【書き起こし】第4回情報法制シンポジウム2 新型コロナ対策 パネルディスカッション
【第4回情報法制シンポジウム】テーマ2「新型コロナ対策 官民のデータ連携・公益活用の実践と課題」※オンライン開催・参加無料 | Peatix
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パネルディスカッション
司会:庄司 昌彦
パネリスト:足立 昌聡(JILIS上席研究員・インハウスハブ東京法律事務所 弁護士・弁理士・情報処理安全確保支援士)
江口 清貴(JILIS専務理事)
小柳 輝
齊藤 源一郎
庄司
いくつか私から伺って、その後会場からも拾っていきたい。
テーマを2つに分けたい。
前半を政府との関係。後半を自治体と企業の関係。
まずは発表順に。
LINEの福島さんにお伺いしたい。
資料12ページ、既存のデータは同意をもう一度とって出していくのが難しいという話があったと思います。このへん、難しさについて伺いたいのと、もう一つ、リスクをいろいろ感じていたということをおっしゃっていたと思います。LINEとして積極的にやられましたが、行政と組んでやること、厚生労働省を巻き込んで大きなアンケートをしたりということについてリスクに感じたことを伺いたい。
福島
私どもで、既存のデータを出すときに、出すなら匿名化することになるが、どこまで匿名化すればいいのか、コロナ対策で使いたいということであれば、この地域ではこういう状況というのがほしいのだと思うが、どのぐらいの粒度までなら匿名化で出しうるのか、決めきれないと思った。そっちではなくて新規データのほうが同意のもとに、コロナ対策のために同意をとって出せるので、そのほうがいいだろうと考えた。
リスクとしては、出したデータが他のデータと組み合わせて匿名できましたというときに、僕らに対するレピュテーションリスクもあるでしょうし、そう考えると、持っているデータを出すのは難しいと判断した。
庄司
ありがとうございます。
Yahooさんにもお伺いしたい。
政府に対して、どういう成約を求めていくのかというところで悩まれたというお話をされたと思います。私もその議論に参加させていただきましたが、逆に言うと政府からの協力の以来というのは、あまり、安心できるものでなかったんでしょうか。と言うと言いすぎかもしれないが、どのへんで困ったのか。
小柳
政府からのご養成は一般的なもので、そうであれば、保存期間どれぐらい、利用目的はこう、というので足りる部分もあるかと思うが、我々先程のスライド4ページでご紹介させていただいた、他の個人だけでなくエリアに影響が及ぶという懸念事項があり、それに対してどうガバナンスを効かせるのか、陽性に様々な条件が書いてあればもう少し早く我々としても、あるいはお客様の理解を得るのも、早かったかもしれない。でも具体的には難しいかと思う。足りていなかったという認識は我々の方でもない。
庄司
エリアについて質問が。
エリアに関する情報は、影響もあると思うが、店舗の営業にも影響がある。でも危険なら公表すべきデータになると思う。プライバシー保護と公衆衛生の比較考量をどのように考えますか?政府の方針を待つのは遅れが大きくYahoo自身で判断しないといけないと思います。と書いてあります。
小柳
我々は感染症対策の専門家ではない。ご指摘の点については相当悩んだ点。
人々が欲しているのは危険なところは危険という情報。でも我々はデータは持っているけどその評価を正しくできるわけではない。そこに踏み込んでいくときもし間違えたら、間違えると思う。専門家ではないから。そうすると弊害が大きすぎる。そこは厚生労働省の判断に任せるべきだと判断した。難しい点だと思うが我々が責任を取れないところについてプライバシーで他を扱うことはできないというのが我々の結論。
庄司
もうひとついいですか?検索履歴を統計化して使うという話がありましたが、統計化しても利用者が検索をためらってはいけないとおっしゃいました。数が少ない検索は統計に表れませんよね、だから心配要らないということを利用者に理解してもらうべきではないか、あるいは検索履歴が保存されていることを知って検索しないということがあるなら、もともとそういう仕組で、日頃から透明化が必要なのではないか。
小柳
そうですね、実情を詳らかに言うと、我々は相当たくさんの情報をお客様にご説明しなくてはいけない、その優劣の関係を色々つけていたところでございます。ご指摘の点はまさにそのとおりだと思う。論点にはなって、フルセットで全部説明するページを作ってみたが、流石に長過ぎる。ここまで説明しなくてもご理解いただけると判断したところは削除というか置き換えし、統計情報ということで記載すれば心配はなくなるかなと、そこの時点では結論が出まして、修正したところです。ご指摘いただいたところについてはコミュニケーションのあり方の問題。今後どうしていけばいいのか、ご指摘も踏まえ、振り返りを随時しているので、やっていきたいと思います。
庄司
福島さん、国と情報提供の協定を結んだが、役に立つ情報を出すには、国からどんな要請があるとやりやすいと思いますか?
