システムエンジニアの条件【1.調査】
10年以上SEを仕事としてきたが、多様な役割がある中でSEの条件は以下の3つに集約されると考えている。
1.調査
2.設計
3.提案
この3つのどれか一つ欠けると、SEとしてイマイチな人材になってしまう。
SE を目指されている方は、これからのキャリアでこの3点が磨かれるようなポジションをプランニングされることをお勧めしたい。
各要素についての紹介と、なぜその3つなのかを解説する。
今日は調査能力について。
SEは、日々システムトラブルと相対する。プログラムのバグ、ミドルウェアの不具合、ハードウェア障害。
これらは様々なテスト手法で炙り出されるだけでなく、時に予測不可能な挙動を持って唐突にエンジニアを襲う。
自身の、チームの生産物であり、守るべき資産であるシステムが発した異常からは、おおよそ逃げる事ができない。
事象に関する調査は、その第一段階のアプローチであり、この深さが深いほど正確な判断材料となる。
解決への糸口だけでなく、原因が判明すればそれが人為的なものか、製品の抱えた問題であるのか、あるいは製品やプログラムの組み合わせによって生じた問題か、が明らかになる。
その問題を取り除くためのより良い、「設計」は何であるか。また、解決するためのアクションを「提案」する材料たり得るかは、この調査という行為によって導かれる。
基本にして最も重要なSEの能力だ。
(つづく)