貨幣の歴史と国民国家/資本主義の再構築について

貨幣の歴史と国民国家/資本主義の再構築について

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!

2022年は、インフレーションなど色々ありましたが、2023年も貨幣や経済について実践的に学んでいければと思われます✌️

今回は、貨幣の歴史と国民国家/資本主義の再構築について個人的な調査範囲でざっくりとまとめてみました〜!

■貨幣の歴史 英国

http://www.koshiodatabank.com/8-1-1-american_2nd_revolution.html

■貨幣の歴史 米国

https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20200526/se1/00m/020/047000c

https://www.sankei.com/article/20210710-DSH6GBLLOZL7LP6VQHDCVUQGPQ/

https://mainichi.jp/articles/20180915/ddm/010/020/024000c

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB103LO0Q1A810C2000000/

https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220621/se1/00m/020/023000c

英国の金兌換による貨幣制度の課題を踏まえ、米国が金兌換制度を停止し、貨幣の大量発行による経済成長を促進する貨幣制度は50年間に渡って、世界経済を支えてきたと言えます。

しかし、歴史を振り返るとやはりリーマン・ショックが大きな転換期だったのかとも言え、日本などでも新円発行などの通貨切替政策後に国家としての運営を維持できるのかなど多角的な議論は加速していきそうです。

米国の覇権国家としての影響力が、貨幣制度の面からも小さくなる一方で、世界的な秩序の崩壊による情勢の不安定化は避けられない面もあり、貨幣の大量発行によるバブル経済、技術革新の促進が難しい状況の中で、

・超進歩主義(加速主義/効果的利他主義/長期主義/カリフォルニアイデオロギー)による経済成長 + 民主主義的社会主義による国家作り

など、米国が国家としてどのように変容し、その背景にはどのような思想があり、各領域が取り込まれていくのかなど、貨幣制度のみならず、さまざまな観点から見ていく必要があるのかなと思いました。

資本主義を加速させて既存の国家や秩序そのもの自体を徹底的に解体してある種の特異点を目指すといった思想は、各国における貨幣制度の破綻などをトリガーにより説得力のあるユースケースを提示することが期待され、そこにCryptoの活用と普及を見出すことはなんとなくイメージできるのですが、米国の有権者層はDSA(アメリカ民主主義的社会主義者)を信奉する若者層が増加傾向にあり、既存の国家運営における民主主義的社会主義の採用やコミュニティ起点でのより社会主義的(牧歌的?)な国家観などにも注視すべきかなと考えました。

公共財としてのCryptoが米国における民主主義的社会主義のコミュニティと連携し、発展途上国においては決済など生活インフラとして機能する場合において、それこそが既存の国家や秩序そのもの自体を徹底的に解体するトリガーかつ資本主義からの脱却の方法として機能するのかなど、超進歩主義以外の活路を見出すことがけっこう2023年は問われていくのかなと思いました。

※資本主義の加速による副産物的なものがその他の思想体系と結びついて、主流になる的なイメージ。

■国民国家/資本主義の再構築についてざっくりとした考察 ※都度、修正予定👍

2022年の反省としてそれなりに個別具体的なユースケースは把握していたものの、それがどのように何に発展/寄与するのか的なフレームワークがなかったのであまりいい感じの問いが生まれなかったこともあり、

・アフリカ、東南アジアにおける「法定通貨 - LightningNetwork - 法定通貨」のスキームがどのようにその国の送金インフラの課題を解決し、GDPの増加や米ドルへの依存度低下に貢献するのか?

など、よりビジネス的な観点で経済効果の算定/数値化とかまでやれると説得力ある話になるかなぁと思ってます。

また、Network Stateの論文発表からコミュニティ起点の国家/貨幣システムについてもけっこう熱心に調べていたのですが、

・その貨幣(トークン)ってジンバブエドルよりまともに機能するものなんですか?