福島
今回の協定文章、協定のもともとの求め方もあったが、企業が持っているデータを出してほしい、ただし、企業が持っているデータを企業の方で全部権利処理して出してくださいという言い方だった。じゃあどこまでやればいいんだというのが僕らにはわからない。さきほど小柳さんの話もあったが、専門家でないので、何のデータが役に立つのかは正直わからない。どんなデータを出せばいいのかという話が一つ。権利処理を、問題がないようにするにはどこまでやればいいのかという基準は示してくれない。そこをどこまでやればいいんでしょうかという話になると、やっぱり新規に取ったほうがわかりやすい。ここまでこうやって使うのでと言うと同意をとって出せるから。そうじゃなければどこまでやればいいのか悩み続けているところです。
参加している皆さんからもご意見いただきたい。
庄司
その名にもう一個
公衆衛生目的のデータが今回の依頼でしたが、仮にウイグルのように、議論のある目的で提供を求められたらどうしますか。判断は難しいとおっしゃったが、判断はできるのか
福島
コロナという国家的な危機の中で出してくれませんかという中で応じるという対応をとった。われわれにというよりは、広く呼びかけていて乗った。そういうときに、乗る企業山はあるのか、という話だと思いますけど。
庄司
このパネルディスカッションから参加している2名を紹介するのを忘れていました。
足立さん、江口さんにもご参加いただいています。
江口さん、政府からの要請の仕方がどうあるとよかったか
江口
コロナの状況だと民間企業は助けをしたいというモチベーションがある。データとかを欲しい、というのは色んな所から聞く。それを使って何をするんだというのが明確に議論されていない中で、民間にデータがあるから持ってこようとされていると思う。コロナのような状況で、これをやりたいからこんなデータよこせというのはなかなかむず開始と思うが、議論されてから民間に来ることが少ない。データ見てから考えようというところで思考止まってリスクを民間に押し付けている。
足立
今回のLINEと厚労省の取り組みに参画させていただいていたが、データ収集主体はLINEやYahoo、民間事業者のユーザーに協力をお願いする形。でも本来的に公衆衛生は同意でデータを収集するものではない。今の個人情報保護法はどういとってなくても利用目的の通知に従って提供する。サービス利用自体で利益を得るものではない情報収集となると追加同意で収集するしか実務的選択肢がない。オプトインで参加者の意思で参加いただくしかなかった。接触アプリでもユーザーの参加率が問題になっていると思うが、公衆衛生の観点で数を獲得できるかというので政府で検討しべきだった添加と思う。
EUが新型コロナウイルス対策で情報収集するときのガイドラインを出しているが、余計なデータを興味本位で集めるなと言っている。集めるだけデータを集めてそれから役立つか考えるというのは、実際悪用するかということでなく抽象的な悪用リスクを考慮しなくてはいけないのがいまの民主主義。フリーハンドで提供することはできない。感染予防の専門家から意味のあるデータだけをLINEでは聞いたが、ここは民間企業だけではわからないので、ちゃんとガイダンス出して頂く必要があったのではないかと思います。
庄司
疫学的に役立つ、公衆衛生的に役立つ情報とは何かを事前に絞り込んでおくべきだというご指摘を頂いたかと思います。なんかあるでしょ、なんかつかわせて、じゃなくて、これがこう役立つから提供してということであれば申し越しなんとかできただろ言うということです。
ほかに、ここはこうすべきということをもう少し具体的にあげていただけますか
足立
国家単位でなにかするときに、同意ベースアプローチは限界がある。ただ国による情報活用は、国が監視的に使うとか悪用するリスクは抽象的リスクとしては考えておくべき。きちんと利活用や必要がなくなったときの削除について国民側のサーベイランスが聞くようにしておく必要がある。個人情報保護法性は不十分。こういった部分について行政機関側も仕組みを作っていくことが国家レベルで必要。民間側で法律の専門家としてサポートいただいたときに、民間を起立する個人情報保護法と、国を起立する行政機関個人情報保護法の違いを埋めるのに苦労した。そこは詰めておかないと協力しようとしたときに同じ土俵の上に立っておらず、民間事業者はユーザーに説明できない。Informed情報収集をしないし組員損していくにはそこが重要になってくる。
庄司
もうひとつ、小柳さんに伺いたい。データ提供したことで事業会社としてメリット、良かった点は、なかったでしょうかという質問。プラスはありましたか?
