ビットコインをいつ買うべきか

ビットコインをいつ買うべきか

こんにちは。外すと恥ずかしい予想いきます。
最近ヨーヨーを始めた紫藤かもめです。トレードは特にしていません。

さて、今日は次にビットコインをいつ買うべきかという件について思考実験してみたいと思います。概要としては、

  • バブルが終わったかどうか
  • バブルが終わったとしたら次はいつ買うべきか?

基本的に何の定量的根拠もない与太話だと思って聞いていただければ幸いです。

そもそもバブル終わってまったん?

そもそも2020年後半から始まったビットコインバブルは終わったのでしょうか?
終わってなければ今買えばいいじゃんいいじゃんという話なのでこの点は大事ですね。

これについては……わかりません。これさえ分かれば大金持ちになって人々に100万円を配って歩けるんですが……

でも、終わった可能性も少なからずあると思っています。大切なのはどちらに転んでもいいように色々な仮説と方針を立てておくことだと思いますので、今回は一旦バブルが終わったというポジションから記事を書いてみます。

仮に終わったとしたら根拠は?

一つの手がかりとしては、「2020年はGBTCのプレミアムを軸とした現物買い需要がビットコイン高騰のドライバーだったと思われるが、プレミアムがかなり縮小し始めている」という所ではないでしょうか?

ここからちょっと難しいGBTCについての話になります。GBTCの仕組みについては勘違いしがちですので(例:「グレイスケール社がBTCを買っている」みたいな言い方がよくでますがこれ間違いです)完璧に理解できていない方はぜひトラストレスさんの解説動画をご覧になってください。自分も以前勘違いしていて間違った情報を発信してしまい勉強し直したことあります。やなり基礎がなっていないとその上に良いものを建設することはできません。非常にわかりやすい解説に無料でアクセスできるのは本当にありがたいですね。

さて、2020年にBTC現物がなぜ力強く買われたかと考えると、GBTCの非常に大きな鞘(スプレッド)から利益を得る需要があったというのは間違いないと思います。それは、GBTCのAUM(運用資産残高=BTCの残高)の推移に如実に現れていたかと思います。

GBTCのプレミアムからスプレッドの利益を実現する方法としてはいくつかの考え方があると思いますが、マーケットニュートラルなやり方だと

  • BTC現物をどこかから借りる
  • グレイスケール社に BTC を預け入れて、GBTCの発行申し込み(6か月ロック期間あり)
  • 6か月後のロック解除後に GBTC をセカンダリー市場で売却(売却価格がNAVに対してプレミアムがあることを想定)
  • BTCを市場で買戻して、貸し手にBTCを返す(金利支払い)
  • 大まかにプレミアムから金利や信託報酬を引いた分が利益

という方法になるかと思います。

この手法を直接ヘッジする方法はないと思われますので、プレミアムが常に十分あるかどうかがとても重要になります。もっとも重要な点は、GBTCをBTCに償還する方法がないので、GBTCのロックが解除された後は必ずセカンダリー市場で売却して資金を確保する必要があるということでありましょう。
つまり、セカンダリー市場に放出され続けるGBTCの売り圧を買い需要が上回っている内はこの仕組みは成り立つ、逆に言えばそこが成り立たなくなるという信用リスクも潜んでいるかと思われます。この辺りの更に突っ込んだ話もこちらで紹介されていました。

実際には、この5年ほど、プレミアムがマイナス(ディスカウント)になったことはないようです。トラストレスさんが動画で仰ってる通り、ロック期間が長いことがこのプレミアムを維持する方向へ働いていることは明らかでしょう。

ただし、今回のバブル局面で大量に発行されたGBTCのロックが続々と解除され売られていくことを考えると、この先もプレミアムが乗り続けるかどうかは不明確ではないかと思います。そして、仮にビットコインが再びATHを越えて、またGBTCにプレミアムが付いたとしても、どこかでこの仕組みが成り立たなくなる時がやってくるでしょう。

結論としては、現物需要の主要因だったGBTCのプレミアムが縮小することで、現物買い需要が弱まりビットコイン高騰は一段落する。それは今ではないかもしれないが、今である可能性もある、という考え方ができるかなと思います。また上に行く可能性もあるけど、価格が下落していくリスクもまあまああるよねって感じですかね。

ほんなら次に買うべきはいつ?

