トラストレスなDiamond Swapで、ルーティングがもっと簡単に、大幅に進化します
DHノードがついに進化します!
以前から一部のテスターには協力してもらってテストをしていたのですが、今日正式にBoltzを利用したスワップサービス「Diamond Swap」(仮)を一般ユーザー向けにβ公開しました。BoltzのDHノードへの実装は全て小川さんが対応してくれています。
これはオンチェーンビットコインとライトニング上のキャパシティを交換するためのサービスで、これを使うことでルーティングノード運用者はインバウンドキャパシティを生成したり、DHノードとのチャネルのキャパシティを自在に調節したりすることが出来るようになります。
DHノードにとってはこれはかなり大きな機能追加で、ビッグニュースです。国内だけではなく海外のルーティングコミュニティを含めても先進的な取り組みだと思います。
チュートリアルは以下の記事を参照↓
Diamond Swapの特徴
DHノード上のDiamond Swapは初心者、中級者以上関わらず、ルーティングノード運営者にとってはかなり便利なサービスになっていくと思います。
現状の主な特徴としては、
- トラストレスなオンチェーン/ライトニング間のスワップ
オンチェーンとライトニング上のキャパシティのスワップはBoltzを利用しており、トラストレスな仕組みになっています。仮にスワップが途中で失敗した場合でもオンチェーン上でコインをClaim出来るような仕組みになっており、DHノードを信頼する必要はありません。
最近はDeezyなどのノード運営者が似たようなサービスを提供していますが、これらは基本的には信頼ベースで、そこまで長い時間ではないですがカウンターパーティリスクが発生しています。やはりビットコイナーとしてはここも出来ればトラストレスにしたい、ということで、DHノードではBoltzサーバを採用しました。 - 24時間オンデマンドでインバウンドキャパシティを生成
ノード運用者が一番最初につまずくポイントの一つがこのインバウンドキャパシティの合成部分です。仮に自分のビットコインを用意してチャネルを色んなノードに貼ったとしても、このインバウンドキャパシティがないとルーティングは一切発生しません。
今までだと、ルーティングノード運用者同士で声をかけてチャネルを張り合ったり(Liquidity triangleなど)、DMで連絡をとって半々のキャパシティでチャネルを開設したり、マニュアルにインバウンドキャパシティを作ることが多かったです。ただこれはコミュニケーションコストや手間がかかるのと、信頼ベースなので場合によっては裏切られたり、すぐにチャネルを閉じられてしまうリスクなどもあります。
また、最近だとMagmaなどのインバウンドキャパシティの売買やノードの評価などができる便利なマッチングサービスも出てきていますが、これも結局マニュアル処理をしなくてはいけない部分が多く、若干まだ負担が大きい、かつ初心者にはちょっと使いづらいと個人的には思っています。
Diamond Swapは元々このインバウンドキャパシティ問題を解決するために導入をしました。
オンチェーンとオフチェーンのトラストレスなスワップが出来るようになることで、コミュニティ内のノード運営者はいつでも好きなタイミングでDHノードに対してSwapout(LN→Onchain)することで、インバウンドキャパシティを自由に生成することが出来ます。
仮に意図しないチャネルの強制閉鎖などでインバウンドキャパシティが不足している時も、Diamond Swapを利用することで誰でもいつでもキャパシティの調整ができるようになるのでかなり便利になると思います。 - 業界最安レベル手数料!!
そしてもう一つ重要なのが手数料です。そしてDiamond Swapはなんと!業界最安水準でスワップサービスを提供します。
Boltzと類似のサービスにご存知Lightning LabsのLoopがありますが、Swapoutの手数料はかなり高いです。
ルーティングFeeなども考慮すると、大体Swapoutする金額の1-3%をとられます。Loopを利用して実質インバウンドキャパシティを獲得することも出来ますが、Feeが高すぎていまいち使いづらかったのが現状です。類似のサービスを提供するDeezyはLoopよりは安いですが、それでもサービス料0.5%+オンチェーン手数料がかかります。
それに対してDiamond SwapのSwapoutのサービス手数料は現状0.3%で設定しています。実際はこのサービス手数料に加えてオンチェーンTx手数料などを支払う必要がありますが、仮に0.1BTCをSwapoutしてインバウンドキャパシティを合成するとしたら、現状だと合計で大体0.3〜0.4%くらいの手数料がかかるくらいのイメージです。これは多分業界最安値ですし、これくらいならオンデマンドで利用できることも考えると結構良心的だと自分でも思います。(Feeに関してはとりあえずこれで据え置きにしますが、利用状況などを見ながら後で調整します)、
また、LoopやDeezyはチャネルの閉鎖をすることでオンチェーンキャパシティの調整をしていますが、Boltzを利用している場合チャネルの閉鎖無しでキャパシティの調整が可能で、その分オンチェーンTxのFeeにかかる実質負担はさらに下がります。 - Swapin(Onchain→Lightning)で最大0.2%の報酬を稼げる
最後に、上記の話に加えオリジナルのBoltzにDHノードとして改変を加え、Swapin(On→LN)をしてくれたノードに対してマイナス手数料の形で報酬を配る機能を追加しました。これによりSwapinをしてオンチェーンビットコインをライトニング上のキャパシティにスワップするだけで、現状Swapする金額に応じて0.2%の報酬を受取る事ができます。
Swapinにボーナスを与えることで、SwapoutとSwapinの需要バランスの調整をするのが主な目的です。(ご存知の通りSwapoutの方が基本的には需要が大きく、普通にやるとどんどんDHノードのオンチェーンが枯渇してしまう可能性がある)
チャネルの閉鎖などを通してDeezyも実質同じようなボーナススキームをすでに採用していますが、Diamond Swapの方が現状だとプレミアムが高いのと、チャネル閉鎖などをする必要がない分、オンチェーン手数料の負担の削減にもつながります。
Swapinと報酬の受け取り方のチュートリアル↓
というわけで上記を読んで、Diamond Swap何かすごそうと思いましたかね。自分はこれかなり期待していて、今回スワップ機能をつけたことでDHノードに接続しているノードのルーティング戦略も大幅に増えると思いますし、DHノード自体へのルーティングも劇的に変化すると思っており、それを確認するのがめちゃくちゃ楽しみです。
今後の改善予定
とりあえず現状β版ということで、機能や需要の確認のためにDiamond Handsコミュニティ内のユーザーに積極的に使ってテストしてもらいたいです。
まだβではありますがメインネットですでに稼働しており、ルーティング戦略の追加ツールとして実際にすでに組み込みなので、場合によってはDiamond Swapを利用することでルーティングの収益性を大幅に引き上げられるかもしれません。
現状とりあえず試験運用中ということで、Swap出来る金額は最大0.3BTCに制限していますが、様子を見ながらSwap金額の引き上げを段階的に行うと思っています。
また、今はUIや画面のデザイン部分はそこまで作りこんでおらず、とりあえずBoltzのUIを基本的にそのまま使わせてもらっていますが、サービスが上手く軌道に乗ってきたらUI部分もちゃんと作って使い方や手数料の内訳などがよりわかりやすくなるようにするつもりです。なので実際に使ってみて、ここが分かりづらい、ここを改善して欲しい、などあれば是非テレグラムグループなどでも色々教えて下さい。
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