小柳
これに直接関連してメリットみたいなものはあまり無い気はします。ただ、我々はデータを使って少しでも社会を良くすることを会社の役割と認識しているので、これからどんな評価を受けるかわからないが、社会からの期待としてもデータを活用して社会の役に立てということだと思いますし、そこの一端を担えたことは良かった。検討過程でも通常検討できないような多岐にわたる論点について先生方から意見を頂いて、勉強もできたしユーザーコミュニケーションを磨いていく、そういった我々の内部的な知見を貯めるという観点からも良いことがあったなと思っております。
庄司
福島さんにも一言、いまのと同じ質問と、誰がデータを取得したいコントローラ化が重要だと思うが、役所は、俺らはお客、民間事業者が取得したことだという態度だったことはありませんか。政府が依頼しているのにそっちがやってねと
福島
政府からの依頼は、「あなた方が持っているデータを提供してください」なんですよ。今回も、新規で取ってきて、それを提供する。保有者は我々になる。同意を取る過程で、これは我々が取得し、厚生労働省に提供しますよという同意のとり方をしている。
民間企業が全部処理して私達にください、それを使いますという整理。
庄司
でもクラスタを見つけ出したいとか国民の全体的な動向を知りたいという動機を持っているのは国じゃないですか。本来であれば国がやりたいことでしょと、それを民間企業にお願いしてやってもらってるんでしょと
でもいやいやと
福島
本来的には厚生労働省が我々にデータ取得を依頼するというのはあり得たと思う。そういう糸があったのかも不明。
庄司
国から依頼が来た場合は違ったと思いますか
福島
やり方としては違ったでしょうね
庄司
そういうところでも我々まだ経験が足りないなと思いますね
続いてテーマ2、自治体との関係。
すみません、国の話が中心だったので神奈川県の話を置いておいたが、神奈川県の斎藤さんと、LINEの福島さんに来ています。
データ分析について詳しく。分析は大学?学術研究としても重要な可能性がありますがそれらの帰属や今後の利用について
福島
斉藤さんの整理図表が出ていたと思う。取得の委託を受けていて、取得主体は神奈川県です。我々は取って渡すのが仕事。神奈川県さんが分析を委託する。分析主体は神奈川県、データ保有者は神奈川県さんになる。政府の話とは違う構図。
庄司
ということで齊藤さんいかがでしょうか
齊藤
情報提供するときにドバっと出すのではなく、その日とその人に適切な情報をだしたい。双方向にするにはLINEが有効。そのときに情報の入口出口、双方向のところでサービス提供をお願いしますと。分析は分かりづらいこともあるが、京王の宮田先生のチームを中心にやってもらっているが、宮田先生は県の顧問、職員の立場があるので県職員としてやっていただいている。
通常の個人情報の取扱と同じように県や自治体には提供可能、する可能性がある。学術研究に必要なものについては提供する可能性があるというのは明示的に同意を取る形になっている。
庄司
ありがとうございます。
こんどは2000個問題の質問も来ているので確認したい。福島さんの話でしたよね確か。自治体ごとに違うので2000個問題が実際生じていた。一旦伺いたいが、どう乗り越えたのか伺いたい。要配慮個人情報という定めがあったりなかったり。それから同意無しで提供できる範囲が違うと。どう乗り越えた、乗り越えなかったんでしょう
福島
集めるときにこういう情報を県が集めていいのかという話がある。感染症対策の目的であれば行けるのではないかという話だったが、何を根拠に要配慮個人情報を取っていいのかという話で、そういう答申を、個人情報保護審査会を通すという話が一回ありました。以前に取った類型答申でやっていたが、、
ちょっとまってくださいねこんがらがってきた
庄司
足立さん、関わられている?足立さんから
行政上必要な情報しか収集できない。とくに要配慮個人情報はどこに引っ掛けて取得するかは自治体ごとにまちまち。これは自治体に閉じた話なので、プラットフォームを提供する側としては自治体の判断を待つしかなかった。もう一つ問題になったのは、データ収集にあたって条文解釈が同じ条文でも解釈指針が微妙に違ったり、県民の皆さんとのコミュニケーションとの関係で、データを匿名化して使いますという表現を使いたい自治体が多いが、個人情報保護法で言うところの匿名加工情報とか非識別加工情報とか無い。法律系の先生はご承知かと思うが、いわゆる匿名加工情報は法律上、匿名加工した情報と突合できるテーブルへのアクセスを禁止することで匿名性を担保する、そういうルールがない法令・条例のもとだと、どれだけ匿名加工しても条例条個人情報じゃなくなること長い。匿名を前提にしない立て付けでしか県民とのコミュニケーションができない。国の法律と条例との差分を埋めるのはかなり苦労した。我々は委託先と敷いては個人情報保護法で規律されている、方や自治体は条例で起立されている。サポートする立場としてはそのへんが大変だった。