さてここからが本題で、根拠の薄い想像になってきます。

週足のデータを振り返ってみる

長期的な動きを見る場合に、自分は週足を見るようにしています。これはなぜかと申しますと、データ集計の中で曜日による周期性が打ち消されていると考えられるからです。24時間365日取引されている暗号通貨とはいえ、曜日や時間帯によって取引にはある程度の偏りがあるでしょう。しかし、週足のデータでは一週間ごとの集計となることで、異なる区間の間での偏りが現れにくいのではないかと考えられます。もちろん、季節変動などの偏りは残ったままでしょうが、それほど大きな偏りがあるかどうかも不明ですしそこは目を瞑りたいと思います。また、週足のデータは集計期間が比較的長いためどこで集計を始めるかによってグラフの見た目が変わりやすいという点は注意しなくてはいけないかと思われますが、その点も置いておき、シンプルに考えてみたいと思います。

さて、以下が Coinbase の BTC-USD の価格と出来高の週足集計データです。価格はログスケールになっていることに注意してください。

あそこでビットコインを買ってれば今頃…

どこでビットコインを買いたかったですかって言われたら、以下の二つの下落の後ですね。自由に選べるとしたらここしかあり得ないでしょう。

ここで、この下落時の価格ではなく出来高の方に注目してみると、似たようなパターンがあらわれているのがわかります。

出来高が徐々に徐々に減っていった後に、急激な出来高の上昇を伴って暴落をしているように見えます。

さらに踏み込んで言うと、全体の値動きと出来高に何となく特徴的な動きがあるようにも思われます。思い切り誇張して書くとこんな感じでしょうか?ちなみにオレンジの線は出来高の10週移動平均線です。

  • 2017年、2019年の上昇局面では、価格がピークを付ける手前で出来高がピークをつけた
  • 2017年、2019年の上昇局面の後に、出来高が徐々に減少していった
  • 2017年、2019年の上昇局面のピークから一年弱の後に、急激な出来高の上昇を伴って暴落が発生した

という風に強引にパターン化してみました。サンプルが少なすぎるのは承知の上で強引に話を進めております。また、個人的には、2019年の上昇局面もバブルとは言わないにしても、Bakktなどの絡みからの思惑で十分過熱感のある動きをしていたと考えていますので、2019年も上昇局面があったとしております。

更に、もうひとつ思い切って推測すると、2020年の上昇局面の出来高も減少し始めたようにも見えます。もちろん、"This time is different"という事も十分あり得ますが、ひとつ警戒しても良いポイントかなとも考えています。

補足:ちょっと画像の解像度が悪そうなので、Twitterにも画像貼っておきます。

つまりいついくらで買うの!?

まあ現在がバブルの終わった後かどうかはさておき、導き出される一つの方針としては、「上昇局面から出来高が減っていった後で、週足レベルで大きな出来高を伴って暴落した後に買う」です。本当は、ここの価格帯の出来高が大きくて〜それらのポジションがこれくらいの下落で整理されただろうから〜云々などと考えるべきでしょうが、これくらいシンプルに考えてみるのもいいかなと思ってこの記事を書いてみました。

ここからもう一度最高値を更新するような事があったとしても最終的にはこのようなパターンが現れる可能性はそれなりにあると思っています。いずれにせよ、そのような痛みを伴う暴落が起こった後に、週足レベルでしっかりと出来高を確認した後に思い切って買っていけばいいんじゃないかなあと。なので、価格目標は特にありません。価格ではなく、出来高を見ていけばいいのではというのが私の結論ですね。

注意していただきたいのは、これはビットコイン(あるいはイーサリアムでもよいです。他の暗号資産は含みません)の法定通貨建の価格が基本的に上昇し続けるという仮定の元に打ち立てた考えであるので、何らかの事情によりこの見通しが悪くなった場合は、もちろん方針を切り替える必要があります。なので、そういったビットコインの位置付けがぶれていないのかを確認するために、ビットコインに対するしっかりした理解、規制などの環境の把握、政治情勢、経済情勢などをしっかり毎日踏まえておくのがもちろん重要ではないかと思います。

細かいことを言うと、暴落が週足をまたぐような形になるとチャート上ではっきりと確認することが難しくなるということも考えられますので、この辺りも考慮に入れた方がいいかもしれません。

いずれにせよ、このような方針で買えば、再起不能になるほど損するということは避けられるのではないでしょうか。する必要がなければ、何ヶ月何年も売買をしなくても構わず、好きなときに必要なだけ売買ができるというのは個人投資家の強みでもありますし。

ちなみにドルコスト平均法じゃダメなの?

