LoopのMusig2によるプライバシー向上と手数料削減
Loopのこちらのリリース(2023年4月)から、デフォルトのスワップにMusig2が使われることになっていました。Musig2を使うことでよりプライバシーの向上や手数料の削減になります。以下、その概要です。
- ユーザーとLoopはMusig2を使い両者の鍵を集約する。Tapleafにはプリイメジハッシュをセットする。
- LoopはHodlインボイスを生成し、ユーザーが支払う。
- Loopは1.で作ったP2TRアドレスへオンチェーン送金する。
- ユーザーはプリイメジを公開する。
- Loopはそのプリイメジを使い2.のLN送金を決済させる。
- ユーザーは自身とLoopの両者が署名をしてオンチェーン資金を回収する。
- もしLoopが署名をしない場合、プリイメジを使ってTapleafからオンチェーン資金を回収する。
6.はトラストポイントになりますが、最悪7.でユーザーは非協調的、アトミックにスワップを実行できます。Loopとしては協調的に署名をしなくても問題ないですが、ユーザー側の手数料削減やオンチェーンフットプリントの低減に貢献することで、サービス満足度を向上できるので、ビジネス的にやらない意味はないでしょう。