庄司
自治体との連携はヤフーさん色々やられていると思うが条例の問題にぶつかることはありますか
小柳
実態としては避けてしまっている。お互い大変だからやめましょうという話は聞く。
庄司
斉藤さん、事業者の方々は色々ご苦労されていた、あるいは避けているという話もありましたが、自治体ごとに違っている問題が自治体からはどう見えたかという話はありますか
齊藤とりあえず今回のケースでは他の自治体とパーソナルサポートで連携することはないので、神奈川県主体としては、条文違って、対象違って、困ったなということは実際にはなかった。LINEさん苦労されたんだろうなで終わりなのですが、それぞれにおいて、とりわけ要配慮個人情報を取り扱うとき、コロナで時間をかけて議論できないときに、答申の類型で対応するのもたまたまというか、情報関連セクションとこことは、足立さんともかなり、しっかり詰めていく中でかなり話はあった。2週間ぐらいで詰めていったと思うが、やり取りの半分はこれをやっていたと思います。これは良い取り組みだよね、情報としてすごくほしいよね、パーソナルサポートは必要なので自治体として取りに行きたい。そのときに連携をお願いしますということだったが、私達、神奈川県の条例はどうなっていて今だとどういう道があって、そこを整理していけば取り組むことができるのだろうか、やらない選択肢はあるが、やらないと解決できないことがあるなら、無茶はしないが、使えるリソースは100%使う、ということが幸いにして、スピード感も損なわずにできた。
今回中でも検討したが、LINEさんと足立さんから突っ込んだ話をしていただけて、すすめることもできた。
庄司
住民の方から質問とか開示せよとかいう反応はあったのでしょうか
齊藤
詳しく開示せよというのは特段無いです。コロナのときに初め言われていたのは高齢者がリスクが有るというのがあって、LINEをお使いの人たちにお知らせを出して登録してくださいというのをやったが、これ登録しても大丈夫かという問い合わせは結構あった。
同意は取っているが、同意をちゃんと呼んでもらえるか問題があるが、今回、LINEさんがもともと持っていたデータは一切頂きません。そういったことを、知事の会見でも、電話番号などは一切頂きません、お答えいただいている情報だけですという説明を丁寧にやっていくことで、理解が広まっていったかとは思います。
庄司
時間がなくなってきた。みなさんにできればコメント頂きたいことが一つ。
公民一元化にむかって議論が進んできていますが、そういった観点、あるいは感染症対策として、国は何をする、民間は何をするという経験を今回したが、それを踏まえ、個人情報保護と活用のルールが今後どうなっていくべきだと思われますか。
足立
官民一元化というのは先程話したのと繰り返しになるが、ある程度信頼できる環境下で官民でデータをやり取りするには共通言語でやり取りするのが、国民・県民・ユーザーとのコミュニケーションで複雑にならない。というところで大事。ハーモナイゼーションは国民間国際レベルですすめるのが良いと思う。今回のセッションはコロナが前提にあり公衆衛生の観点だが、公衆衛生について説明責任を最終的に追うのは行政機関や地方自治体だと思う。そこがコントローラーとしてデータを取得し透明性と検証可能性をもたせることが、国民の立場として必要だと思うし、今回走りながらでフレーム自体なかったが、特処方としてはフレームワークを作っていただければと思う。国民にリーチしようと思うと民間事業者の力を借りなくてはいけない。民間サイドとしては国が持つべき透明性や利活用のコントロール、担保できるような仕組みを作っておくことが必要、今後の法改正含めてユーザー主体に対して権利として付与されるものと同じものだと思うのでそうしたものを提供できる技術開発が必要だと思う
庄司
もう一つかぶせたいが国から情報提供のお願いがあったこの件というのは、感染症法に基づく感染症対策としての情報提供の依頼でない認識で正しいか
足立
はい、そうではなかった
庄司
他の皆様で、個人情報保護法・条例・個人データと感染症対策についてこれをやるべきというコメントを
小柳さん
小柳
どういうふうなケース、今回緊急事態が発生したが、どういった情報を出すのが妥当か、どういう要件で発動し度の範囲で許されるのか、国民的に議論していく必要があると思っている。我々も参加させて頂ける機会があれば主体的に関わっていきたい。
庄司
今後の件を受けて、プラットフォーマー共同でこういう場合は提供しないというCode of conduct発表のようなことはありますか
