AGA(男性型脱毛症)治療薬を1年半飲んでみた話
2011年の大学4年生になった春休み(3.11があった時だ)に、バイトでiPhoneアプリの開発を始めた。
それ以来、ずっとiPhoneアプリエンジニアとして働いていた僕だが、2017年にビットコインやイーサリアム、スマートコントラクトなどを知って、すっかりブロックチェーンの世界に飛び込みたくなっていた。
2011年にスマホが普及しだ始めていた頃の「いよいよこれから始まる」感が、2017年のブロックチェーンにも感じられた。
2018年夏、いよいよ退職日が間近に迫った僕は、有給休暇を消化してブロックチェーンの未来に希望を膨らませながら、せっかく時間があるので普段できない事をしようと考えていた。
自動車免許を取るぐらいのお金をかけるなら、それよりビットコインを買いたい。
それで始めたのがAGA(男性型脱毛症)治療である。
生え際戦線後退記
AGA(男性型脱毛症)治療に至るまでの話をしておく。
激務とおでこの拡大
新卒で入社した会社ではだいぶハードに働き、そのせいか、いや、それとも激務は関係なく最初から運命だったのか、僕のおでこは広くなっていった。
当時シェアハウスをして一緒に住んでいた後輩には、僕が出た後の風呂の排水溝には髪の毛が沢山引っかかっていると言われて、だいぶ心配された。
激務は関係なかった
ネットのどこかで「転職して激務から開放されたら髪が生えてきた」なんて記事を読んだので、若干期待しつつ一度職を変わったのだが、生活にゆとりができても髪の毛は返ってこなかった。
それどころか、まだじわじわ生え際は後退し、おでこは拡大していた。
美容院の限界
それでも腕の良い美容師を見つけ、髪の癖を活かしたカットに弱点をカバーするパーマで、おでこが広がっていることは気になりつつも、見た目がコンプレックスになるようなことはなく過ごしていた。
しかし、だんだん、その美容師に初めて切ってもらったときよりも、仕上がりに(生え際の)寂しさを感じるようになっていった。ついには親に、おでこをめくったときに「あらまぁ随分進んでるじゃない」と心配され、「AGA治療してみたら、最近よくCMやってるよ?」と言われてしまった。
だんだん「これ以上(M字の)切り込みが鋭くなるとおでこが頭の天辺にくっつくな」と危機感を感じはじめ、ついに治療を決意した。
美容外科へ
生やしたいけど脱毛もしたい
髪の毛が抜けるのを止めたい一方で、毎朝髭を剃るのが面倒なので、髭の脱毛もしたかった。
そこでAGA治療も脱毛も取り扱っている美容外科へ行くことにした。
美容外科という世界
美容外科なのでスタッフにもお客さんにも女性が多かった(男性もいる)。待合室には大きなテレビで整形の紹介ビデオなどが放映されている。電話でも現地の受付でも、ズバリの要件を直接言わず、とても気遣いのある世界だというのが感じられて面白いというか、興味深いと言うか、そしていくらか自分もそれに救われたかもしれない。
(「ご予約」とは言っても何の予約とは言わない。「お薬」とは言っても何のお薬とは言わない。親には病院では端的に要件を伝えよと習ったものだが、ここでは非常に遠回しに話すのだ。受付でほかの女性客の横でハゲの治療に来ましたとは言いにくいし、向こうも整形だか脱毛だかしらないが、なんで来たのか僕に知られたくないだろう。)
なぜハゲるのか
美容外科ではハゲる原理とそれを止める(治療する)原理の説明を受けた。
髪の毛というのは、毛根から、生えて育って抜けて休んで、また生えて育って抜けて休むを繰り返す。
若くしてハゲるAGA(男性型脱毛症)というのは、育つ期間が短くなってしまうのだそうだ。
毛根から、生えて抜けて休み、また生えて抜けて休む。育つ期間が短くなり、サイクルが早くなる。髪が長く太くならないため、薄く見える。
そして、不幸なことに毛根から髪が生えてくる回数には限界があるので、早いサイクルで生えて抜けてを繰り返した毛根からは、やがて髪が生えてこなくなる。
髪が生えてこなくなるところまで言ったら手遅れだ。
どういう原理で治療するのか
治療は、髪を抜けにくくする。
髪の毛が育つ期間が短くなってすぐ抜けてしまうのは、男性ホルモンであるテストステロンが5αリダクターゼというものと結びついて、毛乳頭や毛母細胞に作用して脱毛が起きてしまうのだそうだ。
そこで薬によってテストステロンが5αリダクターゼと結びつくのを阻害し、髪の毛が太く長く育つことができるようにし、さらには早く回りすぎる生える育つ抜けるのサイクルを遅れさせ、毛根を延命する。
だいたいこういう説明だったと思う(医学的正しさを保証するものではありません。治療を受ける際はそれぞれ医師の説明を受け、確認してください)。
フィナステリドを処方してもらう
物は試しということで、薬を処方してもらうことにした。
フィナステリドというものを処方してもらった。
血液検査が必要で、初回処方時に採血する。これはおそらく経過観察のためで、採血したその場でなにか結果がわかるわけではないようだった。
処方された薬を持って帰ってその日から服用を開始した。
ほかの薬や治療法は必要か?
じつは初回は、フィナステリド以外にも2種類処方してもらった。
発毛を促すというミノキシジルと、髪の毛に必要と謳っているビタミン・ミネラル・アミノ酸のサプリメントの2種類だ。
店員さんに推されて最初はこれらをセットを購入したが、たしか2回目からは、フィナステリドだけを処方してもらっている。
あと、頭皮に僅かなひっかき傷をつけてそこから頭皮に直接投薬するという治療法も勧められたが、高かったので断った。
フィナステリドだけにしている理由
フィナステリドだけにしようとすると、かなり強く他の2種類もセットで購入することをおすすめされる。
AGA治療薬であるフェナステリドは1ヶ月分3000円程度で安いが、一緒に進められるミノキシジルや、独自で用意しているビタミン・ミネラル・アミノ酸のサプリメントはこの2種類で10000円/月ぐらいなので、これらがマネタイズポイントになっているのではないか、と邪推している。
...もちろん効果はあるのかもしれないが、自分の感覚としては「このまま進むとやばいぞ」ぐらいで、「今すぐ生やしたい!もうこんな髪の毛は嫌だ!」という感じではなかったし、お金はビットコインを買うのに使いたかった。
ハゲる速度さえ遅くなってくれれば(生える・育つ・抜けるのサイクルを遅れさせ毛根を延命さえすれば)、太くするのはやりたいと思えば後からでもできるので、とにかく進行を止められたら良い(もしフィナステリドだけで十分な太さになればラッキーだし)、というロジックを自分の中に組み立て、いまはフィナステリドだけでよいと結論づけた。
1年半飲み続けてどうなったか
ここから実際に服用してみて、効果や副作用がどうだったかを書いていく。
赤裸々に話していくので、せっかくなので有料コンテンツ機能を使ってみたいと思う。ここから先はBitcoinのLightning Networkで10000sat(現在の日本円で100円程度)支払うと読むことができる。
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有料特典に、現在の僕の生え際画像を掲載しておきます。
治療を検討している人には参考にしてほしいし、髪がふさふさしている人は富を再配分してほしい。
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