日本酒のアル添って何?

日本酒のアル添って何?

皆さんは、アル添と言う言葉を聞いた事がありますか?実は日本酒の中には、醸造アルコールと呼ばれるアルコールを添加した種類があります。アル添や醸造アルコールと聞くと、何か良からぬ物のように思われますが、今回はこのアル添や醸造アルコールについての巷の誤解を解いていきたいと思います(笑)。

 

ではまずは、どんな種類の日本酒がアル添されているお酒なのか、ざっくりと見ていきます。そもそも日本酒には、造り方などから「特定名称酒」と言う8つの分類とそれらに該当しない「普通酒」(あくまで通称なので、ラベルには普通酒と言う表記はありません。純米酒などの特定名称がラベルに書かれていない物が該当します)と呼ばれる物に分類されます。そして、アル添されている物は特定名称酒のうち「本醸造」「特別本醸造」「吟醸」「大吟醸」と書かれた物(わかりやすく言うと、ラベルに純米と言う表記のない物)とこの「普通酒」(大部分がアル添されていますが、中にはアル添されていない物もあります)が該当します。

 

では次に、醸造アルコールとはどんな物なのでしょうか?名前からすると、何か化学的に造られた身体に良くない物のように感じてしまいますが、実はこれ、我々がいつも飲んでいる様々なお酒に含まれているアルコールと全く同じ物で、主に穀物や糖蜜などから造られる蒸留したアルコールなのです。よく、「アル添酒を飲むと悪酔いする」とか、「醸造アルコールは二日酔いするから嫌だ」なんて言う方がいらっしゃいますが、全くそんな事はありません。恐らくそれは、ただの飲み過ぎです、多分(笑)

 

では最後に、何故醸造アルコールを添加するのでしょうか?皆さんの中には、日本酒のかさ増しをする為にアルコールを添加していると思っている方もいるかもしれません。確かに、過去には三増酒と呼ばれる元の日本酒の3倍にかさ増しされた物もありましたし(現在は禁止されています)、現在の普通酒に関してもその目的は少なからずあると思われます(現在の規定では使用した米の重量の50%を超えるアルコール添加は出来ません。しかし、中にはこの規定よりもかなり少ない量しか添加していない普通酒もあり、また小さい蔵元においては単純に醸造アルコールを添加する事でコストダウン出来る訳でもない為、一括りにするのは難しいですが)。しかし、アルコール添加にはそれ以外の理由があるのです。

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