【第2回】「Umbrel」で素人でも簡単にBTCフルノード&Lightningノードを構築する
第1回の記事が以外にも好評で自分の観測範囲内だけでも新たに5つのフルノードが建ちそうで驚いている次第です。
前回の記事でも書いたようにフルノードを建てるには過去の全記録を同期する必要があるためラズパイ4だと結構時間が掛かってしまいます。
なのでその間にUmbrelの操作方法などをザックリと知っておこう!というのが今回の趣旨になりやす。
【今回のお品書き】
- ホーム画面とメニュー
- 設定およびUmbrelに外出先からアクセスする方法
- UmbrelでBTC(オンチェーン)の入出金をする
- Umbrelのアプリ機能(拡張機能)を追加する
1.ホーム画面とメニュー
こちらはすでに同期が完了した画面(中央の「Bitcoin Core」が100%)になるのですが、Umbrelを開いて一番最初のHome画面がこんな感じです。
フルノードを建てるほどの人であればほぼほぼ説明は不要かと思いますのでザックリと…
①は残高を「Sat」表記もしくは「BTC」表記に切り替えが可能、お好みでどうぞ
②は各種メニューになるのでBTCのオンチェーン操作をするなら「Bitcoin」を、ライトニングネットワークの操作をする場合は「Lightning」を選択すると専用の画面に移行します。
「Connect」は自分のノードとウォレットを紐づける際に使用しますが同期が完了していないと利用できません。
記事執筆時点で画像に記載されているウォレットと自身のノードを連携可能です(Tor接続のためかAndroidの場合は不安定なことが多く今後に期待)
自分のAndroid端末だとSamourai Wallet(オンチェーンBTC)とPohenix Wallet(Lightnig)が安定しており、この二つは自分で秘密鍵を管理するノンカストディアルウォレットなのでオススメです(いずれにせよTor経由なので操作できるまで多少の時間は掛かりますが)
「Apps」「AppStore」は後述しますが、ブラウザの拡張機能のようなものと思って下さい・特に課金などは無いのでご安心を。
2.設定およびUmbrelに外出先からアクセスする方法
③の「Setting」ですが
左は「Tor」(匿名性を高める)の設定になります。初期設定では全てONになっているのでパブリックノードのように端末がどこに存在しているかはバレる心配はありません。
個人的にはパブリックにしてみたいのですが今のところ設定変更できないみたいなので隠れフルノードとしてネットワークを支えていきましょう(ちなみにパブリックノードは現在1万ほどあるそうです)
赤線で塗りつぶしている欄はTorを利用したUmbrelのリモート接続用URLになるので流出しないようにしましょう(ログインパスワードがばれると侵入されます)
リモート接続用のURLは末尾が「onion」になっており、このURLへはTorブラウザでなければアクセスできません。
Braveブラウザを利用している人は右上の三本線メニューから「Torで新しいプライベートウィンドウを開く」からTorブラウザを立ち上げ、画面下部のTor接続ステータスが完了してからURL欄にリモート接続アドレスを入力しアクセスしましょう。
Braveブラウザのデスクトップ版はTorブラウジングが利用できますがモバイル版は利用できないため、スマホから接続したい人は別途「TorBrowser」などのアプリを利用しましょう。
続いて中央の「Account」一番上の「Backup」はライトニングチャネルのバックアップになるのでチャネルを開設した際はもちろん定期的に保管するようにしましょう。
次の「Secret Words」では秘密鍵のパスフレーズを確認できます。最後の「PassWord」はUmbrelログイン時のパスワードを変更する項目になります。
そして一番右側の欄ではUmbrelの再起動・シャットダウン・アップデートが選択できるので、挙動がおかしい時や電源を切りたい時は本体電源を落とす前にこちらから操作しましょう!
3.UmbrelでBTC(オンチェーン)の入出金をする
一通りの設定などは完了していると思うので、パスフレーズのバックアップが完了したらUmbrelのアドレスにオンチェーンBTCを入金してみましょう。
手順は言わずもがなですが、Bitcoinメニューから「Deposit」を選択して表示されたアドレスに送金するだけでOKです。
bc1qemf4dmmnds2gmtrpqw6pgl06k6vjkgy6xca3w8
(テスト送金での投げ銭も大歓迎です!)
ちなみにですがこのDepositアドレスは表示する毎に変わるのでご注意を。
Electrumなんかを使ったことがある人は一つのウォレットに複数アドレスが存在するのはご存知かと思いますが、取引所やモバイルウォレットに慣れている身としては再確認したときに非常にヒヤッとしたので…
(Electrumウォレット、複数のアドレスがあってそれぞれの残高を統合してウォレットの残価を表示している)
アドレスを分けることで入出金のプライバシーが強化されるので予め知っておくと怖い思いをせずに済むかなと。
もちろん特定のアドレスを保存しておいて使いまわすこともできるのでお好みでどうぞ(現状設定からは表示アドレスの指定などはできない)
4.Umbrelのアプリ機能(拡張機能)を追加する
最後にUmbrelの拡張機能的なアプリについて
現在画面の各種アプリを追加でインストールすることが可能で課金などは不要!
以下は自分が利用したアプリに関して感想などを書きました。
■Mempool
ビットコインを送金した際にブロックに取り込まれる前のトランザクションなどを確認できる。
ブラウザからでも普通に見れるので特に必要はないかも?
BTCを送金する際の手数料目安になるのでアプリを入れるかサイトをブクマしておくと捗る。
■Samouorai Server
このアプリをインストール後に手順に従ってSamouorai Walletを連携すること自分のノードをウォレットと連携することができる。
Lightningには対応していないもののセキュリティやプライバシーが強化されており、Whirlpoolというミキシング機能が使えるそうな(詳しいことは知らぬ)
■Specter Desktop
ハードウェアウォレットなどを利用してウォレットのマルチシグ化ができるアプリ
セキュリティを強化したいなら2of3のマルチシグ化がおすすめなのかもしれないが手元に対応したハードウェアウォレットが無いため断念(ホットウォレットでも出来るっぽいけどわかりゃん)
■Ride the Lightning/Lightning Terminal/Thunder Hub
これら3つはライトニングネットワークのノード管理に役立つGUIアプリ
いずれもチャネルのステータスやルーティングの確認、Fee設定やチャネルのリバランスなどができるので気に入ったアプリを選ぶも良し全部使うもよし(競合するかは不明)
Thunder Hubは自身のライトニングのノードスコアが確認できるのでルーティングされやすい?かどうか確認できるかも(接続時間・手数料・チャネルバランスなどのスコア化)
正直Lightningノードに関しては自分もまだまだ分からない点が多いのでyuyaさんのノード運用記事や過去記事をほじくり回して試行錯誤している状態です。
ライトニングネットワークのルーティング手数料で稼ぐことができれば資産を自分で管理しながら運用できるので魅力的なのですが、現時点ではチャネルの開設送金手数料・チャネルのリバランスに掛かる費用・日々の電気代など課題が多いDeath…
今後Lightningを利用する人が増えていけばこの辺りも改善するのかな?と思いますが、今のところはLightningネットワークに貢献するためにチャネル運用している感じですね。
次回はUmbrelでのLightningノード設定やチャネル開設などについて書いていきたいと思います。ほな…また…