って感じで、貨幣と国家の分離を志向していない各トークンに自国通貨的な貨幣的役割を求めるのは違うのかと考える一方で、GameFiで稼いだトークンを現実世界で決済手段として使う機会はインフラ整備とともに増加していくこともあり、各トークンが価値交換手段として機能することで、コミュニティ起点での貨幣経済にもしかしたらなるんじゃ?といった希望的観測も生まれることもあり、今後10年で実証的に価値交換手段としてのトークンといった事例が生まれるにつれて、貨幣経済の多層化にともなう国民国家のリキッド化的なのが本当に起きていくのかもしれないとイメージした次第でした。

これまでの米国が覇権国家として機能していた時代が終わり、地政学的リスク/超限戦の高度化などによって、国民国家/資本主義のあり方も変化していくので、米国における加速主義/効果的利他主義/長期主義/カリフォルニアイデオロギー or 民主主義的社会主義が、どのようにCrypto市場と連携され、次の思想や政治を作っていくのかまで把握できると、より良いかなぁと考えました。

Ex)2023年以降の米国:超進歩主義(加速主義/効果的利他主義/長期主義/カリフォルニアイデオロギー)による経済成長 + 民主主義的社会主義による国家作り

ざっくりと①〜③のテーマにわけて、2023年は取り組んでいければと考えており、特に③において公共財としてのCryptoが各思想領域において採用、展開されるユースケースなど注目しています。

①ブロックチェーンを活用したビジネスモデル/集金フレームワークの構築は、既存社会/ビジネスの効率化として実社会に統合されるフェーズに到達しており、バブル経済の創出及びスタートアップ投資活性化の加速装置/代替手段としての検証がより良い形でなされることに期待。(トークン発行を起点とした資金調達の効率化及び小規模なビジネス検証とコミュニティ起点の貨幣システムの実証 etc…)

②発展途上国における暗号資産の決済手段としての利用の増加は、効率的な決済サービス及び将来的な経済発展を支えるインフラ整備に繋がり、米ドルの弱体化を起点とした国民国家/資本主義の再構築とコミュニティ起点の国家/貨幣システムの実証などと強く結びつき、①③に相互的な発展性をもたらすことに期待。(公共財的な役割を果たすソリューションがコミュニティ起点の国家/貨幣システムを支えるなど ex:Lightning Network)

③公共財としてのCryptoは資本主義の搾取構造を変化(再構築?)させる可能性があり、米ドルの弱体化を起点とした国民国家/資本主義の再構築との連動性や各思想とCryptoが一部統合された国家/貨幣システムのあり方などを提示することなどに期待。(加速主義/効果的利他主義/長期主義/カリフォルニアイデオロギーの強化 or 否定。近年米国で台頭しているDSA等の民主社会主義的な思想における貨幣経済の中でCryptoが果たす役割とは? etc…)

※あくまで公共財としてのCrypto的な取り組みに準拠したユースケースに限定するが、FTXのサムは効果的利他主義の思想のもと、資本主義の搾取構造を強化していた事例でもあるので、引き続きチェックしていく想定。

→これまでの資本主義を加速させる的な①によって②の領域に発展性がもたらされやすい環境になりつつあり、2023年は③までリーチしてくるユースケースが出てくるのではないかといった予想。

※米ドルの弱体化を起点とした国民国家/資本主義の部分的解体にともないCryptoと各思想が統合したコミュニティ単位の貨幣経済が、既存の国民国家/資本主義の部分的な代替となることを前提としているが、まずは既存の国民国家/資本主義の再強化に繋がることも現実的な前提としたいです。

■まとめ

米ドルの弱体化を起点とした国民国家/資本主義の再構築などは今のところ、あまり現実的な話にはきこえませんが、覇権国家のサイクルやオイルマネーとしての利用頻度の低下などを踏まえて、少し踏み込んだ議論を展開するために採用してみました👍

法整備と共に2010年代のテック株のように各Cryptoプロジェクトは位置付けられて、新興株がトークンに一部代替され、より効率的に資金調達、大局的には経済成長を目指そうというのが、これまでのCrypto領域へのイメージだったのですが、「公共財」という1つの大きなテーマが出てきており、例えば、アフリカ諸国においてLightningNetworkが送金の公共インフラとして機能する場合にどの程度GDPの増加に貢献するのか?など、人々の生活に根付いたより本質的な取り組みが、既存の国家や秩序そのもの自体を徹底的に解体するトリガーかつ資本主義からの脱却の方法としても機能すると、より市民権を得られるのかなぁなどとイメージしています。

貨幣の歴史以外はほぼイメージ段階なので、2023年を通じて各事項のユースケースを把握しつつ、理論武装していければと考えています✌️

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