫歯の痛み止めにも使われる。普通の煙草と同じく中毒性があり、やりすぎると舌癌や喉頭癌の危険がある。

 

続いて違法薬物の話。

 

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記事を書いた人

200ユーロだけ持ってパキスタンから2019年10月にドイツに引っ越し。クルド難民シェルター在住。人類学の大学院生。万年貧乏。コミュ障。オタマトーン奏者。自称天才画家。

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