読売新聞は、なせビットコインを嫌うのか
ーービットコイン価格が高騰する中、大手メディアがこれをどう報じるか?
ーー特に、五大紙がどう取り上げるか?
私はそれに興味があって、年末年始の各紙をチェックしてきました。
先月に書いた記事では、五大紙のうち、読売新聞だけが取り上げなかったということを指摘しました。
なぜ読売新聞は、ビットコインを取り上げないのか?
私はそれについて考えてきました。
まず第一に、「それどころじゃないから」という可能性を考えました。
つまり、新型コロナウィルス感染症の拡大で、その報道に人員を割かれていて、仮想通貨には手が回らないーー。
それは十分に考えられます。
実際、読売以外の各紙も、ビットコイン高騰を報道する際、共同の記事を使っています。
つまり、自社の記者を使って記事を書いていないのです。
それはつまり、必ずしもビットコインを無視しているわけではなく、十分な取材リソースを投入できていないだけかもしれないのです。
◼️マイナス面に偏った報道◼️
新型コロナに忙殺されて、仮想通貨どころじゃないーー。
それは十分にあり得ることです。
しかし、1月9日(土)の報道を見て、その可能性にちょっと疑問符がつきました。
読売新聞が、「ビットコイン脱税疑い 告発」というニュースを報じたのです。(ネットでは8日配信、紙面では9日朝刊に掲載)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210108-OYT1T50209/
読売新聞は、“ビットコイン最高値”をまったく報道しないのに、こういう事件性のあるニュースだけは取り上げるのです。
そこに、悪意のようなものを感じるのは、私だけでしょうか?
たとえば、昨年にゴーン被告が国外逃亡した際、逃亡のためにビットコインを使ったということを、読売新聞は記事にしました。
このことは、他紙も報じています。
しかし読売新聞の場合、ビットコインのプラス面に触れる記事は書かないので、結果として、犯罪に関連する時だけ、抜かりなく報道することになるのです。
極め付けは、これです。
だいぶ前の記事ですが、社説でビットコインに触れ、その悪影響に警鐘を鳴らしたのです。
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20190605-OYT1T50336/
ここでは、ビットコインが悪用される可能性にだけ触れて、その価値を全否定しています。
言うまでもなく、読売新聞は、日本で最大の新聞社です。
以前よりは下がりましたが、それでもなお800万部を誇ります。
その報道は、世論を動かすだけでなく、政界にも影響を及ぼすと言われています。
そんな読売が、仮想通貨に否定的だとすると、仮想通貨の普及と発展にとっては、懸念材料だと言わざるを得ないのではないでしょうか。
では、読売の意図はいずこにあるのか?
読売のビットコインへのスタンスは、具体的にはどういうものなのでしょうか?
それは想像するしかないのですが、今のところ、私は二つの仮説を立てています。
◼️仮説1:慎重論◼️
現状として、仮想通貨をめぐっては、取引所のハッキング事件や、詐欺案件による被害が存在します。そこでまず、そうした被害に遭わないように、国民への注意喚起を優先している可能性があります。
ユースケースが少ないので、その潜在能力は否定しないまでも、手放しで肯定するわけにもいかない。
そこで、控えめな報道に徹しているのではないでしょうか。
もしそうである場合、有用なユースケースが出てくれば、それについては好意的な報道をする可能性があります。
◼️仮説2:敵視◼️
現在の仮想通貨の高騰は、各国の金融緩和によるものだと言われています。
金融緩和というものは本来、それによって設備投資や消費が促進されることを狙って実施されるのですが、もしそのお金が仮想通貨市場に流れ込むとすると、金融緩和の効果が出ないということになります。なぜなら、仮想通貨が高騰しても、設備投資も消費も増えないからです。
国家主導で経済をコントロールしようとする立場からすると、仮想通貨はまさに「目の上のタンコブ」だということになるでしょう。
強い国家づくりを求めるメディアとしては、仮想通貨は邪魔な存在なのです。
もしそうだとすると、読売新聞は、これからもビットコインを否定し続けるでしょう。
・・・以上二つが、私の仮説です。
それを裏付ける証拠が、今のところありません。今後も、各紙のスタンスや報道内容に注意していきたいと思います。
何かあれば、また記事にするつもりです。
あなたはどう思われますか?
異論や疑問も大歓迎です!
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!