アルキメデスとビットコイナー

数学者の逸話はビットコイナーに示唆を与えるかもしれない。

本日の数学者

アルキメデス『ローマ艦隊を壊滅させた数学者』

・純金の王冠

紀元前、地中海に浮かぶシチリア島の都市国家シラクサの王は、悩みを抱えていた。原因は、金細工師に純金で作らせた王冠が、金と銀を混ぜた紛い物で、王は純金をネコババされたとの噂だった。そこで日頃から頼りとしていた数学者アルキメデスに、『王冠を壊さずに純金製か確かめてほしい』と依頼した。

『天秤の魔術師』アルキメデスは、同じ重さの王冠と純金をぶら下げた天秤を水中に沈めた。すると、釣り合っていた天秤は純金の方に傾いた。金と銀の密度の差により、体積が大きい銀が混じる王冠には、純金よりも大きな浮力が働くことを利用したのだった。

入浴中に湯船から溢れ出るお湯を見てこの鑑定法を思いついたアルキメデスは、ヘウレーカ!(判ったぞ!)と叫び、素っ裸で街を駆け回ったのはというのは有名な逸話。

この浮力の法則は『アルキメデスの原理』として教科書に載ることとなる。アルキメデスの原理は人類が発見した最初の科学法則であり、17世紀にケプラーの法則が発見されるまで唯一の科学法則であったと言われている。

・『我に支点を与えよ。されば地球をも動かさん』

第二次ポエニ戦争(ローマvsカルタゴ)。陸海両面からローマ軍に包囲され絶体絶命のシラクサ。アルキメデスは生まれ故郷を守るべく最新科学兵器を発明。

まずは、彼自身の大発見『てこの原理』を具現化した巨大投石器カタパルト。地球をも動かすと豪語したその威力と精度は、当時の戦場では凄まじかった。

さらに、滑車の原理を活用したクレーン、アルキメデスの鉤爪で、ローマ軍艦ごと持ち上げて転覆させた。上陸を狙うローマ艦隊は、空からの岩石攻撃、海中からの鉤爪攻撃が襲う。

2つの巨大兵器がローマ軍に襲いかかり、次々と兵団と軍艦を撃破。大帝国ローマに対し、都市国家シラクサはアルキメデスの科学力を盾に進軍をはね返す。その結果、2万人のローマ軍は1人の数学者の頭脳によって、攻略までに3年もの時間を要さねばならなかった。

・殺される瞬間まで幾何学に熱中

厭戦気分と仲間の裏切りが重なり、とうとうローマ軍がシラクサを占領する。ローマ軍の司令官マルケルスは、敵ながらアルキメデスの超人的才能を高く評価し、彼には危害を加えないよう命令を出す。

アルキメデスの自宅にローマ兵が乗り込んだ時、アルキメデスは砂盤に描いた図形を見つめていた。ローマ兵が名前を聞いても、没頭していた彼の耳には届かない。無視されたと怒った兵士は、彼がアルキメデスとは知らずに殺害する。彼の最期の言葉は『私の円を壊すな!』だったという。

・アルキメディアン・スクリュー

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