小柳
これは流石にと言うのは共通にあるかもしれません、それは明文化していくことはできるかと思いますが、もっといいやり方もあるかもしれない、それは課題として
福島
といらえず個人情報保護法の話について言うと、我々としては2000個あるということは2000個に対応していく話になるんだっけというのは難しいと考えている。全国的にやらないといけないことを自治体主体でやるとなると全部合わせていかないといけない、我々が合わせるのか市区町村側でこうしてくれサイト言ってくれればいいが、揃っているか我々が確認できるかと言うと、全部我々が条例確認しないといけなくなる。各地域ごとになんでそういうふうに別れなければいけないのか考えていかないといけない。理由があるならそれに沿ってやればいいし、それがないなら、ある程度統一で行けたほうが、そこで法律を守りたくないと言っているのではなくて、法律に則ってやっていくときに、全部見てやっていかないといけない理由は何なのかをちゃんと示してもらいたい。
庄司
斉藤さんにお伺いしたいが感染症への対応ということで個人データに関する官民連携をしてみて課題感があれば伺いたい
ごく一般の人達の感覚に、考えたとして、私行政の人間なので100%なれるかは別だが、民間の事業者とやって大丈夫なの、というのはあると思います。そこは説明責任と、握ると言うか、遵守していく、双方ちゃんと認識して進めていくことは、ことさら改めて言うことはないかもしれないが、基本それに尽きると思う。
私の方でも最後にまとめたように、民間やアカデミアとの連携は、何のためにその情報を使うのかが重要だと思う。あるから出せ、あるから使おうは違う。ほしかったけれども、どうするかと言うと、今回はLINEさんと連携して取りに行った。今はそれができるようになったのが大きいかなと思う。同意をとった上で。そしてしっかりフィードバックをする。今回重要性として今回認識したところ。ギリギリのところで危なっかしいところに突っ込んでいかなくてはいけないわけではない、別のやり方があるということが今回可能性としては感じた。
庄司
江口さん
江口
LINE執行役員で神奈川県小紋の立場で反しにくいのだが、ずっと2000個問題を言ってきたが、初めて実害を食らった。こんなに大変なんだと。個人情報に地域差ってあるんだっけ、という話で、北海道の個人情報と、東京の個人情報の扱いって違うべきなのか、変わるべきものがあるのか、実際にセンシティブな情報を扱いながらも、いまいちわからなかった。
早くこんな問題なくしてしまえよというのが感覚としては大きい。
それから、LINEで皆さんの情報を取りに行ったの、今回キーワードにしていたのは、ビッグデータの利活用と国が言い続けていて、協定のところを僕たちが言い出しっぺになったので国が混乱したという要素もあるかもしれないが、僕らは今回、キーワードとしてはデータを作る、取りに行くという役割をLINEとして扱えるか、というのがテーマだった。
今までの既存のデータの利活用はYahooさんとか他がやれると思うので、それはそれで、僕たちはデータを取りに行って、そのばその場でフレッシュなデータを取りにいけるか世の中に実証しようとやってみようというのが、LINEの立場。
神奈川県の立場では、一連の企画は僕が言い出しっぺだったのだが、手探りでやっている手探りの部分を、ICTでサポートできる部分はないかと考え続けていたところで出てきたのがコロナサポートアプリで、トレーシングアプリに対抗して、お店に行ったらQRコードを読み込むと、という真正面から喧嘩売った仕組みを作ったけれども、データを自発的に出してもらえる、熱ありますかと問いかけしてリアクションする、ユーザーが自分から動き出してデータを提供してもらうという、今までまりなかった動きを作り出すことができた。こういうのが第二波第三波でキーになるかもしれないと思っていました。正解かどうかはわからない。こういうこと、このシンポジウムに参加してくださっている方々含めて、どうあるべきかディスカッションする場は今後も作っていきたい。
庄司
濃密な議論ができたかと思います。
頂いた質問全部拾えなかったが沢山質問いただいた。ありがとうございます。
一言だけ私から申し上げるとするならば、民間の個人情報保護法、行政機関の個人情報保護法、そして条例があるが、連携が想定されていなかった。
そこで色々難しい問題が出てきている。今後一本化、統合に向けて議論が進んでいくと思うが、実務につなげるところまで含めどういうガバナンスを作っていくかが重要だと思う。
公衆衛生という目的にとって望ましいデータの利用のルールのあり方は何なんだというのはそれはそれで突き詰めていく必要があるのかなと思う。
登壇者の皆様、視聴いただいた皆様、ありがとうございました。