自分はドルコスト平均法は、ルール設定を軸とした心理面での効果が大きい手法であって、経済合理性が大きい手法とは考えていません。山崎元氏が、「ドルコスト平均法は、ゆっくりリスクを取っているだけであり、取ったリスクが縮む効果があるわけではない。せいぜい気休めくらいのメリットしかない」とおっしゃっていましたが、気休めとまでは言わないにしてもドルコスト平均法の評価は、心理面での効果をどこまで評価するのかの問題になってきて、経済合理性は薄いかなと思います。

将来の見通しがよければ、一気に大きくリスクをとる方が良いし、見通しが悪くなれば、リスクを減らす方が良いというのが普通のことではないでしょうか。

ほんとにそんな暴落があるの?もうそんなクラッシュはないんじゃないの?

大丈夫です。安心してください。次のクラッシュが来る可能性は大いにあります。

ここからは本当にただの想像の話になります。ポエムです。ビットコインは今回も短期間で凄まじい上昇をしましたよね。これにうまく乗れて短期間で急激な利益を経験した人は、しばらくおかしな行動に出てしいがちかと思います。100万円稼げれば…と思って始めたはずが今回の大相場で思いがけず5000万円の利益を数ヶ月で上げたらどういう心理になるでしょうか?ほとんどの人は、満ち足りた気持ちにはならず「やはり1億円欲しい」と思うはずです。更に更に運良く1億円稼ぐことが出来たらどう考えるでしょうか?今度は、「税金のことも考えると1億5000万円欲しい」と思うのです。これがバブルのときに大抵の人が陥る心理ではないかと睨んでいます。これはもう上から下までみんなそうなってしまう傾向があると。

例えば、昨年末に例のマイクロストラテジーのCEOが転換社債を発行して、ビットコインを買うと発表しました。これは要は会社として大きな借金を借り入れてビットコインを買うということですね。これを受けて、シティのアナリストはマイクロストラテジー株に「売り」推奨を出しました。

するとどういう事が起こったでしょうか。ビットコインはそこから更に2倍近く高騰し、マイクロストラテジー株も2倍に高騰したのでした。シティのアナリストは大恥をかきましたね。しかし、ここは断言しますが、シティのアナリストはまともで、市場が狂っているのです。もちろんバブルの時には多少狂うくらいの方が稼げますし、自分も大いに騒ぎました。とはいえ、ちょっと下から上まで参加者の心理がまともではなくなってしまっている(いた)のは確かではないかと思われます。これは、そういったことを表す一つのエピソードですよね。

そのような心理が重なっていき、短期間でレバレッジが膨らんだり、資産の中でのビットコインの比率(=リスク量)が大きくなっていったりするのは想像に難くないです。こういったものは膨らむのは一瞬ですが、なかなか解消はされません。負けを認めるのは難しいものですし、勝ったら勝ったでもっと勝ちたくなるわけですから。そういった不安定な状態が一気に積み上がった後に徐々に解消されながら最終的に何らかのきっかけで暴落という形で一気に整理されるというのが今の未成熟なビットコイン市場なのではないかと筆者は睨んでいます。そういった面が先ほどのチャートにも現れているのかなと。徐々にそういった過剰さは薄れていくと思いますが、様々な面を観測するに、個人的にはまた次のクラッシュが来る可能性は依然として高いのではないかと思えます。

このような暴落を引き起こした後、通常ほとんどのアセットは非常に長い期間をかけてようやく元の水準に戻るか、あるいは永遠に戻らないかということになるかと思いますが、ビットコインの場合は、暴落が起こったとしても比較的短期間でまた更に最高値を更新する見込みが大きいというところが非常な魅力ではないかと思いますので、皆様もそういった視点で取引してみるのも面白いのではないでしょうか?

補足

  • 今でしょ! TOYOTA 「いつ買うか?今でしょ!」

  • 当然取引所間で出来高の動きは異なりますが、シンプルに Coinbase を選びました。本当は主要取引所の出来高を合算する方がいいのかもしれませんね。
    • 追記:単眼愛(モノアイ)@mono_i_love さんが、主要なBTC現物の出来高を積みあげて以下のように紹介して下さいました!素晴らしい!ありがとうございます!
  • 自分が紹介したチャートは、TradingViewに無料会員登録をすれば見られます。
  • ビットコインも金と同じようにどこかで最高値を長期間更新できなくなるタイミングが将来的にはくると個人的には思っております。

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Writer

暗号通貨の短期トレード好きのプログラマです。

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