【映画】「フィールズグッドマン」

【映画】「フィールズグッドマン」

ぺぺの映画「フィールズグッドマン」を観てきました。https://feelsgoodmanfilm.jp/

レアペペブーム当時のことは知らないのですが、存外社会派なドキュメンタリー作品でした。

………………
漫画・絵本作家のマットフューリーは20代の頃の友人との些細な日常をカエルのキャラクターぺぺを用いてコミカルに描いたBoy'clubという映画をネットに流した。
幼い頃に見た友人がズボンを全て降ろして小便をする姿を面白く思い、「feels good man(気持ちいいぜ)」の言葉と共にぺぺに乗せると、そこの言葉がネットミームとして流行り出す。

特にネットミームの中心地であった4chで改変、日本の2ちゃんねると同様に日陰者の溜まり場(自分も昔vipperだったので表現ご容赦を)の中で、ぺぺを自分たちに投影させる。Wojakと共演させられたり。https://en.m.wikipedia.org/wiki/Wojak)

Instagramの豪華絢爛と対比してるという捉え方が興味深かった。気持ちは分かる。

そんなブームはソーシャルネットワークの時代に日陰では終わらず、その豪華絢爛でオタクを馬鹿にしてきたイケイケ女性にも浸透しだす(このあたりの極端な対立はアメリカのスクールカースト社会だからこそキツいような気がした)
そこに反発したオタク達は更にぺぺを日陰者の代弁者に仕立てる。

そんな折、トランプにぺぺを重ねるムーブメントが起こりそこに好機を見出した政治陣営がそれを利用する。抑圧された社会の代弁者の両者というサイクルの回転が、更に陣営のメディアや思想家(このあたり政治とは距離を起きたいので割愛)に利用され、様々な負の感情を投影する。
これが社会問題に発展し、ぺぺはヘイトアイコンとして登録されてしまう。

作者はこれらの現象には触れずに創作活動を続け多様な生き物が仲良く暮らす心優しい絵本を描いていたが(https://mattfurie.com/)ぺぺが対立や差別の象徴として広まっていくことに苦しみ、訴訟など様々な行動を起こす。

(Matt Furieの絵本 ペペとは別の世界のカエルで翼のない竜たちと夜に旅に出る。子供に読み聞かせるシーンを見ると、そういう創作活動は尊いなあと)

ドキュメンタリーの間にはランボルギーニに乗ってイケイケになったぺぺビリオネアが高額でレアペペを競り落とすシーンも笑

一度広まったミームは永遠かと思いきや、香港の雨傘運動では違った姿で民主主義を訴える若者に愛されるキャラクターに

…………
作者や家族を中心に、4chユーザー、社会学者など様々な視点から、このミームの背景にある情報化社会や格差社会の問題を切り取っていた。このあたりは根深くて見ていてしんどくなってしまった。
ただ堅い映画にするのではなく、ぺぺのオリジナルアニメーションも多様してマットの世界観を描くことを大事にしたという。

自分も学生時代、2ちゃんねるのニュー速VIPで人生を溶かしながら様々なミームに触れてきた。モナー、ドクオ、ツン子、ブーン、やる夫…日陰者の秘密基地、すくつであったことは共感出来たけれども、日本らしくそれが対立問題と政治活動にまでなることはなかったと認識している。そういう意味では、ありがたい面もあった。
勿論、狭い中で誹謗中傷も飛び交うし集団で荒らしに出かけるような悪いことも沢山あったけど。このご時世そういうものが容易く流行りかねないのでそういうことが起こらないことを。自分は狭いインターネットが好きなので色々と考えさせられる。

かぼすちゃんが頭に過ぎった。Elonとロビンフッターがばたばたと歩いているけれど、あの愛くるしい犬と飼い主さんが平和に過ごせるといいなあと。

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ブロックチェーン・暗号資産のオフィスワーカー。 興味があることが多すぎる。 歌、カメラ、旅行、カレーが好き。

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